トビが啼かずにまるく飛んでいる
白い朝の港の防波堤は
カラスの群れで
黒く染まっていた

ひゆん ひゆん ひゆん
と息をしている
ひゆん ひゆん ひゆん
と啼いている
ひゆん ひゆん ....
あのときあいつはああ言った

あのときあの男はあたしを笑った

あのときあのひとは助けてくれなかった

あのときやつらは追い詰めた

あの言葉、あの態度、あの時あの時あの時あの時あの時 ....
あたしはコトバなんかじゃねえし
心なんかじゃねえし
おまえらみたいな輪郭がどうしても線にならないから
流れていってしまう
地上のある全部が全部が
あたし達の皮膚
皮膚
だから
午前中は ....
{引用=
神様に「左足を使ったら負け」といわれた日から
けんけんで歩いている
杖はない





負けたらだめなのかな
負けてもいいんじゃないのかな
地面から声がする
見おろすと小さな
白い帽子が揺れる

帽子を乗せている茎を折って
目の前に近づける
帽子に見えたのは
米粒よりさらに小さな女の子たちが
たくさんぶら下がっている姿だっ ....
このダムには
ラスト・クリスマス・オムツが沈みました
デェアム 嫉妬!
年老いた魔女の許にクロネコがやってきた
魔女が乾いた血で拇印して届けものを受けとると
それは空の寿司桶だった
いやよく見ると空ではなく
透けるほど薄く切られたガリが貼りついていた
魔女は見落 ....
あなたと私は大の親友だった。

ある日、あなたはこう言った。
「どっちの方が先に耳に穴を開けれるか勝負しよう。」
あいにく私の性格は負けず嫌いだった。
だからその日の夜に画鋲で右の耳を刺して、次の ....
               091017


コロッケを買う
帰り道の悦楽
見事なほどの
木の根の太さ
あ〜ぁ〜あ〜ぁ〜
赤い車のホースを伸ばす
裏の川から水を汲む
火事だ!
 ....
誰もいない場所で
何を言っているのだろうか そうして
言うそこに 何かがあって 日の光は
白い壁の僕に 当たっている 

小さな紙片を 僕自身が
自分にもわからない 僕は慰みもののような  ....
(Dear, ol' boy)

   
壁は鋼鉄ではなかった。

広場の祈りは食いちぎられた。

トーキョーは宴の翌朝に蒼ざめ、

ヒトの羽が突然変異を始め、

奔流となった飢 ....
日差しのなかで
生きた時間が
歩く 歩く 歩く
ひとつひとつのリズムが

あたたかい血の
海の 彼方の
遠くて近い場所で

地下鉱脈の
その少し先で

ひとつになり
大地に雨 ....
シャワーが浴びられない
赤の蛇口と青の蛇口を上手に開けないと
熱かったり、冷たかったり
今夜は何べんやってもダメ

シャワーで洗い流したいのに
濡れた髪が心までまとわりついて
上手に蛇口 ....
平和な日々
毎晩のご馳走
生きていることに
感謝する

{ルビ古=いにしえ}より伝わる

ロウソクの火のように
入れ替わる

明日は何しよう
あのねのね
神様の言う通り
あ ....
壊れやすいガラス細工を持つように、時間を持つ。
時間はゆっくりと流れて、下流へ、
そんな23時の憂鬱を誰か聞いてくれ、
僕は閉店間際のスーパーで買った天ぷらを食べる。

嘘で乾いた舌できれい ....
 何度目かのこの気持ちを抱えたまま
 金木犀の咽るような香りに悩まされ
 ひとつに手を伸ばし 触れた指先から
 こころ全てを奪われた

 うつろう季節にひとつ
 一筋のひかりを辿れば
  ....
雨の中で開かない傘の重さを
忘れられず捨てられもせず

晴れの日には大きく腕を振って
あてもなく足を伸ばしたい

線路の向こう側は幹で
こちら側は根だと教わる
街路はひと続きのようでも ....
幸い
私たち一人ぶんの空洞と
それを支える立派な外骨

喩えれば愛らしく可愛い舌の在るべきに
奥深く続く快きには臥せる
咀嚼の姿が見えていない


曖昧な自己愛の愛を隠して笑う
生 ....
これはあなたの建てた家
あなたの建てた家に寝かされた私

狭い部屋でも壁が遠くて
手を伸ばしても窓が開かない
開かない窓から空だけ眺める
鳥は行く行くあなたは来ない

これはあなたの建 ....
手のひらのかんじょうが
あなたには みせない
あたしをつくってるみたいで

うその はじまりとおわりが
好きという 文字の中

どれだけ滲みているだろう


銀木犀のひかえめな香り ....
その唇を貪って

爛れた瞳には牙を。


爪を立てれば腐った皮膚は剥がれ落ち

貴方の最奥-ナカ-の大事なモノを暴き出す。


このコエは曝された赤い血肉に纏わ ....
幸せってなんだろう
改めて考えてみた
欲しい物が手に入る
好きな人と結ばれる
お金持ちになる
人に褒められる
友達に恵まれる
健康でいられる
他にも大なり小なり
幸せの形は様々あるけ ....
縁のしんだ友人と
埃くさい小屋で
昔の明細書のはみ出た戸棚の脇で
固まって静か

縁のしんだ友人と
大きなにごり沼で
どぶさらえみたいな
魚すくいを

縁のしんだ友人と
みんな消 ....
その摩訶不思議な調べは、
けして妖魔を封じる術の音などではない
草木も眠る丑三の刻にひびく――
あえて眠らぬ者たちへと告げる、
慈・悲・喜・捨の警笛だ

幽かに香水の匂う背広を纏って
俺 ....
好きなのに
あなたに
言えなくて
愛しているのに
あなたに
言えなくて

はじめて
キスした
ときめいた
胸の鼓動

あなたに
プロポーズされ
戸惑っています
恋の予感
 ....
至って健全なバイタルサインを見逃してからというもの
酸に塗れた空気に触れる度
気真面目さが仇となるよ

だからシグナルを送るよ
赤紫色の快楽主義者たちへの賛同

だって自分の体内を駆け巡 ....
ビール病の正式名称は
発泡性麦酒なんたらかんたらとやたら
長ったらしい名前であるため
誰もがこのように略して呼んでいるのであるが
けしてビールの飲みすぎだけが
その原因であるとは断定できない ....
出張さきの宴席で地元の方々が
茶わん蒸しの唄をやってくれた

いつもそれを覚えようとするのだが
芋焼酎がぬけた朝には忘れてしまっている
だからその晩はDVDをおくれよと頼んでおいた

翌 ....
君と同じように
あたため合ってるひとがいます
そのひとのことも君のことも大好きです
これからもずっと一緒にいようね

という恋文をもらって

しあわせになれるひとがいるなら
私は弟子に ....
誰も居ない街の

小さな家の壊れて音がでなくなった

ピアノの前に腰掛け

ふうっと大きな息を吐いて

埃まみれな黒のボディを見えるようにしてやった

そして音の出ない鍵盤を必死に ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
港の朝within9*09/10/17 7:39
繁る私笠原 ちひろ1109/10/17 7:12
ホームモリマサ公509/10/17 6:21
けんけんリーフレイン109/10/17 6:03
タンポポ殿岡秀秋609/10/17 5:24
ダム!サトタロ009/10/17 3:20
生姜トランスペアレント109/10/17 3:15
チキンレースモコ109/10/17 3:03
僕らはたまにあおば6*09/10/17 2:59
立ち、壁に白い番田 009/10/17 2:22
1989年の少年に都志雄209/10/17 2:14
正午夜明けまえの...209/10/17 2:02
シャワー西天 龍5*09/10/17 1:31
天使の舞ペポパンプ5*09/10/17 0:00
オリオン座モチヅキゼロ109/10/16 23:55
金木犀湖月109/10/16 23:14
古月509/10/16 22:53
教育309/10/16 22:27
ジャックテシノ2*09/10/16 22:01
まほうユメミ リル209/10/16 21:45
柘榴の供宴。aokage1*09/10/16 21:12
幸せってさ加羅1*09/10/16 20:49
縁のしんだ友人としだ  よう2*09/10/16 20:14
チャルメラ ☆atsuch...15*09/10/16 19:31
好きなのにそよ風さん3*09/10/16 19:17
「ユーモラスに憂う、抗酸化シリアスという名の浄罪を飲み込んで ...Leaf2*09/10/16 18:59
ビール病ふくだわらま...109/10/16 17:40
茶わん蒸しの唄吉岡ペペロ909/10/16 14:58
マザー教サトミカ309/10/16 14:40
時を見つめていたピアノこめ1409/10/16 14:35

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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