もうあなたは寝ているかしら
わたしの中は あなただけ
あなたの中は わたしだけ
ほかには何もいらないわ
もうあなたは寝ているかしら
わたしの中はあなただけ
あなたの ....
どこか遠くを見つめてる
それは未来か
絶望なのか
最終列車は
いろんな感情
載せては降ろす
ホームを抜けると
孤独か
安らぎなのか
無機質な光に
優しく包まれたり
影 ....
夕べ 翻した真実に
君が 綻び 揺れる
零れ落ちた素顔に
君の横顔が被さる
いつも何かに怯え
それでも笑ってくれる
背中合わせの夕暮れ
お互いの本も読み終えて
『その時』が怖く ....
どうやって生きてゆけばいい?
いつかの君が問うた
打ちのめされて
倒れそうになったとしても
張り付けられた
楔のお陰で叶わないんだ
信じるモノを失って
腐敗した世界に生まれ堕 ....
その箱から音がする
空っぽだからといって捨てられず
そのまま放置しておいた
その箱は色を変え
かつての水色も消えかけて
ただの箱になったころ
その箱 ....
残暑の照り返しで
肌が焼け
時折そよ風が
吹く
植物は
じっと耐え忍び
里芋の葉の
水滴
クーラーの音
工事の音
鳥の声
トンボの波動態
秘密が
秘密が欲しいの
太陽の光に照らされて
私あの娘の秘密知ってる
ごめんね山田さん
私止まらない
ごめんね先生
私止まらない
ごめんねヒロくん
私止まらない
私止まらな ....
『まずぼくの体にかんしていおう
耳は生えているようで
目は埋まってるみたいだ
だから表面加工をほどこしても
けしきはちっとも変わらなかった』
バスでシオリをなくしてしまった
....
眩しい舗道に
蝉、おちた
鳴くのをやめて
飛ぶのをやめて
褐色の羽根に
ちりちりと熱が這い上っても
黙って空を仰ぐ
湿った真昼をまとい
木陰にくっきり分けられた ....
ほんとはみんな大嫌いだし
みんな大好き
世界が僕/私たちだけのものになればいいのにね
そしたらあのスコットランドの大きな古いお城に世界中の不思議な動物たちと一緒に住むの
でも君はやっぱりあ ....
*
染みるだろう
痛いだろう
秋風は特に
包まれて
ほろほろと
愁思に触れ
湧き立つ淋しさが
吹き毀れる度に
両の手で目を塞ぎ
アスファルトの丘の上
下るように影が放 ....
俺様「長文乙。今日も不作だったぞ」
神様「俺様、畏れながら不作とは……」
俺様「たわけが!」
神様「ぎゃああ!」
神 は バ ラ バ ラ に な っ た
俺様「寸鉄の人を殺すポ ....
「惑」
GPSも届かない生暖かい闇の中で
使い古した答えを隠し持ったまま
手探りで小洒落た出口を探している
近視で早合点でメタボな僕の気泡
「星」
....
どこへ飛んでもいいんだよ、という
やさしい解放に
抑えつけられている
この羽を燃やす人がいる
大気圏への怖気を見抜いて
好機とばかりに灰にする
灰になるまで
後ろ ....
さようなら
さようなら
みんな簡単に手をふるけど
この夏は
一度きりの夏
君も
甘夏色の帽子をふって
家路につくんだね
なんの兆しもなく
啓示が降り注いでくる
みどりの空の彼方から
呼応するように
たましいの最深部で
あらゆる種類の
絶望のかたちが
砂糖菓子みたいに
崩落してゆく
無限に共鳴する
あ ....
まにまに
君の背中に空を見上げてた
決着はすでに着いている
失うよりずっと前に君は
僕の心を連れて旅に出た
知らない街の懐かしい場所も
懐かしい街の知らない場所も
素敵なものに出 ....
人を見る目がない目で
僕は毎日誰かの顔をみている
のうが無いといわれた脳みそが
鼻くそをほじくる僕を支配している
手に職をと言われて
いまだに手つかずのまま
両腕が仕方なくぶらさが ....
時が満ち
やっと芽が出た
芽は好きなことができる喜びで
いっぱいだった
その夜 芽は
ささやかな人生を抱きしめて
ねむった
ねむった
それきりだった
ここに
....
結婚してから
一人で食べるご飯が
美味しくないのです
それはただ食べるだけで
一品だけのおかずみたいに
具のないみそ汁みたいに
ジャムもバターもついていない食パンみたいに
パサパ ....
こんなとこで
一人暮らししてる女の
アパートはめちゃくちゃ質素で
内装がどうとか
隣の空き地が草ぼうぼうとか
それ以前に
とても悲しい
おれが帰るときに
また絶対来てや、とか言う
....
いつもと変わらない朝
当たり障りのない会話が
日常を往来している
彩りよく、順序よく、体裁よく
まるで雨上がりに見える虹のように
実体のない会話が
街を覆っていた
ぼくは唇の上に
....
改札を通った瞬間に
ゼロに戻ったデジタル時計
家路をいそぐ私鉄線
大通り流れるクルマの川
人は町の闇へと消える
今日も一日お疲れさま
自転車は南へ走る
信号無視するネクタイ横目に ....
昨夜は いかにも憂いでして
お風呂にも入らずに
眠ってしまったのです
予定のない日です
お昼過ぎ 湯をあびながら
ほうっ、と つばを吐きました
また その ....
ひさしぶりに
裏庭を見ていた
貝殻や
魚の死骸が
たくさん漂着していた
いつのまに
海が来ていたのだろう
命はまだ
こんなにも
満ちているのに
干潮の砂浜を ....
男は歩いていた
堤防にただ寄せて返していて
友達などと、灯台をそばに
夜の暗闇が淡々と止まることはなかった
見えたすべてどうなってもいい
沈黙が忘れて生きていく
きみの奥にいる四人目を
億千万から探る夜
朝は遠く
遠くで始まるバイク音は
億千万に投函している
億千万の活字のなかに
それは書かれているのだろうか
獏の逸話が本当ならば
とび ....
警察に駆け込んでみたけれど
ホテルの中は
迷路のようで
冷たい対応をされて涙を流した
*
アートギャラリーを
いくつも回ると 足は
ガタガタで 連れを
置いていきたくなるほど
....
考えながら誰に会うこともなく
咳でふせこんでいると
遠くには「野火焼き山」という名の山があり
「深谷」という名前の海があった
*
遠くに昇っているのが見えた
月が
遠くに沈む
....
誰の詩も読みたくないので
誰の詩も読まない
もとより誰かの詩を読めなどと
強いる人もいない
誰かが書いた、というだけの詩ならいいけど
誰かのものである詩は
誰か書いたその人が読んで ....
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