汚れたうさぎ色の空から
アスパラの雨が降る
雨は次々に根を潜らせ
背中から空へ白いまっすぐな筋を何本も何本も何本も
川の溜まりの鋼の渦に
くるくると浮かび上がるそのひとの「きのう」
....
ゼロに集約された灯かり
気がついたら夕暮れてるので
一日の長さの話をして
一日の速さの話をして
袋入りのコーンポタージュは
10個入りだし特別な感じがしないのね
100度を越えても少し ....
鎌の三日月。目指すもの高く。
探し出した体温計の数字もやはり高く。
愛しいまどろみの中で声と瞳がよぎる。
新しい感情と世界。
あなたに感謝。
首に余計な発熱装置。
....
こねこがぐったりしてゐるよ
こねこがぐったりしてゐるよ
もうひとふんばりしてみるか
こねこがぐったりしてるから
クモの巣に抱かれた雨粒が
かみさまの吐息に焼かれ
人知れず光を集めては
底なしの池に飛び込むのを見ていた
母さんは居なくなって
波紋すら、
できなくて
何処で見失ったのか
命の終着 ....
あなたに会えるかもって
可能性0.0001%に賭けて
帰り際
小さな鏡で髪型確認
わざわざ歩いて遠回り
でもやっぱり
あなたには会えなくて
以前あなたに会わせてくれたこの道を
....
小学生くらいの子らが
稲の先に休むトンボをつかまえて
羽を毟り取り
わあわあと
隣の子は
首根っこをつまんで
勢い良く捻り
けたけたと
楽しげに
笑っている
びいびい ....
嘘つきたくて
小柄な爺の世迷い言
小僧よく聞けこの俺は
15の時には家出して
街から街への放浪暮らし
幾度も幾度も死にかけて
山の上から街を見て
谷の底から月を見て
たどり着いたが ....
密生している高木が
お辞儀をしているのでした
すると明るい時間に立つのは
随分とひさしぶりだと解ります
きらきらと光りに靡いている
真っさらな仮面をつけている
その地獄のやうな風が ....
船乗りのいない朝は 突然やってくる
脳が白い朝焼けに揺れる
瞼から忍び込んで 水平線を引く
船腹をなめる波が 意を鎮めて{ルビ誘=いざな}う
船体の軋む音が 孤絶した海を助長す ....
朝靄の折々重なり薄紫に
ほのかに明るく心地よき
香りいづこより聴こゆ
水音の感ありて
寄れば俯く人影は
ゆるり振り向き穏やかに
微笑みたたえる女貴人の
後 ....
月がとても綺麗ね
アホと呼ばれすぎたみたい
明るすぎるから
だから
迷子にならない内に
最後のママとのお家に
帰ろう
なんかさなんか最近さ
何とかと煙は
高いところ
目指すって ....
切ない瞳で彼を見つめてみよう。
心の内奥に潜んだ哀しみに、彼が触れられるのかどうか試してみるの。
その瞬間に、とある心地良いハーモニーが聴こえたのなら
目の前の世界が少しだけ実感出来ようにな ....
私はとうとう文章でしか喋れない
現代病にかかったらしい
すべて 0と1に聞こえてしまう
変換する脳が 唯一ひとらしい
宇宙が自転をしていると仮定すれば
溶け残った氷のような地球は ....
始まったばかりの夏
の土の中、まだ摩擦の悦びを知らぬ柔かなお体の、蝉の
けれど夏の終わりにはカサリ摩擦死するお体のそのお顔の
死んで乾いた真っ黒い眼球をもう浮かべてしま ....
ひとつしかない身体が傷ついていく
潰えては芽生える花のように
太陽が昇り、一日の終わる頃に
気泡のような涙を浮かべて
あともう少しだけ頑張って、なんて
純粋で、自分勝手な願い
アンチロ ....
幸せの一時が
紫煙の曲線の様に流れて消えて
部屋を出て行った
追いかける左手を右手で制して
時間を止めてみた置時計
シャワーの放物線をローアングルで眺める
ゆっくり
ゆっくり ....
そとは 篠突く
{ルビ=雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨}
{ルビ=雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨}
{ルビ=雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨 雨 雨} 雨
失うほどに ....
忘れたわけじゃないよ
ただ忘れようとしてるだけ
どんなにラララと歌っても
ふと寂しさの穴に落ちるんだ
小さな小さな穴なのに
逆にそれで落ち込んで
圧迫する息を丸呑み ....
あ どうも こんちは
暑くなってきました でもまだ梅雨のようで
雨がしとしと降っているんですよ 降ったり止んだり。
雨は好きなほうですね
大雨や雪ってナンダカじっと見ていられま ....
やせっぽちのきみは
ちょっとやそっとじゃ
笑わない
女の子はなんでも
くすくすけたけた
笑うんだと思ってたけど
あっそこでは笑うんだ
栗色のベリーショート
奇跡の歯並び
....
寂しさの夜を歌おう
ものの寂しさにいつも
消えていくその歌はない
君へと捧げるこの歌を
さび付いた工場の跡地から
寂しさの朝を歌うから
寂しさの歌にいつも
何もあらわれるものすら ....
いくつも寝静まっている
屋上になったいくつもの水色に
やがて黒になって 緑になって
そうやって頭に夜に沈んでいくのだろう
夜のどの辺だ
そして神保町は
僕を夢中にさせた表参道と
小山 ....
信じるものがあれば情報なんてなくても生きて行ける。
多くの人は雨が降ればカサをさすだろ?
それを見て今日は雨降りなんだと思えりゃソレで十分だよ。
カサをさすかは自分で決めるけどナ ....
跡や全てが醜い。
消えてしまえ何もかも。
外に出て熱いフェンスの上を裸足で歩いたら髪の温度で温度計が割れる。
確認するまでもない暗闇。
空に語り掛けるや崩れる。
どんなに顔がくずれても
涙がかわいたらお化粧をなおして笑顔をつくる
顔を洗ったらまた泣けばいい
悲しみや寂しさは敵じゃない
どんなに足が痛くても
夜がくればねむり、朝がくれば目をあけ ....
おいで おいで
こっちは楽しくないけど
苦しくもないんだ
眼の前に詰まれた錠剤のシート
此れを全て飲み込めば
いいだけ、
それでは終わらない
灯火は消えない
甘い甘い毒を飲み干 ....
バーに行けば オーケストラが行き交う
饒舌なバーテンダーが指揮をとり
客は各々の楽器を手にする
銀行員の男性は総銀製のフルートを吹く
離婚歴のある女性が笑うようにピアノを叩 ....
ひ〜とりぼっちの世界には♪
悲しみもなにもないから〜
自由にこの世界を見下すことが
出来るんだ〜♪
友達いらない家族もいらない
恋人もいらない他人もいらない
何にも ....
生身の傷みを知った日に
熱い苦悩は溢れ出て
愛が刻んだ哀しみを
包む優しさ
つらすぎて
3699 3700 3701 3702 3703 3704 3705 3706 3707 3708 3709 3710 3711 3712 3713 3714 3715 3716 3717 3718 3719 3720 3721 3722 3723 3724 3725 3726 3727 3728 3729 3730 3731 3732 3733 3734 3735 3736 3737 3738 3739
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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