飾らない
媚びない
求めない
あるがまま
空中と空域
風鈴と風音
陽射と陽溜
浮かぶ絵は
すこしかわる
たくさんのてっぺんに
透きとおるような青い瞳を閉じて
月明かりをよそに
思索する空
道標を失った者たちの
無数の悲しみが白い炎をあげて
燃えている
どこにも行けないという絶望を
焚き木にすら ....
腐乱した七色の海と空色の暗愚
本当に悲しいことは
言葉にならないという
詩の真実に耳を貸せ
この場所に留まれるか
呼吸することを忘れずに
鼓動することを忘れずに
眠れない夜をじっとや ....
山で私は王だった
空腹であれば栃の実も胡桃もたらふく食い
腹が満たされれば落葉松の林をそぞろに歩き
潅木の寝台で眠りをむさぼった
ときに山腹に出ると
谷を挟んでむこうに山稜はうねうねと続き
....
巡り終え
巡り終わらぬ花ならん
皆なかに澄みなかに澄み
花に至らぬ花ならん
埃が咲いて
小さくうすく
まばゆさはただ
夜の手のひら
冷たすぎる手のな ....
ひたすら眠って眠って悪夢通り越してアンとアリスと大正ロマンと指輪の世界に行ってしまおう。
戻れなくなってもいいや。
思慮深そうに見せといて実は何にも考えてないしね。
ほらもう帽子屋と雪の女王が居 ....
七月は一艘の舟
僕らは詩の上で旅をする
オールは持たず自在にすべってゆこう
喜びも悲しみも傍らに従えて
まだ陽はあんなに高いのだから
指を浸せば波紋の向こうに
雲は流れ 陽はきらめ ....
居間のテーブルに、汗をおびた白い皮膜がひろがり、ひとり
のピンクのビニール手袋は、両手で艶めかしい声をあげた。
一面、ピンとはった空気が、わたしの熱を帯びた息で震える ....
昨日の記憶に色がない
一年前のキスは
深い薔薇の色をしてた
昨日のキスは
無色透明のキスだった
何も感じない
強く噛んで血が出る
その血でさえ透明で
....
誰のものともわからない唇が
私の背中を通る
このように
戦ってきたけれど
何と戦ってきたのだろう?
垂れ下がる乳房
力をなくしていく腕
もう
遠くには飛べない
....
水の中でしか
生きられないと
思っていた
日々
きみの
ゼリーの肌に最初に触れた せつな
素人の二人が 不器用に
一つになって
創造が始まった 夏 ....
旅の車窓から柿の熟れた実がみえる
あの家に あちらの家にも
ことしは豊饒の年なのかもしれない
楚々とした里山にともる
原 ....
流れ落ちる水は
千年前の水と変わることはなく
ただ重力の思う通り
落差のあるがままに
変わらぬ風景を作っている
そんなあり得ない話を信ずる訳も無く
流れ落ちる水は
削り取った岩の ....
駈けて
駈けて
君のもとへ
幾千の夢を経て
久遠の時
遥かな空
夕日に誓った
あの日の指切り
時は人を得て
人は時を経て
佇む影 ....
脳がとろけてる
この前の暑さと汗で
あたしのなかの全部が
流れ出していった
かろうじて残った感覚で
指令が下る
眠い、眠い、眠い・・・
弱い弱い感覚は
義務感でカラダを ....
青空が一転して
曇り空になり
でも、この空で僕たちは繋がっているんだ
なんて呟きながら
僕は女郎街を歩いていた
君の脹脛を
丁寧にもんでいると
きっとお互いの体中の粘液が ....
好きなことばかり
やっていたら
それが好きなのかも
わからなくなる
新たに好きなことを
見つけることもない
比較するものがあるから
好き ってわかる
....
今晩は
お久しぶりですね
今日あなたの家の近くまで行って
やっぱりやめました
私はあなたと違って心が狭いので、あなたと彼女の幸せなんて到底願えそうにありませんから
私が ....
都会とは違った風
何か気持ちをいえるわけでもなく
自然な音になれるものだ
バッタやスズムシが耳に混じる
声が澄み切っていくように感じられる
清らかな心がしているのを気にすると
ここに立 ....
【月の詩】
君を愛した あの日のように
今夜も月が輝いている
まだ憶えていますか
きっと忘れてしまっただろう
静かだった夜
君を愛した夜
....
あたまに風船がついていますよ
あなた見えないのですね
忙しすぎて 首が回らないみたい
熱心に遠眼鏡を 見てらっしゃるのね
風船が見える?
それは地球を一周して あなた ....
しっぽをふって
甘噛んで
僕の心は仔犬に似ている
闇に溶け込んで
孤独を愛した
僕の心は黒猫に似ている
いがみ合う犬と猫
そっぽを向いては知らんぷり
仔犬 ....
月光がかすかに照らす
夜空の飛行機雲
暗い夜空に流れる気流
ここには見えない速さで
ここには聞こえない音で
空は
また誰かの思いを運び
消し去っていく
そこに残るのは
星 ....
玩具銀行の赤い判子を押した
福沢諭吉の万札を短冊代わりに
笹の葉群に吊るします
夏の涼しい夜風が吹いて
はたはたはたはた
数え切れない諭吉さんが
笑います
時折ちらり ....
あなたの肉のうぶごえが
今 平たい皿にひたされた
あふれるばかりの若々しさと
宙を蹴る足
あまりに赤く
あまりに小さいので
僕は目をそらした
かいこの眠りは深い
透明の糸が指先をつ ....
毎晩なかなか寝つけないオレは
こっそり夜中に起きて
傍らで寝息をたてている
オマエの白い背中に口づける
そうしてチャックをあけたなら
幾重にも重なったページをめくるように
そっ ....
僅かに感じる視線に
蛇に睨まれた蛙のように
小さ角においやられていった
繋いでいた手は
急に離されまた掴もうとしたけれど
追い付くことはできなかった
人は誰でも大き ....
いうローズウッドか何かの香りとのヨガの最後の脱力死体のポーズにて、
内に沢山の苦しい悲しい感情があって思い切り泣きたいのと、
相反する暖かなものの存在を感じた。
溢れる変な想い。
細かい表せな ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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