今までそこにあった熱が
布にうつり
やがて消えるとき
滴の風が片脚を打ち
向こう岸に
点滅する音
かたむき かたむき
火は水に傾き
指は到かず
水 ....
心に空いた穴を 埋めるように
空を見上げて 唇を突き出した
凍りそうな蒼を垂らして
震えながら 私の唇を掠める
冷たい あなた
酸素を求めて 口を開けば
柔らかに 咥内を舐 ....
{引用=
風花が舞っています
ほんの少し顔をあげて
少女が 見上げる
( 幼さをふりおとした横顔は、りんとして )
おぼろげで 消え入りそうな
白い半月が、南の空たかく
午後のクリス ....
言葉はわかり合う為の
道標ではないかと
思うのです
ドアをあける前の足音で
ただいまの一言で
きょうの元気がわかるのは ....
年の暮れです。
「知り人の逝く人多き年の暮れ」
この11月頃から、
例年以上に欠礼状が届いてきました。
だいたいが、知人の実の父母、
義理の父母のご逝去によるもので ....
ずっとずっと遠くまで私を背負ってくれたあの人。
あんな公衆の面前で
無茶なお願いをした私に
仏頂面のまま
それでも、背中をさしだしてくれたのは何故ですか。
その薄くて柔らかな皮膚 ....
遠吠えするのは狼だと決めつけ
犬である僕は
遠吠えすることを自粛してしまった
そうすることで
僕は自分が
遠吠えする犬よりマシな犬だと思えた
負け犬の遠吠え
なん ....
疲れなどは放っておいて
創造主のなかを転げまわってやるさ
宇宙での生活は退屈だった?
退屈ではなかった!
自分以外が優先されていたから
退屈な時間などあろうはずもない
この星で ....
未来はこの手の中にあるなら
どうして僕の手は冷たいの
冷えきった両手で
僕は何を掴んで
何をすくい上げる
自販機で買ったホットコーヒーも
すぐに冷えてしまった
早く飲めばよかった ....
俺が酒を呑むのは
なにも
寂しいからじゃあないんだ
たとえば春の
野の花の
咲く丘
走る
君の笑顔
思い出して
思い出して
思い出して、ふと、気がつけば
君はもういない
ここに ....
迷路だよ
人生なんて
人生だけじゃなく
犬とか
猿の
一生だって
迷路だよ
それは笑顔で
泣いてるような
天気雨的混迷の
路だよ。そして
苦難の
苦難の
苦難の連続の
連続 ....
唐辛子の
一味の
粉の
赤やオレンジの
断片の
輝くような
憂鬱を抱えて
夕陽の街を彷徨って
湯豆腐の
湯気の仕合わせの
旅籠の
蔭で
君の能弁な髪の香りを
僕の懐に
僕の ....
お父さんお母さん
はじめまして
ご結婚おめでとうございます
晴れやかな式に
赤ん坊姿なのをお許しください
突然ですが
私をお父さんお母さんの
子供にしてほしいのです
純白のタキシー ....
シクシク泣いたピアノの鍵盤
モジャモジャ音楽家弁当弁当の鼻をかむ紙が足りない
おネエさん ティッシュくだちい
釜めし弁当弁当の釜がUFOとして撮影されている ....
それは深い眠りだった。
始めからそれは眠っていた。
そう、生まれた時から。
17年間眠り続けてきたそれは、
ある日唐突に目覚めた。
それが目覚めることを、
知識としては知ってい ....
理由をなくして
理由をなくしたがゆえに責められて
理由のない場所にもたどり着けず
けれども
理由のない物事が
降りかかってきそうだ
もうすぐ
降りかかってくるだろう
夜の空気 ....
燃え尽きた灰が薔薇になれば素敵ね
死ぬのが怖いんじゃなくて、生きるのが恐い
胸中に咲く嘆きの彼岸花
地獄 業火の足枷 奈落の果てまで 貴方への想いを
なぜ貴女は拒絶するのか な ....
地球について
しんとした時間のなかで
僕らが一秒でも考えてあげることができたら
六十八億秒の祈りが生まれるよ
気持ちを吐き出してしまいそうになるくらい
好きなひとに出会えたのもこの星だし ....
最後から二番目
不完全の未完了
未完了の不完全
終わらないことの始まり
終わることの予感
消えるものの先走る予兆
前もって失われた最後
失われたことの已然形
楽しい思い出のコー ....
つま先の彼方にされていく
言葉のアクセントにたゆたうのだろう
ささやきたちの
じゃりたちへの息にメモしたほころびが
このように銀河は白く
星が密集して見えるわけですが
隣り合う星どうしでも
何光年という隔たりがあって
異なる時間と空間から出発した光が
一斉に辿り着いた
奇跡的な現象なのです
例えば ....
指に触れてはいけない
頬を赤らめてはいけない
このままでは溶け込んでしまう
あなたに
うつむいていても爪先が見えるから
きっとあなたは夢にも現れるわ
獏のような灰色の空ね
あなたの手 ....
パナマの肉
すぐに明らかに刑務所からこぼれ落ちた慟哭は
君の優しい気持ちなど汲まず
鈍重な赤土を砂塵が痴漢の性欲まま蹂躙し
熱波の源まで絡げ運ばれゆく
通り過ぎる汗のタンクトップを張 ....
メールの数と恋の進展は比例して
想う事が伝える事に反比例をした
普通のやり取りが普通じゃなくて
そのもどかしさに嫌気が募るけど
それでも好きでいられますように
何気ない毎日を幸せと ....
どん底めがね
自由落下クラッカー
マグニチュードの練習曲
暗闇のクラムボン
ネットにはいろいろなものがあるけど
錆びないこころが欲しいね
ステンレスハート
空より高いプライドを
....
村雨染みる秋の街
一人つれない夜を越えて
僕に燃せぬは
嘘だけ交わす疎ねぶ昨夜や
(むらさめしみるあきのまち
ひとりつれないよをこえて
ぼくにもせぬは
うそだけかわすおろ ....
君の景色を埋めていく
未来に出会う経験を
嫉妬交じりに僕は眺めてる
息苦しさ夕暮れに似た息苦しさ
振り返らずに人は進めない
そのことだけを今は知っている
壊れていくより早く今なお
失 ....
はれた眼がEの羅列
十字軍漏れた申請者
砂は巡礼たちを泳ぐ
とりついた蝉の脱殻
かわ、が
あるのです
喉を鳴らした
生が
りゅうせいのごとくことばたちがせめてくるよえくすき ....
あの夏の日の熟女よ
ママの友達よ
透けたブラジャーの色はパープル
狂おしいまでの鮮烈さを残して
どこか遠くへ行ってしまった
さよならも告げずに
あの夏の日の熟女 ....
擦りガラスの窓の外で雨が降っていて
数種類の酒が胃のなかで渦巻いていて
さっきまで着ていた服は
手の届かないところに落ちている
不貞腐れた文句に耳も貸さず
吸いつづけた煙草の灰が散らばっ ....
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