まだぼくが幼かったころ
不倫あいてに
星野道夫の旅をする木を読んであげていたことがある
あいてはそのまま眠りたかったに違いない
まだぼくは幼かったから
からだをいたわるふりをして
あいてに ....
雨音が聞こえる
あなたは傘をさしてくれた
車のドアを開けると
小さな小包みが
でも今はもう無い何も無い
雨と熱と


雨音が聞こえる
あなたが帰ってくる
合鍵でドアが開く
手には ....
 
 
一人目の盗賊は目を瞑った
二人目の盗賊は葉の匂いをかいだ
三人目の盗賊は百本の口紅を盗んだ後アル中の妻に口紅を一本買って帰った
四人目の盗賊は人形の頭を終日かじり続けた
五人目の盗 ....
                 091121


怪獣ブームが去って
本物の恐竜が期待を込めて登場する
骨だけでも好いけど
足跡も欲しいと
原始人も考えて
恐竜の後を追い
卵を盗 ....
虹の行方を尋ねましたね
庭に駆け出す小さな足で

あれは、たしか夏の終わり

まだ見ぬ向こうに触れたくて
尻尾はそのたび凛と鳴り

その頃わたしはまだ
羽ばたき空飛ぶネコでした

 ....
あなたがあたしの
ほっぺたかくちびるを
だまってさわるのは合図

あなたがあたしの
ふくらみやへこみを
さすさすするのは合図

あなたがあたしの
顔のとても近くで
ねたふりをするの ....
すてきな夜を
二人でナイト
今夜は
もう
帰さない
素敵なナイト

今夜は
眠らずに
踊ろう
今夜は
踊り明かそう
君と二人

君は
まるで
天使のように
笑顔で見つ ....
明日は
卒業式
それぞれの
思いを胸に
新しい道へと
旅立っていく

三年間
過ごした
友達とも
もう
お別れだ

みんな
みんな
新たな
希望を抱いて
それぞれの道 ....
太陽が僕を灼いて

遠くの世界歪ませた

水槽が君を囲んで

遠くの世界絵に変えた

僕は君の水槽に飛び込んで

濡れたまま手を繋ぎたい

熱い太陽に灼かれながら

水浸し ....
たったひとつの恋文
それは今
長期保存用に加工されて
クローゼットの中で眠っている

わたしは父と
ヴァージンロードを
歩くつもりは
さらさらなかったのに
どうしても歩かせたいと
 ....
悲しい時
辛い時
こらえず
泣いてもいいよ

思う存分
泣いてもいいよ

泣いて
今日は
何もしなくてもいい

淋しさが
消えるまで
今日は
あったことは
早く忘れてし ....
小春日和の太陽は
一見優しく
地上に温もりを与え
散りゆく草木を
名残惜しむ
その慈しみに触れたと思い
人々は
それぞれの想いを胸に
去りゆく
季節から日常から人から
帰化して ....
煙草とジャズの匂いのする扉の前ではいつも
客が脱ぎ捨てた今日一日が
肩をすくめて苦笑していた
逃げ込むようにカウンターへ辿り着くパンチドランカー達に
タオルではなくおしぼりを投げ
マスターは ....
 

  テーブルのうえに
  置いた世界から
  悲しみはあふれて
  ひっそりと暮れていった
  それはどこか
  幼い娘の
  手のひらの匂いがした



  いつのまに ....
マッチ売りの少女にでもなった気分で
その鍵穴を覗くのがわたしの日課となってしまった

この街へ引っ越してきた当時はタバコ屋さんだったトタン屋根の並び
ちょっとしたお屋敷風の黒塀に
その鍵穴は ....
{ルビ=アヒルの子} きみの言葉を聴いていなかった

ぼくによろめいたきみの寂しさを

聴いていなかったからごめん

サイゼリヤの駐車場で

ホテルにいくまでの時間を過ごした

きみはお父さんのことや
 ....
臼田雅代の財布に金はなかった
財布に金がなくても日常は消し込まれてゆく
アルバイトを終えて車で帰宅する
ふたりの恋人が今日も職場に遊びにきた
高田篤は同い年の不倫相手だ
篠木康太は六つ上の、 ....
タンクトップが好きだったとか
ひといきで伝えきれなくなりました
あおい湖畔で食べたサンドイッチ
今頃土にかえっている

月がきれいねといいつづけて
玄関のドアのすきまから
朝焼けがひきの ....
ありふれたおはなしが
ささやかに座っています

テーブルの上
紅茶が入ったカップの横

読みかけのおはなしは
トコトコ歩きます
誰かの声をとおって
誰かの頭の中へ
沈黙を守って
 ....
ぼくらはねむい ふりをしながら
つくりたての
ゆめのつづきを 思いだそうとする

モノメズラシサで気を惹きたいんじゃない
それは、結果だ

はるやがいない隙に
どれだけ
パンで ....
脚で立つことの違和感では
耳や指に入り込む砂とは明らかにされずに
厚みですか
では開くのでしょうね
それがそれであるという意味
腕に噛み付くと大きな声を
抄本に
抄本へと
いくつもの皮 ....
こめかみで飲んだ弾丸
胃の中で溶けるのを待っている
ナンセンスな朝

知らない爺さんとキスした日曜の
けだるい舌
チョコレートにシガー
鈍痛の肚裏でわたしは何度も死んだ


二 ....
袖から腕を抜くことを
ためらっていた冬の朝
隠し事はだめなんだって
道徳的に、が口癖の私は
末端冷え性で靴の中が寒い
目が覚める前に
殺してしまえばよかった
なんて
冗談でも言ってはい ....
{引用=殺風景。つめたい椅子のような
 冬が。ぼくの骨をつかんでいる
  夜は。まばたきをくりかえしている
   枯れた此処に在るのはさ。枯れた現在
    なんでもない路上で生きて。死んでゆ ....
無辺際の空
金属が滑空する
滑らかな肌は
雲の白さに嫉妬する

見るものすべて
聞くものすべて
触れられぬあなたの
裸体を想起させる

悲しいことなど
嬉しいことなど
すべて綯 ....
肺病病みの男と
肺病病みの女が
みすぼらしい格好で
冬の道の真ん中にいる

男は希望に絶望し
女は絶望に希望し
ふたりはディーゼルエンジンの
煤で汚れた街路樹の陰に入る

何もほし ....
何年か待てば
私の細胞はすべて新しくなる
そうしたらこの
君についての記憶も新しくなるのかしら

心臓の一部の細胞だけは
生まれてから死ぬまで
一度もあたらしくなることなんてないらしい
 ....
お日様が低くなったので
日差しが深く差し込んで
光が木々を櫛いてゆくのか
木々が光を櫛いているのか
銀杏並木はお醤油少し
垂らして焼いた卵色
お砂糖いれて
よくかき混ぜて
くしゃくしゃふんわり炒り卵色
何かひとつの 削られていく
言葉とはすべてだ
死刑囚の持とうとする
そんな 闇を 僕は手にした



一人の偽善者が
牢屋だ そうして出ることもなく 
部屋の隅のどこへいくのだ ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
アラスカ行きの約束吉岡ペペロ509/11/24 23:45
雨と熱と智哉009/11/24 23:45
十人の盗賊たもつ809/11/24 22:52
散恋休あおば3*09/11/24 21:58
その頃わたしはまだ都志雄409/11/24 21:34
すいこまれるはちはちよん7*09/11/24 19:43
月影におやすみそよ風さん3*09/11/24 19:25
卒業式2*09/11/24 19:16
新世界雨流れ。4*09/11/24 19:15
恋文小原あき5*09/11/24 19:13
泣いてもいいよそよ風さん0*09/11/24 19:09
Луна(ルナ)ルナ809/11/24 18:53
楽園という名の酒場があったテシノ1*09/11/24 18:03
テーブル草野春心1*09/11/24 17:56
鍵穴のひと恋月 ぴの21+*09/11/24 17:34
みにくいアヒルの子月乃助4*09/11/24 16:25
思い出吉岡ペペロ1009/11/24 15:40
あかるい艀109/11/24 15:38
汽笛ひとあめ209/11/24 14:15
おはなし。昼寝ヒルズ609/11/24 12:00
haruyaが仏 とんでった朝に鈴木陽一レモ...109/11/24 10:20
犬を容れておく犬井岡護409/11/24 7:16
ドリッピングゆえづ209/11/24 5:04
献血佐藤真夏4+*09/11/24 3:56
草野春心209/11/24 2:58
Sky / Sound瀬崎 虎彦709/11/24 2:56
あたたかい飲み物2*09/11/24 2:39
プラスティックメモリージャイコ409/11/24 2:09
銀杏並木の凪ぐ日には海里209/11/24 2:06
戦争は終わった番田 309/11/24 0:18

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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