高すぎる温度は猫舌には無理そう
少し飲みやすくなるまで
数分間の画家になってみる
キャラメル色の狭いキャンバスだから
そう大層なものは描けないけど
白いらせん 溶けて
甘いらせん ....
砂肝一本
獅子唐
銀杏
俺は今日まで
何処に居た?
何処から何処まで
何処を通って
この焼酎の
お湯割の
湯気の向こうに咲く
花の
否
花のような貴女の笑顔の
記憶を辿 ....
音楽はやまない
いつまでもその唇から
風に
風に乗って
その唇に
やわらかい草のゆれる
広い野を越えて
人々の雑踏を超えて
あなたの街を超えて
音楽は続く
とどまる場所があ ....
文字達を咀嚼しようと思って本屋へ
沢山の活字たちに囲まれて気分高揚
どんな文章に出会えるかが楽しみで
どんな自分と向き合えるか嬉しくて
明日はどんな私になっているのかな
そん ....
私が君を知ってから
血管のひとつひとつから
香り高く咲き出るように
この肉体は、花となる
私は歩く
今迄よりも、ほっそりと
今迄よりも、まっすぐに
そうして只
....
死んでしまった
わたしは
ゾンビのぬけがらを探している
腐っても腐っても
失いたくない何かを
無くしたがっている
母の抱いた夢を
娘は黙って飲み込んだ
いいも悪いも ....
{引用=*四行連詩作法(木島始氏による)
1.先行四行詩の第三行目の語か句をとり、その同義語(同義句)か、あるいは反義語(反義句)を自作四行詩の第三行目に入れること。
2.先行四行詩の第四行目の語 ....
綺麗な空を見る
水の流れる音を聴く
君の声がする
たったそれだけで
世界がくるり、素敵に思う
僕も私も自分も俺って
心配するフリして不幸自慢
弱い自分が大好きで
わざと鬱った君がいた
依存した生活のその先に
赤色で埋め尽くされちまえ
石を自分が手にしていく
体だけが一年を積んでいる
君たちがちらばりなどに託されてすらいない
手の広がりだけが 心を埋葬する
誰も言葉などに 閉ざす
誰かの体だけが石を積む
新年に思う
この命あって良かったと心から
無駄に削ってしまっていれば
君のその最高の笑顔には
触れることすら出来なかった
毎日毎日お父さんとお母さんと
家族三人一緒に過ごし
たく ....
米屋と倉庫の並びから
黒松のある石段までやってきた
市営バスの
卵色のソーダ水が
窓の中で揺らめいてる
並んだ頭はみんな後ろ向き
漬け物屋の側面広告にネコがいる
二夜の灯りを懐か ....
誰もが〜
自分の少年・少女時代か青年時代に、
「自分は父母のように
結婚するのかな?
結婚できるのかな?
結婚するとしたら、
今、その人はこの空の下のどこかにいるのかな?」
....
哀しみにおそわれる
生きていく苦痛にとらわれる
人一倍傷つきやすく
人一倍じぶんを超えようともした
胸の痛みやしびれがなくなるまで
大義名分をさがして
モーツァルトのピアノ協奏 ....
にょろにょろは横になる
どうして立っていないの
小さなおててで持ち上げちゃったら
にょっ
雪のしっぽは切れちゃいました
あらら ねえねえ
横になっててもいいんじゃないの
恐竜のしっぽって ....
私たちはつながっている
滝つぼでせめぎあう水のように
ときには去りかけている手を
つかむように
私たちは引き合っている
玄関にあるクツや
座っているイスのように
それは確かなこと
....
その恋が不倫だとか浮気だとか
ひとに言われてもピンと来なかった
身の上話をして
親にすてられたんだねとか言われても
じぶんにはピンと来なかった
太ったねとか痩せたねとか言 ....
ねえ
世界と上手く交わるには
どうしたら良いのかなぁ
いつまで経っても
ふわふわとして
現実味が感じられないの
命の重さ
愛の暖かさ
涙の美しさ
全ては幻のよ ....
むかしむかし と始めると
日本昔話になってしまいそうだが
古い話を始めないと
新しい物語も 始まらないのかもしれない
いつのまにか それだけ古いものを
背中にいっぱい背負ってしまった
はあ ....
彼ら探偵は真実について何一つ知らない
ただ方便を使うのだ
これらはまやかしであり、例え話である
だがこれでほとんどの問題は解決してしまう
なぜなら人々が持ち込むほとんどの問題も
またま ....
南米朗読旅行最後の夜
ブラジル西大学での朗読を終えた俺は
地元の学生詩人カルロスに案内されて
サンパウロのとあるセックスバーにいた
暗い店内にユーロビートのような音楽が大音量でかかって ....
吐いた息は透明
空気が綺麗だと深呼吸
肺に運ばれ
動脈を通り
体を巡って
静脈を通り
肺に運ばれ
吐いた嘘は透明
空気が綺麗だと笑った
もうかなしくないよ
そう言っ ....
雪がたくさん 降ったから
きゅっきゅっと
アーモンドカステラ
こしらえて
にぎりずしをつくるよに
片手のひらで
雪を 食む / ハむ
耳がふたつできたから
隣の垣根 ....
楽器のようになりたい 私は あなたの楽器に
あなたの指先が 描こうとする 一つ 一つ の音を あなたの思い描く そのまま その通りに表したい そして そうすることで あなたが 次々と 美しく悲し ....
夜空に浮かんでいた月は一つだけだった
私はあの人の横顔を思い出しながら帰り道を歩いていて
いったいどれだけの奇跡を重れば
こうしてあの月を眺めることが出来るのだろうと考えていた
世界中どこ ....
舌足らずな声と
舌の麻痺した声と
酔いの回った声と
光る声と
舌の先に憂鬱を乗せた声と
舌の先で転がす欲情の声と
だらしのない生活
すべてが連結して
みなぎっている
血が騒いでい ....
僕には、
何もなかった
夏の蚊のごとく
生き急ぐことしかできなかった
何もないのに求め続けた
何もないのだから
何も得られる筈がないのに
なのに求め続けていた
僕には、
....
いったい何だってこの世界は
形あるものばかりで
あふれかえっているのだろう
それぞれの形に 閉じ込められた者たちが その距離を その輪郭を 埋めようとする 超えようとする そして そうするこ ....
ふわり、ふわり。
使うとは思わなかった効果音
すれ違いざまのあなたから
右手が微かに触れた一瞬の事
優しい桜の香りよりあたたかなあなたの温度
涙線がくずれそうなくらい切ない温度 ....
少し早起きした日曜日
気を利かせたつもりで
洗濯をしたら
真っ白だった
タオルやTシャツが
真昼の空のような
とりとめのない空色に染まった
それは一緒に洗った
....
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