ぼくにとって
世界って簡単で
君を笑顔にすることが
なにより重大で
それさえうまくいけば
あとのことは全部
微々たるものに過ぎなくて
それができ ....
ここに一脚の椅子があって
それは懐かしいにおいのする木製の小さな椅子
小学校の教室にあるような椅子
揺らすとかたかた音がした
そんな椅子にあなたは腰かけている
手には一冊の詩集
マ ....
夜の川面を
秋風が吹いて
冷たい光のさざ波が
目に痛い
聞こえるのは
川の音と
蘆原の揺れる
乾いた音
もう 夏の光は
遥か彼方に
行ってしまった
大好きなあなたが隣に居て欲しい。
2人とも甘いもの好きじゃないからケーキは食べられないね。
わたしの作ったお弁当食べて、少しだけお酒なんか飲んで手を繋いで
それから何も言わずに抱っこ ....
「無」
カラカラの大人を脱いだらギリギリの元気
ギリギリの元気を脱いだらテラテラの苦笑
テラテラの苦笑を脱いだらシワシワの孤独
シワシワの孤独を脱いだら なんにも無い
....
鳥のなかに
からだごと入ると
母のようにあたたかい
まだ生きている
わたしのように
鳥も飛び
わたしも鳴く
父が死んだように
湖になって
空を映している
わたしも映る ....
君はみぞおちのなかに
あたたかな雨を隠しているのでしょう?
いつになれば海の向こうに渦巻くひかりを
私は集めることができるのでしょうね。
緑色だとか
青色だとか
太陽に照らされると ....
重たく静かな黒松の壁
その右隣
荒れた土地には白い蔵がひとつ
町はだいぶ朽ちたが
彼はしぶとい
ビードロはヤニの味がするだろう
シャワーのような換気扇の音は
たとえばトラックや軽自動 ....
帰る場所を
見失ったのです
後悔を口にするのは
容易い
でも
君が帰って来る
訳でもないし
元の幸せな日々に
戻る訳でもない
いつまでも
本音を言えず逃げる私に
素直な
....
蝶には手が届かない。
血と涙はたくさん出る。
体と心が成長するにつれて蝕まれていった。
世界はモノクロームで鮮やかに見えるのは愛するものだけ。
愛しいものだけ。
機械的人 ....
私の季節は、かわいいかわいいカメレオンが飲み込んでしまったの。
だから、夜のとばりも知らないし、梟の鳴き声も知らないの。
知らない知らない、わからないの、ね。
だからあなたがどこの季節 ....
力のかぎり追いかけるのは、
自分の力をしんじているかのように
止まることをも知らず
一点に集中した想いのはてなのです
おしもどす秋の風に
それが、遠くにあることなど知らずに
駆け抜ける ....
小学校と家との間
決められた道順が忌まわしくて
通学路の距離は
私の家がクラスで一番長かった
私の通学路は、
ひとりぼっちの道が長い
道のりは木陰が多く薄暗い
ざわざわ揺れる ....
少なくとも少し前の
デジタルの世界では
僕が総てだったんだ
体の一部取り外せば
大にも無にもなれた
時は流れ世代は移り
残り九つの仲間達も
独り立ちしていった
花咲く路
朝 集り
妻と二人で参加して
地図を渡され
土曜日の伝道
秋の日の、花咲く路
家々の門辺に
数多の花
一つ一つ,、愛でつつ歩む
人に会えば
笑顔になり
花 ....
悠久の言の葉の邂逅の中
無限は収束する
君に幾つ与え
君に幾つ与えられただろうか
君を幾つ知り
君は幾つ知っただろうか
矛盾が行き交わす
混沌の街で
いつしか君と出逢い ....
言葉が虚しく
星に意味は無く
すべての星は
海に墜落した
月が動かした
振りをした水面と足元を
見下ろした
首が落ちた
海に沈み
海が沈み
感覚が消え
体が消え
時 ....
倦み果てた。何もかも倦み果てた。来ぬものか、陶酔のその時は。
にび色のアスファルトに映える月は虚像であった。
この世は、私には、紙を貼らない銀色フレームに感じられた。
未完成なのではないか? ....
業務用空調機は吹き出し口から花々を吐き出した。少し湿っている。
背広を抱えた中年や、帽子を被り小さい手を引いた主婦に、
鞄を襷掛けにした学生や、カートを引くお婆さんに、降りかかっていった。
熱い ....
光を波を人間を愛を闇を天使を悪魔を官能を絶望を希望を
もう全部どうでもいいよ
あの子は先輩と寝てる
テニスで鍛えた引き締まった先輩の腕の中で
きょうは飲んで
一日中不機嫌、上の空、諦 ....
わかってるよ
君たちにとって私がどれだけ取るに足らない存在かは
その存在すら危ういことも
君がどれだけある人間の女の子をすきかとかも
十分お喋りしてくれたし
私を傷つけるのが目的かと思うくらいよシスタ ....
「痛い。」
「え、ごめん痛かった?」
「うん、でももっと痛くしていいよ。」
みんな知らない
私がこんなにも死にたいということを
みんな知らない
私がこんなにも彼女が好きだという ....
新婦は足を滑らせて既に三度転び
そのたびに父親は表情を曇らせた
光輪を背負った神父は
両腕を広げ天を仰いでいた
その口から止めどなく白子が出続けていた
ヴァージンロードは白子の滝となっており ....
機械のひと
超高層ビルの屋上で
タンポポの綿毛を吹いている
いのち
夕焼けに熔かされてゆく
この星の肌を流れてゆく
抱き寄せたものの輪郭も不確かな
暗い夜に聞 ....
すれちがう人の香水の匂いが
鼻にまだ残っている
僕が貴方を思っていることを
手渡しで渡してもいいですか?
今はまだ分からないけれど
いつかは答えが見つかると信じているよ
....
考えている空の縁が
目につくから
修行僧のようだ 奇妙な
そこの
そうだ、
正しさだけが
知らないけれど やけに
中国を生きることにロシアなのかもしれない
忘れて瞑想で死んでいくの ....
専用線の貨物列車を
雑草の生えた線路の際で見送る
ダダンダンダン
ダダンダンダン
それは思いがけぬ速さで駆けて行く
街の風景に似合わぬ
大きな図体に圧倒される
シズシズと ....
祖父は毎日欠かさずに山へ通った。
祖父の自慢の果樹園には、桃、栗、林檎などがなった。
かつては、興味津々だった孫たちも、もうカブトムシやらには無関心だったし、
毎年届く2箱の林檎には飽き飽きして ....
平日の真昼間からチューハイ片手に地元を闊歩すれば
ご近所さんの白い白い眼差しを否が応でも全身に浴びる
それでも歩いてしまうのは
世界の秘密が知りたいから
ふらふらと歩く私を叱責するものはも ....
自転車のハンドルと
お母さんの間に座る子供
かわいいだけじゃない子供
カルピスをあげたいな
百年に一度のいけにえにしたいな
僕に歯を見せずに笑う子供
心にらくがきをする子供
ゆう ....
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