夏の空が広く見えるのは
余計なものが流されているからだろう
小学生の頃の一番の友だちは
国語の教科書と学級文庫と図書室の空気
頁をめくったときの薄っぺらい音と
綺麗に並ぶ印刷の文字が ....
寝ぼけてたかな
外国語で書かれた手紙を
さっき受け取った気がしたんだけど
どこかへいってしまった
夜みたいな手紙だった、ぼくのまだ知らない夜みたいな
おかあさんが
くれたんじゃなかった ....
今日の気分はブルー
海辺で拾った枝を海に向かって投げる
思いっきり投げたので
遠くまでいく筈なのに
自分がこけて近くに落ちた
・・・気分はブルー
今日の気分はグリーン
巨大な岸壁 ....
水平線に沈む太陽
空も海も何もかも赤く染めて
いつか私も溶けてしまえばいいのに
髪を揺らす潮風
コンクリートはまだ温度を保ち
冷えた体には心地良く
まるで君の温もりみたい
目の前 ....
ぐらぐらと沸騰している風景の中で
レイザーライトのように蝉が鋭く
生きてる
夏の街路樹をすべて焼き殺すように
生きてる
生きてる
わたしはゆっくりと自転車を漕いで
死んだふり ....
って何?
気の効かないかわいいだけの女の子たちがオシャレにいそしんで望むコンパで
男の子たちは飲み放題のサワーや生中を誰かに飲ませようと必死になってる
サマー
おーすげー短 ....
俺の居場所はここだ!!!
ってここどこだ?!
今ここって実はどこでもないよ
ふりだしにもどる
っつーかふりだしから一歩も動かない
足の小ささが気になってふらつく
君 ....
その記録に関して
僕の記憶の倉庫には
僅かな記述でくくられた薄っぺらな本が一冊しかありません
でも、その本を開く度に
痛くて堪らないと
僕の中の良心が泣き叫ぶのです
痛くて、痛くて堪らないの ....
爪に色を塗らないと落ち着かない
今夜は夜空色
熟れ過ぎみたいな月
毛の長い黒猫
その目はどこを刺しているの
「またね」でつくられる次の世界
爆音でつくられる今 嗚呼 ....
君の部屋のにおい
いいにおいだ
でも思い出せない
Tシャツの袖に鼻をあてて
歩いて帰る
橋の真ん中で立ち止まる
誰にも分からない言葉で宇宙と交信してる
....
ちぐはぐだらけな泥沼を掬い上げて
今にもこぼれだす彼女の涙も、
あたしにはただひたすらに幻のように見える。
そろそろ 視聴覚の衰え。
今にも泣きだしそうなあたしを
見てみぬふりした黒猫を ....
あの時 俺は3歳でやくざに中古車を斡旋していた
親父とお袋はモノマネパブで手品を披露していた
年の離れた兄貴はF1レーサーになりたがっていた
年老いた祖父母の邸宅は無情にも差し押さえられ
大物 ....
ヘアームースの泡立ちが悪いといって俺は死んだ
享年4歳のあまりにも早すぎる死を誰もが惜しんだ
ヘアームース会社は即日会社更生法の適用を申請し
ヘアージェル会社として新たなる道を歩み出したが
こ ....
山に
煙みたいな雲が
かかっているのを見ると
これは
空のため息
なのではないか
と思うのです
雲は
雨を降らします
それは涙に似ていて
ため息は
涙の素なのだな
と思 ....
冷たさで奥歯のキンとする痛み
あなたのひたいのしわ
氷を吹きだしそうになる
もっといろんなしわを
そばで見ることができたら
あたしはいつもこうして涙目で笑っていられるのに
傾いた陽から ....
さばけん男やのう
どう考えても仕事がのろい自分へ向けた明瞭な独白。くそおもしろくもない。
季節の出口にたたずむと
誰もいない停留所から
後悔と不安が手に手を取って
去っていくのが見えた
水の流れに耳澄まし
緑濃い田舎道を歩く
ぼくの足元には先ほどからずっと
記憶の残滓残照 ....
光と闇の彫り深い
夏という宝石が
今 此の世の中心に在って
静かに廻転しつづけている
野の花に
名前などあるはずがないと
思うようなあなたなのに
振り向いて欲しいのは何故
ここにいる、ここにいる、と
声を限りに叫んだとき
それを感じ、立ち止まってくれたのは
「花を愛す ....
これから
あのおも苦しくて
食欲のない時に食べなさいといわれても箸がすすまずに
高い熱があるときに自力で病院まで這って歩くときのように
とんでもない大雨で身動きのとれないひとりの空間
エレベ ....
たましいが擦れ合って
生まれた音は
いつまでも胸のきざはしを
昇り降りしている
忘れてしまおうと思った
夕暮れの端から
温かい闇を連れてその音は
何度でも訪れる
君の仕草が ....
寝て起きると
いつも新しい
新しい朝が来たと
体操をしながら
希望を体にしみ込ませていた小学生
誰が今日の空を真新しいと決めるのか
夢みがちにパンを食べる
土砂降り ....
貴女がいなくなった日
空には虹がかかっていた
私は涙が零れない様に
いつまでも虹を見ていた
それから幾日経ったのか
私の心は未だ停まったまま
《2009-08-08》作
ひとりの僕は憂鬱な思いで
応える
僕に憂鬱であることは
寂しいから
誰かがここに来てくれたらと
窓を開けて待っている
車に乗っていた
*
遠くに見えるのは江戸川で
僕 ....
東京のアパートの壁に
砂の黄色がかったタイル柄を
写真に撮って張り巡らす
壁の間を進めば
*
共同ホテルの看板はとうとう見つからなかったのだ
小さいだろうから
ヤシの木が顔を ....
ねえ、そんなに悲しい顔しないで…
貴女が泣くと私の瞳からも涙が零れるから…
もう子供の頃の様に
声を上げて泣く事も出来ない…
悲しくても涙堪え
貴女の前では笑ってみせる
ひと粒 ....
俺が自分で何かを成し遂げたと思った時は
天にも昇るほど気持ちがいい
俺が自分の中にどんなものも見つけられないとき
濁った湖の底に沈んでいくような気持ち
だけどそんな ....
【羅刹国】
皺を刻む掌を合わせて
時の重さを振り返れば、
壁に焼き付いた影と同じく
あの日見たあなたの顔が
私の心に今も深く…
時代は変わり
....
好きなのに
言えない
自分では不足だと思い
言えない。
貴方への思いは
人一倍人十倍
空回り
硬派なんだよ
意気地なし
振られるのが
怖くて
苦しくて苦しくて
助けて下 ....
何だかわからない
半分あげた所為だろうか
「半分あげた」
って
掠れた記憶の中
しるしみたいに
僕は多分パラ ....
3659 3660 3661 3662 3663 3664 3665 3666 3667 3668 3669 3670 3671 3672 3673 3674 3675 3676 3677 3678 3679 3680 3681 3682 3683 3684 3685 3686 3687 3688 3689 3690 3691 3692 3693 3694 3695 3696 3697 3698 3699
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.96sec.