写真にうつっている僕は
満面の笑みでカメラを見つめていた
でもそれは過去の遺物
その写真にライターで火をつけて
灰皿になげすてる
今なら言えることは
昨日は言えなか ....
090527
今日も
行く宛がないから
一カ所に留まっている
家賃もたまっているので
今月の家計は火の車
破綻するのは時間の問題だと
工場の ....
私の全てが
受け入れられないって
四葉のクローバーで好き嫌いと
やけくそで占っていたら
それは違いますよと
笑いながら通り過ぎた
あの人に恋をした
「なんて優しいご忠告
きっと私に気 ....
たっぷりの熱湯の中に
捨て台詞を少々加えて
マカロニを入れる
いつまでも未練がましく
くっつかないように
十分注意しながら
再び立ち直れるまで
何回か掻き混ぜる
アルデンテ ....
ドレープの裾/摘むなんて無粋なこと/しないでたくしあげて/そこから/ロッシの/彫刻のようなピンヒールで/ゆっくりと肢を伸ばすから/疑問符の嘘/繕うなんて野暮なこと/でもいいから囁いて/枯葉が/まだ新芽 ....
群青がおりてくると
土は冷たくなる
それにふれると
からだじゅうが嘘のように固くなった
すると、ひとりの子が
私はおんなのこです
と言って
すこし笑った
私にはよくわからなかったけど
....
川にはいくつもの名前がある
そしてまたいくつもの流れがある
それはひとたび枝分かれをすると
もとの濁流には還らない
交差点にはいくつもの風景がある
乱反射する信号機や擦れた交通サイン
....
わたしは身を投げ出す
わたしのからだの先へ
わたしは地を蹴り跳ぶ
重力の枷を振り切るために
グランジュテアンナヴァン
高く遠く大きく
グランジュテアンナヴァン
....
遠くのビルの上の方でざわめく航空標識の赤い燈が
少しも愛情を感じさせない顔つきで
「愛してる」
と言ったお前に見えた
僕の希望がお前の希望を犯して蝕んでいく
原点から点々と点が伸びて ....
迸る鮮血がブーゲンヴィリアの赤になり
夏の陽だまりが向日葵の黄を匂わせている。
それと喚かなくとも
存在自体がある色調を帯びているような
そんな確かな色が僕にはない。
微かに茫洋と滲んでいる ....
{引用=
木漏れ日に息を殺した
瞬きは影の重みに堪えかねて
いつしか消えてしまっていた
どうにも白々しいあなたの
くちびるの薄さから目を逸らしてきたのは
意味もなく上がる、その口角 ....
はいいろさん
はいいろさん
青の粒はよん
なついろさん
声がはねる
声の水
ぬれた足跡
てさぐりの音
かげろう しんきろう
はじめました
昼の ....
白い車
黒い車
自転車
集まる人
集まる子
夏休みのはじめの日
煙 火 涙 帰る足音
最後まで来ない
赤い車
....
だれもいないまち
コンビニしかない
だれもいないまち
だれもいないよる
コンビニのあかり
だれもいないよる
らぢおたいそう
コンビニのあとち
らぢおたいそ ....
とけた飴の中に
蟻が一匹閉じ込められていた
綺麗にそろった六本の脚は
もう動くことはない
蟻は甘い甘い飴の中
最後を迎えるにはこれ以上ない場所で
きっと苦しみ抜いたに違 ....
極光にはきっと音がある。
ガムランボールと云うものをご存知でせうか?
あのような りぃんりぃん だの しゃらんしゃりん といった金属の音、
きっと聞こえると僕は思うのです。
北欧では極光はワル ....
晴れた日の自転車は
ちりちりと
陽射しが痛くて
風を切ると
明るいシャツに羽虫のシミがぽつり
白や黄色の
果実の予感を湛えた花は
土埃の上で
清しく開き
匂いを放つでもなく
た ....
気づくと
背中に窓があった
木の枠の 両開きの窓だ
閉じられているその窓を
覗き込んでいる自分がいた
中には 止まった時計と
傾いだ天秤が見えた
やがてその窓の中にも
自分があ ....
わたし
(これは人間になってから知ったのだけれど)
以前は棚田のホウネンエビでした。
ある暑い夏の日に
BOSEのヘッドフォンで音楽を聴きながら歩いていたのです。
ちょうどドビュッシーの夏の ....
まだやわらかに
すこし濡れた髪のうねりも
正確に笑えない口元も
プレミアムカルピスも
だいじにしてね
あなたをかたちづくるもの
やすらかさと
いっぱいの情熱でもって
あなたがすきだ ....
階段を昇り終えると
手には指のようなものが生えていて
動かすとそれは
自分のもののように動くので
そればかりじっと見ていた
窓を開けると
外はどこまでも夜で
星のようなも ....
ティーンエイジの
幼すぎる
炸裂のような
雨が
降り続き
街は
幾分
リズムに
傾いている
俺は
窓枠に張り付き
軟体動物のように
移動する
まばらな
ヘッ ....
耳を澄まそう
日が翳り
灰色の雲が天蓋を覆う
低く垂れ込めて
最初の一言を
ポツリ
と
耳を澄まそう
これは
幾千億の雨粒が語る物語
その一粒一粒が ....
トップ:好きな異性と電話、メール
2位:異性と電話、メール
3位:同性と電話、メール
4位:着信ナシ
ボクは、4位ときどき3位の間でした。
月に、2〜3回3位になるみたいな。
エディブル・ポエブル
それは詩たり得ますか
ポエブル・エディブル
それはおいしく食べられますか
万里の馬鹿は
キィを叩く指先の遥かに
一滴の大循環を見つめています
自分自身の命を ....
父の故郷の防砂堤防で見知っていたこと
何度も何度も形にしようとして
歌をしくじり 高速ドライブの連続写真を打ち捨てて
それでも
記憶の外に追いやることができない
フルヴォリュームのヘッドフォ ....
一日の終わりに
デニッシュパンを食べたら
甘かった
泣きたくなった
泣き方を忘れたので
泣けなかった
泣くと息が苦しくて
死んでしまいそうになるから
泣くのを止めてしまったのかもしれな ....
部屋で一人でいるときのわたしは
本当のわたしじゃない
人と話しているときのわたしが
本当のわたしだ
そういうことにしてくれませんか?
用もないのに人に電話をかけたり
無理矢理人 ....
たわいのない話で
盛り上がる彼らを
空を見ながら
背中で感じる
今日も暑いな
夏は今どこだろう
足並みを揃えて歩く
後ろの方の僕は
人が歩いた道を
ひたすらなぞる
ビル ....
私はたぶん食傷ぎみなのです
こんなにも脳が重たいから
捨て置いてゆきたい
油断していたら
影がばくり、と本体を食べました
それは夜のバスに映る街の光のように
歪んだ影!
私の手は ....
3772 3773 3774 3775 3776 3777 3778 3779 3780 3781 3782 3783 3784 3785 3786 3787 3788 3789 3790 3791 3792 3793 3794 3795 3796 3797 3798 3799 3800 3801 3802 3803 3804 3805 3806 3807 3808 3809 3810 3811 3812
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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