せつなくて
封 印
苦しくて
封 印
意識の底の底の底
君をグッと押し込めた
はずなのに…
この道も
あのショップも
この曲も
あのライブハウスも
この雪も
....
あなたの中には穴がある
なるほど
あなたは「あな」の「た」だ
あなたの中には鉈もある
なるほど
あなたは「あ、ナタ」だ
わたしは何も持ってない
「綿」では何の「足し」になろ
....
うらやむという気持ちは
胸の内側がやけるような
足を小さな虫がはいずるような
そんな小さなほころびから始まる
うらやんで/憎しみになる
あれになりたい/真似になる
あれはちがう ....
恋をすると女は美しくなると申しますが
恋をすると男は醜くなるのです
それはそれは醜く浅ましくなるのです
そして男はそんな自分を愛して欲しいと願うのです
貴方が悲しみに暮れている時に涙を拭う ....
おまえが愛だと信じて疑わないもの
それは俺には支配でしかない
おまえが野蛮だと吐き捨てるもの
それが俺のありったけの優しさだ
闇は深く
真実を探り当てるには
まだ何人も殺さねばなら ....
たばこのヤニで煤けたリビングの壁に一箇所
まるで雪景色を穿ったような真新しい壁紙が気になる
あのひとがわざわざ買ってきては飾っていた
贔屓にしてる野球チームのカレンダー
縦じまのユニフォー ....
これはロシアのお話です
ワーニャという女の子が
冬の森を家へといそいでいました
こんなところに?
凍えそうな恰好をしたおばあさんが
娘さん、寒くてつらいんだよ、
ワ ....
{引用=
呼吸をしていた
それなのに産声じゃなかった
あなたを呼んでいた
それでも求めてるわけじゃなかった
願いが響くなら
言葉の海に声を沈めて
それがあぶくになれば今すぐになれ ....
{引用=
*指先をソーダ水に浸しては 「なんで今日も消えてしまうの?」*
きみの傷んだ香りを吸い込んで透明になる
ぽつり ぽつりと
夜を揺らして泡がはじける
指を
小さ ....
雪は雪に飛び
鱗の声は撒かれ散る
径に落ちたひとつの実
枝を曇を空を照らす実
腕は振られ
夜はむらさき
縫い針を失くし
捜す合い間に
造られすぎ ....
星の数だけ浮かんだそれぞれ孤独なロダンと
それぞれ頭の中で試されるモダニズム
泣きべそをかいた子供が唯一カギを持つこの城で
誰も知らない自分だけの
誰も知らない自分だけの
宇宙へと旅立ちます ....
檻の中に
駝鳥がいました
詩の中に
智恵子がいました
旭川市旭山動物園は
行動展示です
智恵子抄は
行動展示でしたか
星が流れる夜明け前
二人は無口になって
遥かな水平線みつめてた
流星尾を引いて空を行く
永遠を信じてここまで来たけれど
夜明けのファンタジア
教えておくれ
二人の夜はいつ明ける
海 ....
ゆうべ 私があんなに泣いたのに
月は何も言わない
ただちょっと 欠けただけ
こぼれた欠片がどこへ落ちたのだろうと
遥か異国の遠い海を
想っていると
必ず君は現れて
泣けとばかりに 笑 ....
夜明け前に起きることが 習慣になったこの頃
君がちっちゃいころに こういうふうに出来たら
朝お腹が空いて泣いても放っておけなきゃならないほどに
眠い薬を飲まないでいられたら
もっと君にいっぱい ....
背中を丸めて屈むぼくに
子供が飛び掛り
反対側へ跳んでいく
衝突しそうな予感
ぼくは縮こまり
両の腕でふくらはぎを抱え
ああ この一方的に受動的な恐怖 ....
君の祈りが膨らんで破裂したから、その海の中できっと君の声が淀んで底の方に溜まってるだろうと、君は目を細めていった ....
教えてあげる、秘密の中の秘密
ほんとは、みんな、ひとりぽっちだって
ほんとは、みんなも、ひとりぽっちだって
導き出されていく会社に失敗は
誰かの憎まされた僕に
君へと立たされた、一言も言わずに並んでいたのかと
誰かが音となっていく
言わされながら
頑丈な床が壊れる絶望の
金庫がよく売れる時代だ
固く閉ざされた扉の中に
僕らの未来や願いなんて
これっぽっちも詰まってない
そんなもんを守るために
今日も明日も十年後も
満員電車は休まず動く
ブザーが鳴 ....
娘には愛を受ける権利がある
娘には、すきなときにだっこをしてもらう権利がある
父親の記憶のない娘を不憫に思い
祖母は惜しみなく愛を捧げた
自分の娘に届かなかった愛もセットにして
両腕 ....
私のおっぱいは
今じゃ毛むくじゃら
立ってもわからない
メラニンが多い
私のおっぱいは
寄せても上がらない
レロレロされもしない
メラニンだけが多い
二つつまんで
....
あたしの生き方間違ってるかなぁってのが口癖のマキは
溶けやすい製氷機の氷を適当にグラスにほうりこんで
バーボンを注ぐ
薄くなるのが嫌だから混ぜないでって言うのに
カラカラと音が好きなんだよ ....
空の彼方から落ちてくる色は
僕の上から鮮やかに身をひるがえした
ぐるぐる駆け回っている粒子たちが
君と手を繋いでまっすぐに空へ消える
さかさになった緑色は
地面の中で眠っている蛙たち ....
なつかしいには二種類あるね
遠くなって久しかったものに
また会えたとき
ずっと会いたかったものに
また会えたときと
遠くなって久しいものを
思い出してしまったとき
会えるはずがな ....
雨が好きだと 聞きました
コンクリートを細く打つ
水粒達の音を聴き
空間の糸筋楽しむよう
貴方は窓辺で薄い雨
気だるく眺めているのでしょう
お願いです
雨を愛で入る貴 ....
{引用=
雲の崖から
流れ落ちる虹
光は水に沈み
黄昏の彼方に
風は失われた
日々を呼ぶ
夜の匂いの中
思い出は座礁し
波のはかない仕草に
古い傷は{ルビ火口=ほく ....
今日
はじめて 自分以外の誰かのために
神様にお願いをしました
霧たちのぼる早朝に
ひとりで そこに踏み入り
ひとりで 歩を進める
人の手の 届かぬ領域
....
どこにいますか、とうめいないま
なにいろですか、ちらばるかぜ
編まれた雲のひとすじと砕いた虹の一音まで
まきとる古ぼけた糸車
つみあげる小さなてのひら
秘めたつぼみの膜を ....
箱の中の彼女を見つけてしまい
(彼女は彼女の理性の為に生きるだろう)
僕は少し間違えた気がした
(いつも足りない何か)
君が左手ひっぱった日から ....
3576 3577 3578 3579 3580 3581 3582 3583 3584 3585 3586 3587 3588 3589 3590 3591 3592 3593 3594 3595 3596 3597 3598 3599 3600 3601 3602 3603 3604 3605 3606 3607 3608 3609 3610 3611 3612 3613 3614 3615 3616
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.2sec.