今日は飲ませて
だって星が泣いているから
ワインで酔わして
首に綱つけて
どっか行かないように
見張っていて
涙が流れ
一つの花が終わった
一日だけの夢を見せてくれた
詩人になれ ....
街を歩く自信がなく
最初から社会の構成員であったかのように振舞う皆は立派だ
奇跡みたいな乳をしたくびれをした夏の女
奇跡みたいじゃなくてもうずく
新宿ですれ違う一人一人をよけて歩くのは至難の業 ....
夏の夕暮れ
散歩する僕を突き放すように
雲は遠く空を覆っている
沈んで行く太陽に照らされて
黄金色に光っている
あたりには
雨の匂いが満ちてきて
遠くから雷鳴が聞こえる
....
「こんばんは。ご機嫌いかがですか?」
暗がりから現れる“青いふとっちょ”
眠れない夜半
どこからともなく
やって来ては
僕の悩みを聞いてくれるんだ
心強いんだ
「今日はどんな嫌なことがあ ....
祖母が倒れた晩
私が寝ていた土蔵の屋根から
人魂が立ったと聞いたのは
ずいぶん後のことだ
祖母のねんねんこの中から
見つめていた風景の記憶は
溶け残る雪がへばりついた
色のない晩冬の ....
予行練習を
重ねて挑んだ
あなたの恋人になるための試験
ライバルはたくさん居るから
隅々までリサーチして
差をつけるために
あなたが好きな
ガーベラの花を持って
告白したのに
結果は ....
こういう場所に来ると
スクレロフォビィによく会う
スクレロフォビィが
いちばんいなさそうな場所なのにね
なぜか集まってるのは
スクレロフォビィばっかりだったりする
*
私達 ....
朝焼けは随分きれいで
青紫のしじまに黙りこくり
そっとアクセルを踏み込む
見慣れた速度で
過ぎていく風景をやり過ごす
少し肌寒くなったようで
エアコンのスイッチを消した
仄かに燃えて ....
見通しのいい場所で
感じないのは何故だろう
グッバイガール
細い月はハイヒール
運命はやはり
あると思うんだ
遠く遥かなものに
励まされてきた
君は近くのものに
励まされ ....
アクリル板で 外を覗き込んだ
何もないことが 大きな安心を感じる
よくわからないことが 人のぬくもりを求める
浮かび上がった 真っ白な世界
そんな世界をいつも歩いていく
怒りも悲しみも かす ....
水面下で寝息をたてるわたしに
おはようのあいさつは
いつもキスだった
大切はいつも
抱えていたつもりで
放り投げていたかもしれない
川のあたりできれいな石を探すようには
見つから ....
一つと同じ数字の無い
IDが張り巡らされた部屋で
ネクタイにポロシヤツと
不揃いのフアツシヨンで溢れ
「昼白」や「電球」等の細長く
不揃い色の蛍光灯が敷き詰められる中
冷え過ぎる空調に
....
感情のもつれを
解きほぐすように
受話器から延びる線を
逆に回している
回線の向こうの
静かな苛立ちが
ザーッと時折混じる
誰か妨害しているの?
向かい合わなくて ....
かなしみの淵をなぞるゆめ
鋭利なガラスで指を切るゆめ
開いた詩集を風が繰るゆめ
その一ページに血をこぼすゆめ
うすももいろの唇に
ぼくのインクで紅を引くゆめ
まだ汚されぬやわはだに
....
あいしてる、
あいしてるよ
今日はいいたいんだ
いつもはことばにすると
びっくりするくらい
縮小されてしまうけど
ちょっとだけでもいいから
きみに見えれば
いいと思った
8月 ....
秋風が吹くいつものように
少しひんやり分け入るように
サベツなどという衝立の
こちらになったり向うになったり
風当たりはちがうと
わかっていて消化しきれないタマリ場
....
僕はパソコンの前にいて
女房はミシンで縫い物を
僕と女房の間には我が猫が、
我が黒猫が女房と僕の顔を
とっかえひっかえ
見上げていた。
猫は突然しっぽを上げ
僕の前を横切って
キー ....
ここしばらくは
疲れ過ぎていたから
なんら記号と変わりなかった
わたしの名前
わたしを呼ぶひとは
わたしを必要としているけれど
その必要を満たすのが
わたしである必要は
ど ....
進駐軍の通訳のような連中が幅を利かせている
俺たちを蔑みながら
いつも背伸びして奴らの目の中を覗き込み
ご機嫌を損ねないように細心の注意を払っている
それがいい生活ってのにありつく術なんだ
....
傷つけようとする者は
傷つくことを何より恐れる
ガラスの剣の鋭利さに惚れ
ずっと捨てられないままに握っている
だから貴女は笑えばいい
馬鹿と、馬鹿と
運命に身を委ねると言えば格 ....
閃光が走る
自分が動いているのに
世界が動いているかに思えた
明るい世界と暗い世界
薄いガラスが隔てている
僕はそれに背を向けた
もう見たくないとでも
言 ....
毒舌直下の無防備のアナタ
嗚呼
ずっと一緒に居たかった
哀しませてばかりだった
嗚呼
ずっと触れて居たかった
苦しませてばかりだった
故の暴言でした
アナタを失 ....
あの時アナタの視線に気づいていたら
喧騒が支配するベガスの夜に
いつかの儚げなブロンド
鬱蒼とした森の中の協会で
何かを祈り続けるアナタが居た
その翡翠の様な瞳に
私の影は映っ ....
花垣線に乗った。
駅長さんを呼んでみたが、
もうずいぶん前から、この駅は無人だった。
乗り換えの駅に到着した。
次の電車が来ないので、
改札を通って、待合室で待った。
強風のため、 ....
「始」
新たな枝の方へ折目正しく曲ろう
幼い葉っぱにいちいち名前をつけよう
選んできたのはいつも自分だから
勇気を転がしながら歩き始めよう
「発」
....
区切りがいいって思ったりする。特に何もしないけど。
いろいろ考えなきゃなって悩んだりする。結局朝には忘れるけど。
もう何にも変わらないなってそんな性格を指で遊んで。
頑固だったり軟派だったり未だ ....
赤いくつに 白い紐をとおして
おめでたい歩調で歩いている
彼女が30mはなれたら
次のページに進んでみよう
赤いコーラの缶のふちに
黄色いハチがとまっていて
栄養を蓄えているようだから ....
窓の外に火星が出ている 部屋の中にグロキシニア
手のひらにひやりとする不在と堆積する夜 闇夜
少女のいない部屋で道具にぐるり囲まれ
憧れに取り残されてシャツを濡らす惨めな男
目に見えるもの ....
「ねえ確かに感じるこの死の匂い
わかるの
視覚でも聴覚でも感じられないこの香り
神様の匂いかなあ
わかるでしょ?君も」
私たちの宗教に入らない?
女の子だけだし
お菓子もたくさん ....
姿がないほうが
生きている気がして
その声さえ失い
わたしは言葉になって
あなたを待っている
言葉を読む
あなたにはきっと
姿があるだろう
形を維持したまま
温度を上 ....
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