それから二人は

それからあの街は

それからあの星は

それから

あの大きなカーテンに包まっている
小さな星のように

生まれ
変わっていて
「間違いは誰にでもある」だとか

「罪を憎んで人を憎まず」だとか

そういう免罪符のような言葉は きっと

過失のない過ちに対して使われるべきだろう



いつも 気付くのは 傷つ ....
恋人よ 悲しい冬の朝のにおいを
結び合わせて僕たちは
僕たちを手ひどく扱った
このちっぽけな町を出てゆくのだ

機械油のにおいだとか
缶詰工場の工員のつなぎだとか
狭い路地や貧乏そうな子 ....
こへびちゃんは
友だちがほしかった
遠くへ行きたかった
仲良しをさそった

いっしょに行こう
これ美味しいよ

こへびちゃんは友だちができた
友だちはふえたので
いっぱいできた
 ....
縮みかけた風船、のよう
ぶるぶる震え

{ルビ人気=ひとけ}のない沼の奥
濡れ落ち葉を恐れない子

カスリーン以来だったの

ねぇ

土手から溢れ波打つ黄金色

ブーツが砂州に ....
俺の臓腑を見ろ
俺の臓腑を見ろよ
ガラ空きの腹腔から滴り落ちる俺の臓腑
静かな臭いを放ちながら床に降る俺の臓腑
もはや曝す以外に手はない
もはや曝す以外に手はないんだ  ....
かすかに皮膚が振動していた
配線のくるったモーターが
きみのなかに棲んでいた
やさしいおとだ


ぼくたちのつながりは
こわれてしまいそうになる
緑や青のコードを
指でもてあ ....
来年の書き初めにはぜひ「普通」と書きたい




今夜 電柱に黄色いペンキで落書きされた「普通」を見ている

焚火の明りに照らされて 


異様なほどに「普通」 ....
オレンジのスプレーでしゅーってしたみたいな空がかれらはすきだった
水色ととけあうようなさわやかさできゅんとする感じがとくに
それにはたまに薄くのびた白い雲がまざって、
そうそれは白い絵の具を指に ....
東北ではとっくに
初雪が降ったそうだ
私は今日も命を無駄にして
偶然に生きている
また会おうね
そう言って会えなくなったのは
もうずっと前のことで
いつか忘れてしまうだろう
日付だ ....
 頬の痩せこけた男は、目を見開いて、波に揺れる闇の向こう側を凝視している。
 乱れた波長が羅針盤をおちょくる。
 男は夜の海で虚空を仰ぐ。
 すると、雨に揺らめいて光が瞬く。
 灯台の明りが傾 ....
つばさに
傷をつけて
泣いている
鳥がいる

それが
あなたなら
どう感じる?

あなたの心が
つばさなら
傷つけないで
やさしく
受け止めて

痛めつけないで
そっと ....
人それぞれの
生き方があり
考え方もある

人との
違いを
何故だか
悪いことに
とらえて
いないだろうか

自分と
違って
当たり前
人と
違って
当たり前

だ ....
コップのなかで日常がほほえんだ
ひとときのあいだ
波紋をひろげて
夏の窓辺に

コップのなかで生きる
ちょっとした雨降りにあふれだし
3、4日日照りがつづくと乾いてしまう
コップのなか ....
自分が
持っている
優しさを
誰かに
分けてあげよう

自分の
笑顔を
誰かに
見せてあげよう

困っているときは
そっと
手を差し出してあげよう

自分の
気持ちを
 ....
波止場をうろつく
足のない鳩は 足を探している
飛べないで 地面を這いずり回ってる
誰かが残したパン屑のそばを
一心不乱に 突っついていた



ダッカ行きの貨物船が
停 ....
夜を待てずに

豚が岸辺に波を見つめる

スティックみたいなあそこ

固く濡らして


川べりの風に女の髪

豚に真珠の月影が

脱獄まえのさいごの笑顔

さよならの癖は ....
{引用=

今日 {ルビ午后=ごご}の空は、
秋をきびしく拒絶していました。
その審判は、言葉や法則でなく、
まして、表象された風景などでも
なかった。

許しはしないと、
風や雲の ....
見果てぬ夢のカーニバル

砂にかいた城郭の呪文

寄せてはかえす波の調べに

なにを重ねてなにを惑う


きみの瞳に恋している訳ではない

きみの瞳に乾杯したい訳でもない

 ....
今までに君から受けた扱いの数々を
ちょっと時間が空いたから思い出してみることにした

出会いはちょうど10年前
通学途中の電車の中
当時の高校生らしくない
落ち着きつつも既に妖艶な服装、顔 ....
母とあたし
妹ふたりは
連休を利用して

パンフレットでは
値段の割りに
妙に大きな部屋の
あるリゾート施設を
予約した

広い庭を通り抜けて
通された
部屋は大広間のよう
 ....
恋への期待をトランペットが

今日の果実を絞り込むような

鏡のまえで私は武装している

小鳥たちの囀りがアフリカを

木漏れ日たちもそれを真似る


感謝がアムールに追いつかな ....
あの子の心臓が浮いてるときいて
やってきた


透明な
水の中
音のしない、建物の中
見えないガラスに囲まれた
透明な
水の中
音のしない、建物の中
巨大な水槽の中

その中 ....
なめらかな線に少しだけ空いた

そのへこみを

埋め合わせの私が入り込む

なんて居心地が良いのだろうと思っていたが

埋め合わせは考えた

もうちょっと居場所を広げられないかな? ....
 鯉が泳ぐ
 餌が欲しくて口を開ける野生の鯉
 今日も馬鹿にした青年が石を投げる
 知っててよける鯉も
 分かってて投げる青年も
 それでも続ける

 蔑む視線と
 妙な期待の視線 ....
てがみを書いたが 出せる自信が無い


封をしたが 出せる自信が無い


切手を貼ったが出せる自信が無い


住所だってきちんと書いたがそれでも自信が無い


自分の内側をしゃ ....
葉擦れの音を君と
芝生に座って聴いていた
かなしみは悲しみの密度で
虚空を舞う飛行船のように

愛されたいと誰かが言った
僕たちは鼻先で笑った
ここにいるそのことの偉大さを
認めない愚 ....
手に何がある
体には何の
誰が 存在する
誰だ 死刑囚は

指の向こうには
公民館があって ひとりの僕は
デパートに入りたかった
デパートに入りたかった
公園を出た そばの
映画館 ....
今日は小雪
小雪に書かれた小説は
小雪小説

こんこんと降るような言葉の連なり
凛とも寒いほうの冬の始まり
温かくなるまでは力を矯めて
撓めて
やがて弾けるまでの物語


今日か ....
テイブルの下に
ひきっぱなしの布団
みかん転がり落ちてるよ
段ボールから猫

なんもないのはわかってるんだ
ポンコツ話も聞き飽きただろ
こっちもうんざりしてるから
冷蔵庫にはたまご ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
それから佐藤伊織009/11/23 23:02
懺悔エルメス109/11/23 22:59
このちっぽけな町を出てゆくのだ瀬崎 虎彦409/11/23 22:53
こへびちゃんはほんとは小池房枝3*09/11/23 22:22
水辺で将門の骸を踏みしめて、晩秋都志雄109/11/23 22:22
臓腑の風景ホロウ・シカ...1*09/11/23 22:04
しずかなモーターは順回転で幸福をはこぶねことら209/11/23 21:12
煎じ詰めれば八男(はちお...1+09/11/23 19:37
眠れないこどもたち宮野1*09/11/23 18:51
あと何回、冬を知るだろう小林 柳2*09/11/23 18:47
嵐の海結城 森士209/11/23 18:29
折れたつばさそよ風さん2*09/11/23 18:03
人生1*09/11/23 17:59
_寅午209/11/23 17:49
優しさそよ風さん0*09/11/23 17:25
灰汁カンチェルス...309/11/23 17:11
豚に真珠の月影が吉岡ペペロ209/11/23 15:59
冬の宿る月乃助6*09/11/23 12:51
見果てぬ夢吉岡ペペロ509/11/23 12:18
待ち時間の使い方智哉109/11/23 11:30
人柱森の猫2*09/11/23 10:22
大連的人生得意時吉岡ペペロ209/11/23 9:42
心臓水族館嘘而509/11/23 8:52
amends for youmarica...5*09/11/23 8:47
餌男doon009/11/23 8:08
手紙を出せないうたしだ  よう009/11/23 2:26
木漏れ日の中で出会う瀬崎 虎彦509/11/23 1:22
夢の街番田 109/11/23 1:00
うわぁ、寒いね海里109/11/23 0:34
段ボールから猫ゆうと11*09/11/23 0:16

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