彼女は言った。
この娘の唄って。
一聴するにうまく聴こえるかもしれないけど。
低音が雑ね。
最も悲しいことに
心が入ってないわ。
....
たくさんの魚が、ほとんどのそれらが虹色で、真夜中の信号機が赤だというのに、ずっと点滅したままの赤だというのに横断している、横目に見ながら、触れそうで触れない手が魚のそばで踊っている手を、高校生とおぼし ....
その頃・・・・
「 さよなら、えんぴつくん 」 作 (ボク)
(どこにいっちゃったの?)
書けば書くほど
....
ハローハロー聞こえますか?
殺伐とした絵画の中で
その少女の顔だけが
まだ手をつけられていなかった
ふるびた懐中時計は
なりやまない秒針の音を
闇夜に響かせる
ふ ....
日を翳す気跡が崩れ去るように
季折を待ち焦がれる蕾の放熱を嗜めるように
はらりはらり、はらり
なづき忘らるる言霊の孤独を慰むように
三世を紡ぐ赤き糸にて夢の余韻を手繰るように
は ....
天地がひっくり変えるような出来事があった日も
バケツをひっくり返したように、とことん泣いた日も
小さな箱に閉じ込めてあった痛みが、
心を深紅に染めた日も
手首から血が流れた日も ....
春になったら
当たり前のように聞こえてくると思っていたんだ
にわか雨と土の香
遥か陽射し、青々とした歌
太陽が落ちた場所から染まっていく
冷えた腕を隠す前に
呼ぼうとして心に刻んだ名前 ....
ドライ、クール、冷めた、冷たい、寒い、に、
ホット、アツイ、暑苦しい、と、
僕らを図る指標は
温度だけでこんなだ
僕らを好みで分ける
基準の一つでこんなだ
人を選びたがる人間は
....
夏草に朝露を見るたびに思います
まだ五月だよ
ススキの異称、露見草
ススキといえば月見の秋と
思われましょうがあれは夏草
けれども今はまだ五月
そこでそよそよしてるのは
去年のス ....
僕たちは
諦めることに慣れていたのかもしれない
だから
島の美しさとか
戦の悲しさとか
人の優しさとか
全部全部押し付けて
なけなしのプライドで生きてきたのだ
....
苦しいのか
悲しいのか
悔しいのか
嬉しいのか
いや全部だ
この涙は
今まで流した涙のなかでも最高級の涙
流すのも拭くのももったいない
ケースに入れて保管しておきたい涙
あの人には絶 ....
眠らない
眠らない
今寝たらオオカミに齧りとられる
眠らない
眠らない
まだ眠らない
今寝たらスケルトンに切り殺される
眠らない
夢なんてみない
覚めて覚めて
明るくなって
充血 ....
ラララ♪と歌えば
寂しい事も
音符になって風に舞う
今日も歌うよ
君のいない街で
一緒に暮らした日々を
思い出しながら
笑ったり泣いたり
何でもない毎日が
今一番欲しい幸 ....
風景描写。
足首ほどの深さの川には
この時期多くの人が集う
或る子どもは魚を追いかけ
或る男女は飛び石を渡り
或る老人は側で居眠りをする
風景描写。
一両編成の青い電車は
....
〜好きな映画は何?〜
例えばこれから
忌野清志郎が死んだように
松本人志が結婚して既にこれから生まれてくるであろう子供がいるように
時代は変わり、なにものかがなにものかに関 ....
歴史上の人物
そのなかの
最も歴史的な神様
そのなかの
一人に会った
こげ茶色(うすいこげ茶色)の
犬を連れている
犬のことは歴史には
書いていないはずなのだ
神様
犬 ....
すこしつめたい風のなか
踏みいる黄金の星空
片目をつむる
ふかくふかく心の底に着地して
空をみあげたい
両目をつむる
そして両目をひらく
この黄金の星空の
宇宙はバランスよくひろがり ....
ふとももにさわった
てのひらの腹で
ふとももは
その表面に微熱を閉じこめ
そして内面に細かく小さなつぶつぶの 汗を かいた
ふともものことは
忘れていた
まるで絵画のように
....
夜眠ろうとベッドに入ったら
私の口から黒いエクトプラズムが出てきた。
こんにちは、私の闇よ。
君に会えて実に嬉しい。
どうして君が
銀河の中心に位置するという
ブラックホールの ....
すぎるものが
激しく影を投げ捨ててゆく
そのままをそのままに伝えぬための
激しい縦の音がつづく
暗い虫が空を突き
風は夜明けよりもわずかに明るい
光は曇をふりか ....
祈ることは
イメージすること
想像は創造の入り口
きっと
微笑んでいるんだろう
僕は神様なんか
見たことは無い
でも
ずっと前から
もおいいかい
....
客観的に見て、問題点を言ってくれる。
大事なことを気づかせてくれる。
忘れてたことを思い出させてくれる。
見ないようにしていたところに光を当ててくれる。
これ言ったらこう思われるとか抜きにして ....
本に読まれるな
本を読もう
服に着られるな
服を着よう
時間に追われるな
手玉に取ろう
難しい。できれば笑顔。目下の目標。
目の前に現れた悲劇
喜劇と逆の涙が零れて消えない
早く夜から抜け出さして
傷ついたままでいいから眠らした
奪われ続ける旋律から抜け出せないままで
崩れかけの道と階段
羽の無い屋 ....
マシュマロ島がくるくるまわりながら
洗濯機の中身のようにまわりながら
汚れ落ちのように
溶けてゆくのです
ココアがだんだん白くなる
さっきベランダに来てちょっと鳴いて
行ってしまった鳥 ....
長旅は遂に終わる
故郷は思い出せぬほどに遠く
削れた左足は針のように細く
垂れた垢汗血涙は大地を穿つ
両の腕は脚代わりに杖を突く
三本足の旅人は声を聞く
父は遠くから来た ....
いかようにも掲げた旗は
マンモス柄よろしく
毛づくろいをハジメ
祝河に
賛賀に
哀構えては
喜びと諭す
猫の欠伸
薄い唇は歌舞伎のようで
ヨー、世、良いと
一区切りに
ニャーと鳴 ....
雨音が融和した
水滴が調和した
なんとなく隷属した
迎合は心地良い、と
終には繋がる事に陶酔した
霧も靄も集い雨粒になればいい、と
固まることで優位ぶるおまいら ....
いつもこんな距離だった。
君がまだ少女だった頃も、日の出を見た公園のベンチでも、電車で偶然会った時も。僕らは横に並んで座っていた。
僕らは小さな話を沢山並べて星に投げた。ひとつ話を終え ....
「ブタが来るらしい」
マスコミで臆病人間が囁く
コーンフレークに注ぐ冷たい牛乳
ふやける前に急いですくうシリアルメニュー
私の朝食は海難救助に似ている、とは毎日思うことだが
それでは ....
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