空から生まれたのだと
思っていたけど、そうじゃない
樹木は土に根をはり
大地は果実や穀物を育む
あまねく生命たちは
地の底へ耳を傾けて
月夜を迎える
私はこの豊穣の大地から――― ....
尽きない悩み まだそこまで
力尽きるまではいかないね
ほら、太陽求める向日葵も
蜜を求める蝶も綺麗だから
わがまま言えるのか?
愛を独り占めしたい 欲張り放題
愛溢れるキミを愛した ....
いくつもの、
接がれない
夕刻のだいだい色を
ポケットにしまおうとして
持ちかえれない
そんな夜は暗闇に目を凝らした
この病棟の窓から見える夜景は
いつもと変わらない
....
しろがねの球体がゆっくりと翳ってゆくのを
僕らはどうすることもできないから
この虚しさのやり場もなくて、ただ明ける
ガラスの宮殿
ハリボテの威厳
プラスチックの王冠
何もない
意 ....
泣き笑い喜ぶ人生は
楽しい
日常生活を楽しみ
子育てを楽しみ
仕事を楽しむ
趣味を楽しむ
スポーツを楽しむ
苦と思ってはいけない
喜んでその時間を使いましょう
知って裏切られてま ....
飼っていたのは、音のない荒野
はちがつの、日なたに置かれたたまごのように
だきすくめるたび
わたしのりんかくを剥がすもの
透明な模型のような日々
を、くみたてる
....
なかながと、つやぎするが
つやか、なぎなひて
ほふうをり
すやなか
ながなざる
そりつつの
くのをの
すのしこしめして
くやす、けやけやきのりをり。
つゆくるりえおりつ
し ....
試験の最終日
週末の金曜日
朝一、久しぶりの着信音
「花火見に行かない?」って
君からのメール
…断れるハズない
持ち帰った問題用紙
もう夏休みだ
鞄の中握り潰した
もう ....
いつもはわたしが列車を待っているのに
今日は列車がわたしを待っている
ホームにたどり着くと
列車たちは次々と
わたしの中に乗りこんでくる
発車を告げる音楽が鳴り止む
いつも列車 ....
湿っぽい、重みのあるなまぬるい手触りに/いっとう端で感知する体温は暖かい惑星を溢した、柔らかな光眩しいノイズノイズノイズ轟音イカサマではなく逆さまに地面を引っ繰り返して落ちてきた/のは/希望だったのか ....
「倒れかけた鉄塔」という唄を
口ずさんで、歩いていた。
道の傍らに、全身は枯れながら
太陽の顔を燃やしている
向日葵達は
只
夏空を仰いで
密かな合唱を、奏でていた。 ....
庭の写真で満ちていた
きれいに整えられた庭の
草花を
大きく、小さく
上から、下から
風の日や虹の日に
真夜中や明け方に
おそれるように静かに
シャッターを切って
とられた写真で満ちた家
『こ ....
呼吸が乱れ悲鳴を上げました
目の前に繰り広げられるヴィジョン
過去を投影した記憶の水底
両手で耳を塞ぎます
零れ落ちる泪に宿る刹那さ
駆け抜ける当時の恐怖
現実との境界線を失くした海馬 ....
涙を拭いてよ。
鼻血を拭ってよ。
倒れたら抱き起こしてよ。
痣ができたら湿布を貼ってよ。
世界中が敵になっても僕は君の味方でいるなんて嘘つかないでよ。
一度でいいからキス ....
どうにもいかないときがあって
パープル原野に辿り着いたってわけ
記憶はない
そういったほうがなにかと都合がいいし
なんたって享楽的
とはいっても昨夜
おれははじめて死を思った
出 ....
放課後、屋上に呼び出され
どこにいるのかと見渡したら
彼女はコンクリートにうつ伏せていた
近づくと、目を閉じた横顔のまま
私の輪郭を引いてくれないか、と
きっぱりと言った
よく解ら ....
? 公園
{引用=嗚呼、どこまでも芝生。だだっ広い自然公園。
青空には綿アメみたいな雲。
その下に一本の木。
その木から少し離れた所で、一人の男の子が黄色いカラーバットをブンブン素振りして ....
見えてはいても
見えない
触れ得ないものに
触れようとして
知らず内
見えない火傷をおった
あなたのやさしさが
あなたを見えなくする
だから
やさしさなんていらない
あぁ、沈んでいく。
沈んでいく。
太平洋よりも深く、
大西洋よりも深く、
インド洋よりも深く、
日本海よりも深く、
他のどの海よりも深い水溜まりに、
僕は沈んでいく。
....
山腹から漂い降りる朝靄に
竹林に朝靄が
風に漂う朝靄の中
溌剌とし
凜とした景色を観る
竹林に偲べば
風に漂う朝靄の中
遠く霞み
曖昧な昨日を見る
竹林に及べば
風に漂 ....
青いガラスの一枚一枚
次々とかわりゆく風景
海は手を伸ばし
空をつかもうとする
無駄だと思える争いや
流血がいつもあった
生命の循環だとしても
雨や雲のように穏やかではなく
....
激しさを押し隠したまま
君は黙る
黙っていることの美しさ
手は何かを引きちぎる
あの湖に落ちていた丸いもの
半円のもの
傷跡のようなもの
雲は何かを覆ったまま
誰にも見せま ....
かたまって凍った重装備の人形
だらりだらり
とけて失っていく
あしあとは蒸発して
絶えない あくびと同化する
空のなかに白いハネ
をした雲
むねに刺せないくらい
おおきくて
....
光が差し込んだ喉
の奥から
羽ばたきいずるのは
鳥と
天馬
赤ん坊の開いた口から
さまざまな果実があふれ
母親の乳房に触れる
午後、空は歌いだすのに
耳の聞こえない老犬は ....
たすけて
私連れて行かれる
手足が動かないよ
服を脱がされて下着だけのみっともない姿で担架で運ばれてく
ドクター私おかしくなんかないよ
おかしいのはあなたとかお母さんとか先生とかクラスメイト ....
まだ言葉を知らなかったころ
密林の影からストッキングの罠と大箱の宝を守っていた
細い文章の辿りついた意味よりも
本能は切り捨てられた我が隊を選んだ
僕は初めて醜い言葉を ....
ばくだんの解体
まるで私の心をいじくりまわして
夜空の花火になるのに似ている
そしてあるいはハイウェイ
灰色の街の一本道を
バイクのように飛ばす鼓動
棘のある私の心
もう少しロマンチック ....
私の魂は私の体から抜けて深夜どこかへ行ってしまう
私の意識は朦朧としてくる
ねえどこに行ってるの
わかんないよ
どこで遊んでるの
私君のせいで記憶が断片的にしかない
私が何人もいるみたいな ....
誰の声もないままに
手や体に流されていくのは楽しいだろうか
風になり手がかりのある
そこにひとつを中に見つめて
*
そうすることもなくあり
青の色彩の中に立ち
流れる銀にかか ....
何もないようなここが 心地悪いのだろう
進む 雨にささずに
君の 晴れの日はどこへいってしまった
憂鬱な思いに失敗する
僕の思いだ
楽しさを そこへと
追いながら減り
くしゃみさ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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