「どっちが先にあの娘を脱がせられるか勝負しよう」
あの物語を皆は太陽の勝ちだって言うけれど
俺は北風の勝ちだと思うんだ
なぜって太陽は体を裸にできたかもしれないけれど
近づくと死んじゃ ....
緑の旋律 てのひらよりこぼれおちて
レティナに舞うすべての形 曲線 肌の白さ
優美で華奢な少女というニセモノじみた絶対
ひとつの奇跡のようにひらく花のような軽さ
笑い声泣き顔 細い指薄い瞼 ....
咳が止まらない
咳をするたびに
砂を吐く
新型のインフルエンザだという
汗ばんだ 熱を孕む額が
妙にかさつく
少しずつ
崩れてきているのだろうか
それが現れたとき
随分と騒が ....
水に
突き刺さることができるのは
真夏のひかり
真夏、という
ひかり
湖面にそそぐ陽光は
銀のうろこの魚に変わる
気ままに歌うぼくたちは
それを統 ....
国中に溢れる 行き先を示す
青地に白字の道標
右に曲がれば、左に曲がれば、
何処に行き着くか示してくれる
道の形が違うがために
道の繋がりが多すぎるために
この世には一つとして ....
夕陽は車窓に 吸い込まれ
影絵となって 帰還します。
今日という日に 幾千の
足跡残して 帰還します。
今朝の思考が整う前に
夜が招くは 次の朝。
要 ....
一学期の終わりに盗まれた一本の鉛筆の
HBの日々の夕刻にサラサラと落下した
「ばいばい」の落書きみたいなひとり言には
いつだって行間が無かった
下校時刻だった、タ、タ、タ
無 ....
革命家も安心したいんだよ
会社員になって
今の社会でも自分は通用するって確認して
安心して
そっから革命を起こしたい
けどそんな革命家はいやだ
全員がそう思う
革命家は
必 ....
「見」
見ているのに見えていない
僕の眼はたいてい当てにならない
1秒先の出口も1cm後ろの奈落さえ
感情の濃霧に包まれたら何も見えない
「嗅」
....
「もう、ここでお帰り」
路傍の花たちが押しとどめる
この道の遥か彼方、山懐に
確かに桃源郷はあるのだけれど
そこに赴いて何をするの?
昨日と同じ今日
今日と同じ明日
そんな安穏に包ま ....
いやだいやだいやだ
なんで
わたしの周りにはおとこのこでもなくおんなのこでもないひとたちが集まるんだろう
わたしはぜんぜんちがうのに
怖いよ
はやくあしたが終わってほしい
あの娘が ....
正直あいつらと私とでは官能レベルが違うと思うんです
私の方が性的な美しさで言えば上だと思うんです
だからたまにあいつらの無駄な無垢さに苛々してしまうんです
あんな退屈な映画のなにが、どこが面白い ....
聞いてください先生
山川先生は絶対高橋さんとできてるんです
だって私がクラスで一番ピアノ上手いのに山川先生は高橋さんをコンクールの伴奏者に選んだ
高橋さんは今では山川先生のおかげですごくピアノ上 ....
外を歩いていれば
何かきっとあるもんだと歩き続けた
魚やマスでもいるかもしれないと
回回 回回 回回 回回
ラーメンを食べ続けた
そこに立ちつくしたように
光も知らない
誰も ....
潜水を続ける体に、水中眼鏡をかけないと
大きなサメが見えず、
サメである、のはリンゴだと知っている
なにかその、巨大な篭に入った 黒色の
風は行方も知らないが
レッドであ ....
生まれたばかりの
息子の写真を
四歳になったばかりの
息子に見せて
これは誰
とたずねていた
すると
赤ちゃんとこたえる
でもこれがおまえだよ
とおしえると
にわか ....
スキップする/スキップして笑い/唄う
遠ざかってしまった青い空も雲の上には
きっと、まだ残っているのだろう
目に見えないからと諦めてしまうのは
いけないことではないのでしょうか
背伸びした位 ....
たとえば、目の前に
誰もいないことにして黙りこむのは簡単なのに
誰かいることを認識するのは存外むずかしい
いないふりをするのは比較的楽なのに
いることを知らしめるのはあまりにむずか ....
迷って
悩んで
苦しんで
笑う
最近泣いてないな
最近喜んでいないな
最近痩せたな
最近幸せだな
命を大切にな!は
ヒイじいちゃんの
口癖だった
今生きています。
家の押し入れにしまってあった誇り被ったギターを
みつけだしてそこから僕の人生は決まった
一人もくもくとそのあまり音がよくない安物ギターを
朝から晩まで引き続けていた
将来はビッ ....
ゴミ収集場車から 灰色の服を着たお兄さが降り
腐臭を放つゴミを次々に投げ入れた
テレビでは ダルビッシュの投球を実況のアナウンサーが
「魂のこもった投球です」
コンビニに行く
「環境 ....
おーいおーい
どこ行ったんだぁ
目の前に座る君
おーいおーい
帰って来いよぉ
はかり知れない脳内世界
テーブル挟んでさまよいだして
いつ戻るとも知れない君よ
いまどの辺りにいるのか ....
世界にはあまりに下らないことが多すぎて
いらないモノが見えすぎて
両目を潰し
耳を削ぎ落とし
消えてしまいたくなる時があるけど
坂の上から見える夕焼けに照らされた街の美し ....
電車がたどり着く前の
胸のざわめき
生暖かく
気持ち悪い風が
僕の隣を駆け抜ける
飛び込めば冥土
流される人
壁と壁の
狭い隙間を
もぐらのように進むよ
このまま遠く
....
「すきなんだよ…」
蝉の声と重なってよく聴こえないよ、
ねぇ そんな顔をしないで
ブラウスの裾掴まれても困る
だってわたしは あのひとのもの
つい最近だけど かたおもいだけど
それでも ....
クラブ重病 に響く難病フロウ
フロ入ってるか入ってないか プロファイリングする
捜査一課の係長
の 刺すような冷たい視線が甲州街道を冷やす 8月16日
大原麗子の残像が ....
時折
ある曲のフレーズを
思い出したように
聞きたくなる
煙の臭いと立て看板の
どれも同じような
スローガンが
かなしく
風になびいていた
安保の季節の終わりの頃
時代という過 ....
青々と生い茂った広大な芝生の丘に乾いた細身の葉先が隙間無く犇めき合い、そっと朝露の雫を麦藁帽子代わりに被っては祈り誰かを待っている
其処は天と地を糸電話よりももっと古来の伝達で繋ぎ御魂捧げる{ルビグ ....
浴そうに張ったお湯に
指を挿し入れる
前のめりになれど
湯垢の帯を隠すことなどできもせず
立ち尽くしたまま夜を明かせば
ふやけた皮膚の中には
誰の後悔が詰まるのだろう
....
温もりと
甘い言葉で
相手を酔わせる
夜になれは
魔法使いになれる
3645 3646 3647 3648 3649 3650 3651 3652 3653 3654 3655 3656 3657 3658 3659 3660 3661 3662 3663 3664 3665 3666 3667 3668 3669 3670 3671 3672 3673 3674 3675 3676 3677 3678 3679 3680 3681 3682 3683 3684 3685
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.98sec.