小さな頃から夢だった
エスカレーターを家に取り付けるため
大人になると僕は
さっそく業者を呼んで相談した
ところがこの家には
二階も地下室もないので
どこまでも上り続けるか ....
あなたの小さな冗談に
わたしは声を上げて笑った
あまりにお腹が苦しいので
あなたの腕をたくさん叩いた
あなたは少しも怒らなかった
紅く、
花びらの咲いた ....
期待することは
赤い実があらはれること
赤い実があらはれること
外からの彼女
どこそこの娘といふことでなく
私という私を見よ
周りにはそんな押し付けをするくせに
自分はからすうり ....
夢を見ない者たちに
夢を届けにゆきなさいと
言われ
白鳥は怖気づいた
飛び立ってしまったら最後
戻れなくなるような気がしたから
その昔
どこかの国の王子だった
ことも忘れて
....
知らないうちに
ノックされていた
ぼくが
まだ
そう 空を見ていた頃の
思い出が甦るのは
夜明けに
似ている気がする
静かで 重くて
泣いてしまいそうになる
....
ぼくは一人ではない
ぼくがダメなときでも
だれかが頑張っていてくれるから
ぎりぎりふりしぼって
前のめりにでも進んでいったら
またやる気出てくるのかな
西の低き ....
雨の匂いがする
埃っぽい陽射しの名残りを弔って
闇に隠れ
秘密裏に行われる洗礼は
いつしか
もっと内側まで注がれるはず、
そんなことを
どこか信じている
陰音階の音だけ降らせ
目に見 ....
泣きはじめたら
はらしはじめたら
どうやって責任を問おうか
土曜日のカフェテリアでサイドバーガー
いつものあなたのよう
飲みきれないシェイクをわたしは混ぜはじめて
つけ睫が悲しみを持って重 ....
夜の通りにぼくを探して
通りにでたあなたを連れ去ろう
核ミサイルが発射されたとしても
ぼくらは大物で
こんなときさえ愛の言葉を交わし合っている
酔いどれの無気力が街にこだまする
そのど ....
明日は海が見えるといいな
この窓は晴れた日に水平線が見える
きらめいて きらめくたびに
海鳴りよりも遠くて深い いつかの音がする
胸の奥にいつのまにか 残してしまった
*真剣な話をし ....
白と黒の
ふちどり
真っ赤な
口元
からだのラインを
浮かび上がらせる
スーツ
からだのラインを
あいまいにする
ドレス
おどけた嬌声
うちひ ....
藁葺き屋根の旧家の庭先には雨雫垂れる五月雨のなか宿ると云う
パラサイトだよ、人生は、
と謳う縁側に何度目かの越冬で老いた蓑虫が背を丸める
障子の破れは窮屈な己れの心の風通しを考えての ....
あめあがり ゆ
あめあがり ゆ
つきだした くちびる
ひとしずく なめるうちに
また屋根が
さわがしい
ながれおち ん
ながれおち ん
のどつたう ん ....
がいこくのなまえ
いそがしいね
がいこくのなまえ
どこにいたの
どこからきたの
がいこくのなまえ
たくさんでてくる
はやしのようになる
がいこくのな ....
しかること
どなること
うつろでっしゃろ
うつろでっしゃろ
よわいものにばかり
つよくあること
うつろでっしゃろ
うつろでっしゃろ
めがおよいで
い ....
あなたと住んだあの街を
今日久しぶりに訪れてきたよ
駅の改札でスイカが使えるようになっていて
なんだか不釣り合いな感じがした
私が働いていたビデオ屋さんが
つぶれていて驚いた
ほかにもいろ ....
090528
ガメラがカメラを構えていると
最終列車が入ってきて
カメラ小僧のオヤジたちが
一斉にフラッシュを焚く
今どきマグネシウムは無いだろ ....
090528
明白なことがあって
影が消える
隠れ里に住みたいと願う者が
桃源郷を営んで居るのだと
ほろ酔いの男が
駄洒落た顔を歪め
駅 ....
足の裏を知らない人と朝ごはんを食べている
草原でもしゃもしゃと
土踏まずは領域を反して土自体踏まず
朝日とは逆の方角を向き
陰だけ妙にこすんでいった
それは昨日の夕暮れだったか
草はよ ....
泡ってなんで円いんだろう
月ってなんで円いんだろう
地球もなんで円いんだろう
ねじ穴だってコインだって
みんななんで円いんだろう
○は□よりつくりやすいからかな
なんでもかんでも
時 ....
つつまれている憎しみが
静かに溶けだして夜に逃げていく
月に照らされて、僕の愛が見えた
夜の黒よりも濃い、愛だ
そう見える
際立って黒い、吐き気がした
それが夜にとけていく
滲んでいくよ ....
老人とばかり
思っていた
煙草は吸いません
煙を吐きながら
私たちは
コーヒーは飲めません
だから私たち
紅茶ばかりね
返事は出しません
手紙に書いて
他愛 ....
新しい朝が来た。
何にも描かれてない。
真っ白な。
キレイな。
「おはよう。」
そこから。
その真っ白な朝は。
黒く、黒く。
塗られて行く。
草冠をかぶったまま
ピストルをのどの奥に差し込み引き金を引くメロディーを見てた
自分がなんなのかわからないまま何回もがちんと音が響く部屋で
カーテンが揺れている
誰が見てるかわからないから
....
写真にうつっている僕は
満面の笑みでカメラを見つめていた
でもそれは過去の遺物
その写真にライターで火をつけて
灰皿になげすてる
今なら言えることは
昨日は言えなか ....
090527
今日も
行く宛がないから
一カ所に留まっている
家賃もたまっているので
今月の家計は火の車
破綻するのは時間の問題だと
工場の ....
私の全てが
受け入れられないって
四葉のクローバーで好き嫌いと
やけくそで占っていたら
それは違いますよと
笑いながら通り過ぎた
あの人に恋をした
「なんて優しいご忠告
きっと私に気 ....
たっぷりの熱湯の中に
捨て台詞を少々加えて
マカロニを入れる
いつまでも未練がましく
くっつかないように
十分注意しながら
再び立ち直れるまで
何回か掻き混ぜる
アルデンテ ....
ドレープの裾/摘むなんて無粋なこと/しないでたくしあげて/そこから/ロッシの/彫刻のようなピンヒールで/ゆっくりと肢を伸ばすから/疑問符の嘘/繕うなんて野暮なこと/でもいいから囁いて/枯葉が/まだ新芽 ....
群青がおりてくると
土は冷たくなる
それにふれると
からだじゅうが嘘のように固くなった
すると、ひとりの子が
私はおんなのこです
と言って
すこし笑った
私にはよくわからなかったけど
....
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