{引用=空白葬}
空白を肥やそうか
みかんを剥くみたいに
あの赤裸々な寡黙
仰け反って天を食む
ことばの幼虫
インクのように膨らんでゆく影
化石は顔を残せないから
ハンマーで殴っても
....
いままで亡くなったひとびとの
すべての墓に供えるには
花が足りない
そのことをかなしむこともできないほど
墓標は増えつづけている
忘れられた
記されなかった
記憶のなかに
わた ....
結婚10年目、いろいろと、限界を感じています。
妻がカマキリに見えます。
ちくしょう、喰われてたまるか!と、
ちょっと抜けてるところが救いで、今日はデタラメ言って、
遊んできた。
....
かなり前から
LGBTに下着泥棒も
加えて欲しいと訴えてきたが
なかなか認めて貰えないので
今回はアナルセックス愛好家を
加えるように訴えたい
この場合のアナルセックス愛好家は
ゲイのそ ....
ゆっくり舞っていたい
こまかいぬくもりがいい
別にあなたに
興味はないの
糸をたぐれば
かすかないつわりに欺かれても
ことばの行方は感じてる
どちらかといえば
くらい方が好きよ ....
*
古びた本たちだけが僕を知っている。
僕と一緒に古びてきた、本とノートのある場所、
そこだけが僕の故郷。
寂しい遺伝子。 物質なんて信じないけれど、
寂しさだけは信じている。
*
....
甘くて
全ての花から
名前を取ったような
春の香りだ
手首に撒いて
授業を受けたから
ノートに
ピンクの風が吹く
鳥は飛べるだろうか
恋は運べるだろうか
鼻から抜ける
....
夜に浅い眠りを過ごしていると
その夢のなかにどこかとおくの
海の波の ざわめきが入りこんでくる
未来への何かの予兆か
遂げられなかった過去の思いへの悔恨か
そのざわめきはこの脳を支配して
....
昨夜の味噌汁には
黒い目の海老と、刻んだねぎと
白いハツが入っており
骨を気にして{ルビ喰=は}んでいたら
私の前歯の隙間から
か細い小骨が、一本とび出した
指でつまんで卓に置き
....
○「田舎の医者」
田舎の医者は
かわいそうな気がする
いつも年寄りばかりで
「先生、原因はなんでしょうか?」
「そうですねえーもう歳ですからねえ」
「歳ですからねえ」で
たいていの年寄り ....
禎三じいさんの心肺は
焼玉エンジンで出来ている
血走った目ん玉で
真っ赤な火をぐるぐる吐き出す
禎三じいさんの体は
長い年月をかけて
魚どもに食べられてきた
腕や足を食べられてきた
禎 ....
久しぶりに乖離感を感じた
魂と肉体がうまく同調していない
身体はここにあるのに
心ここにあらずという
あの感じが蘇った
解決しなくてはならない
色々な問題があるのに
思考が停止してい ....
自分の心に
神がさしてくるように
生きていくこと
油断すると
魔がさしてくる
世の中のできごとが
このことをよく現している
自分の心こそ
大肝心なり
日本の将来のことについて話をしよう
道路は町道、市道、県道、国道をそれぞれ
自動車のEV化、自動化に適した道路にしよう
全国の道の駅に充電スタンドの整備を
高速道路の完全四車線化を実現しよう
....
山口瞳がやったような
地方競馬場巡りを
youtubeでやりたい
競馬場だけじゃなくて
競輪でもボートでもオートでもいい
安宿に泊まって
酒飲みながら予想して
翌日レースに出掛けて
1 ....
葉影は優しく
金色の光彩に
濃い斑の筋を引き
森の入り口に
伸びていた
目に見えないもの、
目に見えるもの、
それぞれ同等に
照らし出す
秋の日差しが
彼女の瞳の奥に
不思議に魅 ....
あたし今は怒っている時ポエムがでている
駐車場は「俺たち今セックスしています」かのようで一杯
きみは「デリヘルで来たわけではない」とこころで唱えて車をおりる
ラブホの当然のように「やけにせまいエ ....
生きることは
暗闇ではなく
死でもなく
静止することでもなく
静寂でもなく
命のざわめきを感じること
動くこと
歩くこと
時間のなかを流れるこ ....
国内旅行もいいけれど
たまには海外旅行もいい
旅行雑誌やパンフレット
何度も見ながら
行き先を決めていく
あまり知らない国を
知るチャンスでもある
一つの国でも
行きたい場 ....
静かに律動する、肉体
朝の冷気に覚醒する、意識
心はゆったり世界の像を映し出す
信号待ち、
赤ん坊を抱っこ紐で胸に支え
片手でスマホを操作する若い母親、
くっきりとした二重 ....
○「バランス」
すべてのものが
バランスのうえに成り立っている
バランスが崩れると不安定になる
そしてバランスを取り戻すために動く
○「無常」
今あるものを
あたりまえだと思ってはい ....
知らないナンバーが並ぶ街までワープしてきたので
実感がなかったが実際あるべきものはそこにあったのだった
「カラオケにスープはいらないんじゃね?」
「採算とれるかどーかってゆーか」
「て ....
わたし、夏のある日、グラウンド、土の中、埋まってた
その日、ミサイル、飛んだから、サイレン、ずっと鳴ってた
教室の、クラインの壺、餌やり当番、死んじゃった
秘密だよって、嘘つき、 ....
三歳のコンスタンチン君が
サハリンから北海道に来て
火傷の治療をしたことが
大々的な
ニュースになっていた一九九〇年当時
実は同じ頃に
精神病院に思春期の女性が
サハリンから
治療 ....
均衡が訪れる
肉の猛りは一時、収まり
わたしの眼は、
横たわる白い小部屋を凝視する
三次元の実在、余りに静かな
静止する時間の流れ
白壁に掛けられた
カンディンスキー ....
でっかいでっかい
かたまりが
わたしたちを
つつんでいる
わたしという響き独り
あなたという響き独り
偶さかの出逢いにて
響き合う
わたしの内は一時、
あなたに明け渡され
....
砂糖で出来た四肢に諦念はめぐる
踊り子の腰に巻かれた拒絶
やわらかく宙を抱く腕の中で
見えない魚がくるりとひるがえる
塔のない町で 城のない町で
踊り子は眠りにつく 酒精の匂いに紛れて
....
さみしいんだろう
うん
でも そうでもない
でも さみしいんだろう
うん
だってさ ひとりでいきてるんだぜ
....
あのね
コットンのセーターが好きなの
でもね もう秋も終わるからね
冬が来るからね
コットンは冬には温かくないからね
もう 着ないの
妻がね
コットン ....
眠り込んだ 命を
時間という鉈(かんな)で
削りつつ生きる
尖った命は
永遠という 時間のなかで
ぼろぼろと 崩れ落ちる
私は
今日も
時間のなか ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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