連弾のような雨を
見上げてお前は呟いた
それがどんな言葉であるか
俺は確かめはしなかった
散々な思いのあと
不意に開いた排水溝に
吸い込まれてしまうような気分
はぐ ....
フェル先生
僕は貴方が
大好きです。
どう言う訳だか
大好きです。
フェル先生
僕は貴方が
側にいて
欲しいです。
大好きです。
フェル先生
僕は貴方に
Will yo ....
だって だって
だって知ってますか
知らないですよ普通に
普通に考えて
わからないから
普通に考えてわからないなら
普通じゃなく考えたらいいって思ったんですけど
普通じゃない ....
ふと空を見上げると
夏じゃないって思う
そうしたら次の日から
「秋」
って言葉が
「秋」
って言葉を
耳が敏感に聞き取るようになる
静かなそら
澄んだ風
クリー ....
ほろびゆくものをきれいだなんて思わない
抜け落ちた髪の毛をひっつけて これは前髪にしようと思った
お父さまにもらったものは どこまで残っているのかどうか
夏の初めに 残像について話していたこ ....
疲れた心
感情とは裏腹の
薄っぺらい言葉たち
都合よくリズムを刻み
そこから逃げ出すことを
ひたすら狙う
わからないことで
頷いたり笑ったり
思ってもいない悪口を
どこからか ....
やらねばならぬ
そんな夜
寝不足の目は
赤信号だけど
コーヒーと気合を
入れなおして
今晩は
やらねばならぬ
砂は運ばれてゆく
どの風にも乗って
9月だってば
9月になったんだってば
それで何かが変わるってわけじゃないけど
夏の記憶には「さよなら」したし
もう後悔なんてしないと決めたのだから
秋だってば
秋になったんだってば ....
夢のように目の前で全てが崩れてく
もう動けないよ
秘密も半分売っちゃって
つまんないの
足の踏み場がなくて
みんなに置いていかれて
走り出すための目的地も無い
でも気持ちが止まらない
....
ことしベトナムにいったときに
この穴にベトコンが隠れていたんだ、
という穴にははいらなかった
はいらなくて正解だった
狭い所が年々苦手になってきているようだからだ
きょう ....
ねじが切れると
メロディは
ゆっくり
終わりを
始める
それは
寂しいけれど
唐突ではないあたりが
優しくて
たぶん
わたしの一生も
こんなふうに
終わりを始めるの ....
月夜に現れたみずうみに 僕は裸になって
飛び込んだ。別に入水自殺をしようってわけじゃない。これは
ひとつの儀式のようなもので、言うなれば自然との同化、共有
されるファイルを独り ....
だらだら退屈
「ねーアリスつまんない。超退屈。」
「私も退屈。わたしたち退屈。お揃いだね。」
「うん。お揃いだね。ずっとお揃い。それ以外のは全部いらない。私たちの世界以外、いらない。私は ....
「ねえセルマ聞いて、あたし天使なんだ」
「え?どういうこと?どこに羽が生えてるの?」
「背中、に決まってんじゃん。もしかしてセルマ見えないの」
「うん、なんにも」
....
大空に向かって
だが曇天で
少しだけの希望を
轟音と煙と
ブースターの炎とともに
一瞬 見せて
消えていった
そのあとも
地上での歓声
喜びの涙
肩を抱き合う成功者たち
....
変身
人工物の動脈硬化
カテーテルを入れて抜いた
声変期
脱皮・変態
モルヒネを入れて抜いた
静脈にモルヒネを
流れ
川としての
求め、得、失い、求め、得、失い
の連関
それはリ ....
雨が降ってきたので
ビニール傘を開いたら
突風が吹いて
傘が捲り上がりそうなところで
むむっと踏んばり、持ち直した。
たとえ突風が吹こうとも
傘の柄をがしっと持って
自 ....
おなかが空いてパニックになった
夕陽が不気味に背中を追ってくる
こういうときなんだ誰からも
愛されていないとわかるのは
こどものときからそうだったんだ
証人は僕しかいないけれど
自分は ....
無人駅でタップ
雨はまだ
上がったばかりだから
外灯の下に虫はいない
(電車とホームとの間に
広く隙間が空いている
ところがございますお
降りになる際は足元に
お気をつけください) ....
泡粒の数だけ思い出があり
からからからと音がする
競走はいつでもいちばん最後
ひとあし遅れて着いた小さな菓子屋で
真っ先に選ぶのは瓶入りのラムネ
にじみだす汗を乱暴にぬぐい
....
―― 小半時
木端に
雨足はやまず 足音を
荒げたまま
やっと 思い立ち
{ルビ鐺=こじり}で突く と 動く
まだ 息があるのか、
{ルビ後世=ごせ}からもどってきたのか、
裸 ....
アルモー海はその人のそばに
夕暮れから夜にかけて忽然と現れる
長辺 9.4km 短辺 5.7km 最大水深 5.5km
全周は高い崖に囲まれ
その海が突然 彼の玄関先に現れる
水温は ....
目覚めも
歯磨きも
身支度も
いってきます、も
いただきます、も
今日は雨だな、も
幸せにできる方法があるんだ
だから、ここに、来てごらん
群青色の空の下であなたは自転車を押していく
わたしの歩幅を気にしながらゆっくりと歩いてくれる
オリオン座の見えるころに出会ったのに
まだ一度も喧嘩らしい喧嘩をしたことがない
わたしがとても傷つ ....
眩しい朝日に目を覚まして
窓を開けると
冷たく澄んだ空気が
まだ開けきらない
僕の目を
優しく撫でていきました
外の町は
少し霧に覆われていて
近くの山は
かかる霧に朝日が反射し ....
泣いて明かした朝の
空の青になりたい
仮染めの色が水に溶けるように
澄みきって 広がってゆきたい
ひとそろいの翅を持っていたら
昇ろう
たとえ彷徨いながらでも
空とひとつになれるとこ ....
あなたの存在こそが、あたしの生きる糧です
水のように流れ
人のように往来した
そのほとりからいくつもの
日常と非情がわき上がり
その沿線はいつもどこか湿っている
鬼門に向かって伸び
裏鬼門へと帰ってゆく
その繰り返しの中から
....
明るさを見失ったら夜。何も言うことがなくなったら朝。
西と南に窓のあるへや。背丈の伸びた笹の葉が揺れる。
道ゆく人に涙をみせてはいけないよ。お前の宝石を生け捕りにされてしまうよ。
朝。夢 ....
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