黒く太い線で描いた哀色
繊細でいつか途切れてしまいそうな
悲愴ではなくて
黒く太い線で描いた哀色
窓枠がちゃっかり絵画のように仕立てる
美しいわけなんてないけど
いいだ ....
寄り添う時間すら失って
それでもただアナタを想って
近づく程に遠く感じ
それでもアナタの口から聞かせて
虹の彼方へ行こうと言った
あの言葉を今でも待ってるよ
記憶を巡り辿り着い ....
冬色に染まった君へ捧げる純憐歌
雪降る金曜日
君は玄関前でずっと待ってた
空晴れた日曜日
君は俯きながら扉を開けた
君の残り香が怖くて
私も部屋を後にした
雪がちらつき
....
色のない街は、
誰もがうつむき同じ顔をつくる
雑踏の行きかうコンコースの{ルビ黄泉=こうせん}
かぎりない人たちが 少しもかわらぬ服をまとっている
はてなく続くエスカレーターの無限階 ....
そして中途採用の
行為の繰り返しに 体の奥底からわき出るものを
僕ではないまま手にさせられながら手放すという ここから
外部に蓄えるように
全身に放出していくのかもしれない
労働者では ....
洗練潔白であって
誰からも気に入られた
両性具有の子
孤児のようで、令嬢のようで、
快活のようで、冷淡のような、
両性具有の子
初めから大人の社会の中に置かれ
交わる言葉 ....
悪魔の声を耳にした
喰われた仲間、思い出した
人は喰わない、と口にした
悪魔をさらに憎みだした
人を憎むその前には
裁きの儀式、行って
「人間性」の有無を見る
....
ちぎれた雲の雨脚にまで届くように 斜めの光線に従って
指先をぴぃっと伸ばしてゆくんだ
触れた蒸気のもくもくのすきまには
あたらしい宇宙が隠されていたとか、いないとか。
既に誕生していたのか ....
ねぇ、言ってよ。今日も。
そう、私が囁くとあなたも私の耳元で
好きだよ、って囁いてくれる。
レコードをかける時、大事に大事に針を落とすように
私は大事に大事に囁く
{引用=い ....
世界の光と闇を。
宇宙を。
ちっぽけな人の心を。
人間は想像力の生き物。
イメージが人の周りの全てを支配するのよ。
イメージしろ。
美しいものも汚いものも。
....
箱に詰めて流したきみを
どこか異国の空が受け止めてくれているころかしら
どうしてもコール音が鳴りやまなくて
きみは深海の奥深くへ行くと言ってきかないものだから
回転する機械はいつも
わた ....
目には目を、歯には歯を、
このハンムラビ法典の言葉は
復讐法だとか拡大報復の戒めだとか
そんなふうに言われてはいるけれど
この言葉の連なりに
私はひとの悲しみを感じるのだ ....
ぼくにとって
世界って簡単で
君を笑顔にすることが
なにより重大で
それさえうまくいけば
あとのことは全部
微々たるものに過ぎなくて
それができ ....
ここに一脚の椅子があって
それは懐かしいにおいのする木製の小さな椅子
小学校の教室にあるような椅子
揺らすとかたかた音がした
そんな椅子にあなたは腰かけている
手には一冊の詩集
マ ....
夜の川面を
秋風が吹いて
冷たい光のさざ波が
目に痛い
聞こえるのは
川の音と
蘆原の揺れる
乾いた音
もう 夏の光は
遥か彼方に
行ってしまった
大好きなあなたが隣に居て欲しい。
2人とも甘いもの好きじゃないからケーキは食べられないね。
わたしの作ったお弁当食べて、少しだけお酒なんか飲んで手を繋いで
それから何も言わずに抱っこ ....
「無」
カラカラの大人を脱いだらギリギリの元気
ギリギリの元気を脱いだらテラテラの苦笑
テラテラの苦笑を脱いだらシワシワの孤独
シワシワの孤独を脱いだら なんにも無い
....
鳥のなかに
からだごと入ると
母のようにあたたかい
まだ生きている
わたしのように
鳥も飛び
わたしも鳴く
父が死んだように
湖になって
空を映している
わたしも映る ....
君はみぞおちのなかに
あたたかな雨を隠しているのでしょう?
いつになれば海の向こうに渦巻くひかりを
私は集めることができるのでしょうね。
緑色だとか
青色だとか
太陽に照らされると ....
重たく静かな黒松の壁
その右隣
荒れた土地には白い蔵がひとつ
町はだいぶ朽ちたが
彼はしぶとい
ビードロはヤニの味がするだろう
シャワーのような換気扇の音は
たとえばトラックや軽自動 ....
帰る場所を
見失ったのです
後悔を口にするのは
容易い
でも
君が帰って来る
訳でもないし
元の幸せな日々に
戻る訳でもない
いつまでも
本音を言えず逃げる私に
素直な
....
蝶には手が届かない。
血と涙はたくさん出る。
体と心が成長するにつれて蝕まれていった。
世界はモノクロームで鮮やかに見えるのは愛するものだけ。
愛しいものだけ。
機械的人 ....
私の季節は、かわいいかわいいカメレオンが飲み込んでしまったの。
だから、夜のとばりも知らないし、梟の鳴き声も知らないの。
知らない知らない、わからないの、ね。
だからあなたがどこの季節 ....
力のかぎり追いかけるのは、
自分の力をしんじているかのように
止まることをも知らず
一点に集中した想いのはてなのです
おしもどす秋の風に
それが、遠くにあることなど知らずに
駆け抜ける ....
小学校と家との間
決められた道順が忌まわしくて
通学路の距離は
私の家がクラスで一番長かった
私の通学路は、
ひとりぼっちの道が長い
道のりは木陰が多く薄暗い
ざわざわ揺れる ....
少なくとも少し前の
デジタルの世界では
僕が総てだったんだ
体の一部取り外せば
大にも無にもなれた
時は流れ世代は移り
残り九つの仲間達も
独り立ちしていった
花咲く路
朝 集り
妻と二人で参加して
地図を渡され
土曜日の伝道
秋の日の、花咲く路
家々の門辺に
数多の花
一つ一つ,、愛でつつ歩む
人に会えば
笑顔になり
花 ....
悠久の言の葉の邂逅の中
無限は収束する
君に幾つ与え
君に幾つ与えられただろうか
君を幾つ知り
君は幾つ知っただろうか
矛盾が行き交わす
混沌の街で
いつしか君と出逢い ....
言葉が虚しく
星に意味は無く
すべての星は
海に墜落した
月が動かした
振りをした水面と足元を
見下ろした
首が落ちた
海に沈み
海が沈み
感覚が消え
体が消え
時 ....
倦み果てた。何もかも倦み果てた。来ぬものか、陶酔のその時は。
にび色のアスファルトに映える月は虚像であった。
この世は、私には、紙を貼らない銀色フレームに感じられた。
未完成なのではないか? ....
3691 3692 3693 3694 3695 3696 3697 3698 3699 3700 3701 3702 3703 3704 3705 3706 3707 3708 3709 3710 3711 3712 3713 3714 3715 3716 3717 3718 3719 3720 3721 3722 3723 3724 3725 3726 3727 3728 3729 3730 3731
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
8.89sec.