もう何も見つめない
もう何も感じない
心を繭で包むように
サナギになった
サナギは
飛べやしない
だのに飛び立った君は
羽化もしていない羽で
無様に地面に叩きつけられ
死んだ ....
電灯をつけっぱなしで寝てしまい
朝目覚めるとやけに明るい部屋の中
ちょっと前何かを落としたけれど何かがわからなかった
ベットを下、テーブルの下、本棚の下
くねって探して ....
あなたの事を考えていた
1時間半に1回ある5分休憩は
いつしかあの人の事を考えるようになりました
全て記憶頼りで
あの人の目や手を思い出して
1畳程の休憩室のパイプ椅子に座り
タバコに ....
彼女の肌は死んだように白く青い
柔らかい胸とぬるい舌に俺が愛してるという証を
それが彼女にとって苦痛だとしても構わない
幾ら殺されても俺はやめないよ
だって愛しいのだから
こんなにも思わ ....
いったい
わからないけれど
パリでは革命軍の血祭りに上げられよう
僕はフランスのガイドをめくった
*
ポンピドーセンターで
マティスの絵を見て
エッフェル塔を見ながら
子供 ....
ようやく宿を見つけた翌朝
僕は早々にホテルをチェックアウトした
キャスターを転がしながら
マルセイユ駅の中に入る
機械に予約してきた番号を入れても動作しなかったので
駅員のいるカウン ....
日が暮れた
夜は歩かぬほうがよい
木が密になる
木が蜜になる
枝葉根幹にくすぐられ
心は山に押し込められる
たまらず虫を踏みつけた
甘い臭いに蓋をするべき
林は濃厚な闇になる
....
あなたが始めたわたしを
あなたが終わらせてくれる。と
どこかわかっているわたしの夜は
静かだ
夏よ、あなたが
夜に満ちているよ
夜にこそ誰にも触れられずに
(ひそ ....
こんなにも世界は柔らかく
日差しが踊り髪を彩り
わたしは日傘をさして笑います
わたしは死にかけた花のよう
世界を眺めるだけのものなのです
摘まれるその日を待っていた
....
愛するために負った傷なら、
私は、それすら愛せるから。
私は人形です
私は人形です
私は人形です
仰向けなら天井を見つめます
横向きなら壁を見つめます
口をひらくことはできますが
声を発することはできません
喜ぶことはありませんが
悲し ....
瞑想したのちに
色を忘れたなら
溶け入ったあたしの声はどれほどか、
微かに耳には残ったでしょうか?
揺れた水面に鈍い波紋が渡った直後
凋落したあたしの台詞は
何故 出会ったので ....
少し遅刻気味の進路
ミスを気が付いて自分を呪った
あの頃に戻りたいのはみんな同じ
いつの間にかに出来上がった
シークレットエンディングを
見るための条件は
どれも自 ....
たった一つ欲しいといいながら すべて腕で囲って
何にも要らないと叫びながら 手のひらに握りしめていた
こんなこと言うと笑われるんだろうか
抱きしめながら壊して笑いながら泣いて吐いた
毎日が ....
人に馬鹿にされ
甘んじて馬鹿です。
と答える。
しかし人は死なせない。
勉強をする。
自分の得意分野。
お客様の幸せを考える。
できる事はなんでもする。
命、健康がかかっている ....
満月が
昴と
手をつないで
一晩中
コスモスを散歩する夜
狼男は
大潮の海で
赤い月を抱きしめている
赤い月は
狼男の蒼い心臓を
やさしく撫でながら
たゆとうように微笑んで
そ ....
美しい歌声が嘘を残して海に散る。
そんな憧憬をすぐに蹴散らす僕の耳。
悲しみの表面には君の笑顔が映らないように、
僕の涙の成分はすべて君への憎しみで出来ていて、
もう空に昇るのは雨の支配し ....
待ってろよ もう少し待ってろよ
お前の世界を一瞬で変えるような
言葉を持っていくから待ってろよ
生きてろよ とりあえず生きてろよ
お前の肩の力が思いっきり抜けるような
最高の一発ギャグを持っ ....
固有名詞が形容詞が
動詞が助詞が
馬鹿が食い物が
何がならんが
並ばんが
よく動くが
眼球が
真冬が
真冬が
来ようが
来まいが
死ね
....
わける血のない石くれ
落ちるものは流れ
焼けたものは渇き
散ったものは滑り
登ったものは尽きる
かざした手からそっと
見続ける月の こうこうと湧く光り
だしてくれとどこかで
牙をむ ....
ある人の足音が
突然聞こえなくなりました
スリッパの
ぱたぱた、という
少し孤独な
音
それからというもの
わたしは
主のいなくなった
スリッパを
齧っては吐き出し
齧っ ....
平べったい空は
広すぎるキャンバス
遠すぎて届かない空を描くのは
風の気まぐれと星々のルール
空の下の僕らは
眺めるしかない
僕らに許されているのは
気に入った絵はがきを ....
いつもの駅で君と待ち合わせた
フェンス越しの空はかすかに春の色
明け方のホームはやけに静かで
寂れたベンチに腰掛け電車を待っていた
君が振り返らずに歩いていけるように
余計なこ ....
傍観してる俯瞰のカメラ
鈍感な市民は気付かない
共感してるイメージは全部
本当は全部作り物さ
考えてみてよ 言うほど世界はそんなに汚いのかい?
考えてみてよ 言うほど人間はそん ....
朝な夕なに
透きとおった四次元を開きながら
舞い降りてくる
あさぎいろのかぜははげしい
....
誰かが
呼んでいる
「おれを撮ってくれ」
写真を撮っていて
そう聞こえることがある
その時
共振するように
シャッターをきる
撮すではなく
写っている写真が
そこにある
つまらないことを
ひとつずつ重ねて
積み上がったところで
オーブンで焼いた
不満と愚痴を挟んだパイは
意外と良い出来栄えだった
ナイフを入れて切り分け
フォークを突き刺して
....
白い鳥たちが白い空に飛び立って消えてしまった。 少年は赤いリボンにくるまれたプレゼントを抱えて空を見上げている。 赤いリボンは見えない風にさらわれて、白い空に舞い上がった。
夕暮れの暖かい光 ....
生きることに疲れたっていいじゃない
私だって忙しくてたいへんなの
母は困ったように笑って机を叩いた
俺を産んでくれたのは彼女だ
母子手帳を見たらそう書いてあったし
父も彼女しか愛 ....
意味不明なことをわめき続けることに疲れた
幼い頃、ぐずっていると「言わんとわからんがい」と言われ
言わなくても分かる関係に憧れたけど
やっぱり黙っていては何も伝わらないことに失望し ....
3690 3691 3692 3693 3694 3695 3696 3697 3698 3699 3700 3701 3702 3703 3704 3705 3706 3707 3708 3709 3710 3711 3712 3713 3714 3715 3716 3717 3718 3719 3720 3721 3722 3723 3724 3725 3726 3727 3728 3729 3730
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.92sec.