閉じたまぶたの裏側
流行のカフェ
野球場
交差点
カーテンを開けて見た窓枠の景色
ピースサインの谷間
病院の待合室
えこなはいつも、私を待ち伏せるかの様にそこにいた
えこなはそ ....
私がえこなに出会ったのは18の冬だった
牛乳を初めて飲んだのよりは後のことだった
えこなは黄色いかばんを肩から提げていた
中から500mlの紙パック容器を取り出し
水をここに入れてくれない ....
かなしいですか
かなしいです
したにりぼんをゆわえてまってる
みんなかわいいおにんぎょう
つよくゆするとくびがとれてしまう
せぼねもほんとにもろいんだった
ぐにゃぐにゃ ....
初秋の風が吹くころ
フレンチトーストが食べたくなる
あたたかいカフェオレをともにして
愛しい人を想い描きながら
サクッ ふわっ しっとり甘い
フォークを持つ大きな手 あなた
....
あのひとのお勤めする
ひんやり白い建物を
思い描いている
あのひとの好きな
歯の痛くなる甘いお菓子
コンビニで買ってみる
あのひとと一緒に行った
細い道を
一人で歩いてみる
なん ....
きっかけなんてないままに
特別な理由には目もくれず
ただ夢中で積み上げていく
行けるところまで行ってみよう、と
そんな毎日が楽しみでした
円柱形の白いもの
どこで拾ってきた ....
感謝しない人
暴言を吐く人
命を大切に
しない人
暴力を振う人
威圧する人
仕事が丁寧で
ない人
懸命に努力
しない人
優しく
ない人
モンスター
現る
怖くはない
ひたひたと
近づいて来る
私は逃げない
握手を
求められ
おそるおそる
右手を出すと
モンスターが
躍った
またあの娘の夢を見た
中学か高校の薄暗い教室で、みんながやがや喋っていた
私もある女の子と音楽の話をしていた
ふと隣を見るとあの娘が自分の席に一人座ってぎこちない空気を漂わせていた
....
手の甲ではぜる、雨粒の
ふれた先から
鈍い痛みをかかえだす
埋もれる町並み
*
葉脈からめぐる
漸近線は
まのびしたまま
行方知れずへ
*
花を手折るように
....
ぼくは 生きています
なんとなく 生きています
いいえ ほんとは
生きたいと思って 生きています
ぼくはときどき 詩を書いています
詩のようなもの と言ったほうがいいかもしれません
....
グロテスクがある
グロテスク・デスマスク付けて
徘徊する
徘徊しても気にならない
グロテスクな空き地がある
グロテスクな子猫が
グロテスクな土管の上で
グロテスクな童話を諳んじている
....
朝がくる
今生きる日を照らしながら
遠いどこかの仄めく闇から
それを私は今日と呼ぶ
それが晴れでも曇りでも
朝は今もどこかで
夜の間に澱した人の哀しみを
綺麗に振り払いながら
....
石を蹴ったら靴が脱げて
靴を拾いに行ったら国境を越えた
そんな風に僕はあいさつをして
君はバナナを一本僕にくれた
皮をむいて
あまりおなかは空いていなかったけど
バ ....
はんぶん機械のようなものだ
*
コーヒーの無機的な味
オーソドックスに平日の朝をまとめあげる
適切な手段と手続きに従って、予定された課題を消化する
抗体がいまのと ....
僕は見失うことを考える
中に君を考えさせられて
暗闇の
いる僕は
雨が降っている
鳥よりも飛行機よりもくもの巣が空を舞う街
ギターよりも歌よりも破裂音が響く街
何度もパソコンを叩き壊そうとして、うまくいかない毎日
幾度も断食を試みて、それでも強欲な毎日
を送る
た ....
僕が見上げた あの日の空は
とても綺麗に 輝いていて
こんな僕にも 微笑んでいた
僕も自由を 手に入れたいと
空を飛んでた 僕の翼は
醜く光り その空汚す
....
思いのすべてを投げ出して
あなたに抱かれたあの日の夜
微笑みの影に気づかないふりして
瞳をそらしながら目を閉じた
空には十六夜の月
満月は、あまり好きではないと
....
空の青さを集めれば
胸に芽吹いた
白が
私の体をいつか覆い
そのまま溶けてしまうのかしら
ゆっくりとしたリズムは
体の奥から
絶えず聞こえている
耳を澄まして
目を閉じて
身を ....
学生の頃 日本はバブルの全盛で
就職できないなんて考えもしなかったよ
授業も出ないでバイトして、飛行機チケットを買ったのさ
バックパックかついで、足の向くまま気の向くままに
羽の扇ふりながら、 ....
こびとの ふねが
ちいさな おおきな ふねが
たそがれの
うみへ きえてゆく
いま みたばかりの
まど まど まどが
そこからみえた
ゆうやけの
ひとつ ひとつでも
....
あの子とつなぐ手
まだそのままで
ほんのりと
今朝鳴いたカラスは死神だったかもしれない
昼間通り過ぎたおばあちゃんは天使だったかもしれない
目方80kgのおっさんは閻魔だったかもしれない
家にいる猫は実は火星生まれで妹は実は姉かもしれない
....
・
どういうわけかうちのごみぶくろだけ
いつもあけられてしまって
中身がまき散らされているの
ある日曜の朝
母が困惑顔で言ったとき
それはきっと妹を狙う肉食獣の仕業に違いない
とわた ....
ここにいれば安全なのです
ここを出なくても 生きていける
そう、それならば…
違うのです
知っているのですから、外界の情報は、
過多になりすぎるほどに 手に余るほどに
だったら ....
「 赤イ羽根共同募金ノ御協力、オ願イイタシマス 」
後輩ふたりを左右に、僕はまん中で募金箱を首から下げて
通り過ぎゆく人々の誰かの胸へ、ひとつの声が届くよう
道化のふりした明るさで、一心に ....
中ではない言葉の
音楽にいた 湖を探して
音楽はあるというそこに手を
探していた 僕に上を 抱えた丘に
文庫本の見つめさせられるように 魚の
緑のを 外を風 見ていたそこの頭に
姿に ....
何だったの
さっきまでの手続き
色を合わせたワインカクテル
タクシーで装ったクール
暗闇に4つの光
互いのタクラミに
目を見張る
始まろうとする儀式に飾りはない
....
言葉にすると陳腐になるもの
例えば「愛してる」
一晩中煮込まれたビーフシチューのように
あらゆる種類の想いのエキスが溢れかえり
熱く熱く
そして
濃ゆく濃ゆく
あなたへのオリジナルな想い ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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