あの華に棘があるのは
私の手を赤くするため
いっそのこと、握り締めてしまえば
淡い心地を棄てられると
私に語ってくれないか
真実を述べることで報われるのは
私でないことは確かでしょ ....
目をつぶって、崩れる
その暗い暗い そこに
不規則な時計の針の音がして
落ち着かない夜
いつまでも一定になる事の無い、秒針
カチ カチ カチカチカチ
カチ カチカチ ....
夜が落ち
夜に鳴る
風の無い 夜の明るさ
羽 葉 紙 綿
重なりと水
空へほどけ 沈む光
緑降る日
誰もいない日
青の足跡
水へつづく坂
....
君のまあるい心と
僕の角ばった心が
ぶつかった
君は少しへこんで
すぐ元にもどる
僕は角がつぶれたことを
いつまでも気にしている
君のまあるい心と
僕の角ばった心が
はず ....
そこに すっくと 立っている
ばらけた もくへん
積み上げてみたり 繋げてみたり
ふたたびの
夢を はぐしてる
泳げる海が見つからないから
青い水彩で画用紙を染めた
小さな 赤い魚
たくさん描いても
ひとりはさみしい
泣いたら 海になって泡になって
青に溶けて消えてしまうの
赤い魚も 白いクラ ....
……
ええ、それはもうよく聞かれるのでございますが。
本当のところ、私も理由などあったものかと
思っています。
お偉い先生方は、なにか公式でも探すように、
生き残った者達を類別しようと ....
夏の陽射しの眩しさの中から
隔離されたような
ひんやりとした影を落とす
白さに飲まれた暗い部屋
鼻孔を抜けていく他人の匂いが
なんだか心地良くて
初めての記憶が懐かしい過去を
呼び起 ....
{引用=炭酸水がほしい夜明け
ひんやりとした空気
窓から入り込む光
うすくなっていく、あお
きっと今だけ
今は、
誰のものでもないはず}
休むべき時間に
私は休まずに
飽きもせずに
教室に置いてあるメダカの水槽を見ていました
タニシが水槽に張り付いていてたまにメダカがタニシと重なって
舌打ちしながらも
飽 ....
五番線で
月行きの船が
雨と海をまちがえて
、が多い作文の
乱れた心理を誇張して
れっしゃのふりしてゆれている
自分を解放しようとする
きりがないから眠ろう僕は
そうすることが一番だろう
僕をそんなことに考える
起きている幼い頃から
その声がしている
海辺に人が立つ
人々の街に
自分を考 ....
自分がそこに
忘れてしまったそんな僕は
たとえば呪いたくなる僕に
僕を忘れてしまったそんな
河原に憎いのだろうか
君はこんなに明るかった
いつだったのだろう
祭りのときはにぎやかだっ ....
この世界に生まれたことが罪だというなら
躓きながら藻掻きながら生きることがきっと罰だと思うんだ
直したばかりの大切なものをふとしたはずみでまた壊して
慌てて拾い上げようとしたその破片で血 ....
ビルごとの風鳴りを聞きながら
青い空に思う
ラーメンが食べたい
スープも麺も具も
全て透明なラーメン
もちろんラーメンと名がつくからには
美味しくなければいけない
ありんこリリー ....
>汗をかくからふいてあげる
少しふくらみをもった三日月ほどの光量で
ナプキンに描かれた「under construction」が
ひらりひらりと宙ぶらり
胸いっぱいの少女マンガを愛 ....
カス、カス。
自宅風呂場にて。親友の親の往生、その顔、愚母の大病、明日のことなど思いつつ。2009.7.3
海に行こうと決めたのは
季節の中に飛び込むためでも
まして楽しく泳ぐためでもなく
日常からあふれた出来事を
ほんの少しこぼすため
からだの中の水分が
外へ出たいと願うのを
悲しみ ....
【嘘】
ひとつ嘘を重ねては
誰かを傷つけ作り笑顔
ひとつ嘘を重ねては
誰かを失ない涙を流す
ほんの些細な嘘のはずが
いくつもの嘘を重ねていた
....
瞼を閉じるのが暗黙のルール
距離ゼロで目を開けるのはルール違反
あんなにも途方も無く遠い距離を
やっと縮められたと思うのに
また瞳の奥に貴方を逃がしてしまうから
いとも ....
ぼくは小学校にはいるまで
母の隣に寝ていた
母が小料理屋を始めて
夜遅くまで帰ってこなくなった
ぼくらの面倒をみるためにきた叔父が
押入れにあがって布団を被った
ぼくも隣にはいる
ぼくは ....
電車の中で引きこもりたい
終点のない電車の中で
世界の車窓から世界を永遠に見送りながら
眠くなったら好きに寝て 寝過ごして
車掌に起こされることもなく 親切な客に起こされることもなく
旅を続 ....
呑んで呑まれて 前後不覚
響いて痛んで 覚醒するベッドの上
発信するつもりの無い十一桁
天から地に落つ空白の十二時間
下がる血の気
大事に 消さなかったのは
自分の ....
胡蝶蘭に憧れたタンポポは
花びらが日焼けしないように気をつけたり
たくさんの葉はいらないと減らしてみたり
そうして思いきりパァと咲いてみたら
やっぱりタンポポでガックリした
せめて高い位 ....
詩人でもないのに詩のように
自分は誰と
問うもう一人
分からなくても
元通りに貝がら合わせ
疲れ知らずの海へ
ボクハズルイシ
なまけるし
拙い詩だけど夕凪はいい
....
雨にぬれたのがよいとかいうので
幼生のわたしは
こころみにしずしずしとしと歩いてみます
あ、あの日
膝の上がかっかして
上気したほおが
染め抜いたゆうぐれの
タップダンスの足が
....
引き吊ってきた 僕
引き笑いの 君
引き合いすぎて ちぎれるね
押して押して付き合った僕ら
今度は引っ張ってみよう離れるほどに
怖くなんかない
君の隣にいる ....
まことの自分である時は
背後に透きとおる
あのまなざしが
黙って微笑を浮かべます
まことの自分である時は
色褪せていた日常に
肩を並べた花々が
次々口を開いてゆきます
....
コンクリートの舗道から
唐突にはみ出してしまった
名も知らぬ草
引き千切られても
踏みにじられても
へらへらと風に揺れている
雑草になりたい
生えることだけを
考えたい
....
{ルビ若布=わかめ}の{ルビ疎=まば}らに干し上がる
六月の浜辺を振り返れば
今迄歩いて来た僕の
たどたどしい足跡が
霞がかった岬の方まで
延々と続いていた
あの岬の幻は ....
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