どこまでも行くんではないですか?
そんな囁きがきこえそうな
森ではいつも会議が行われています
人類について
世界について
生命が
生まれては飛び立ってゆく
後ろも向かず
こんこんと ....
「ほらまた闇が、」
背に生ったライムを捥ぎとり陽を弾く
背骨をつたって腿を濡らし爪先から滴った半透明の真実
どこにも堕ちない
どこにも堕ちない
黙すことで裏切って ....
私たちが見ているものは
わずかに違っている
原事実と
そこに見えるものとの差異で
私たちは
困り果てている
だが
それは嘘なのだ
私たちは
原事実をしっかりと見ている
春は夏を ....
死者たちが投げつけてくる
雪片、昨日と
よばれるもの
のように、わたしは遅れ
ている、写真の
写真の写
真のきみ、死者の─
雪片。
息絶えていくものに通じている
雪の
におい、冷光。
きみたちはもう
立っていない、
これまでの歳月、ひとつの
ことばと
それに
つけくわえられるもう
ひとつのことば。 ....
ひまわりを思い出す
夏、なにげなく通った街道に
群生していたひまわりを
川沿いのグロテスクなホテルで
ゆっくりと狭い風呂に入ったね
ひまわりを思い出す
黄色でらくが ....
冷たいゆびで
摘まんだ雪は
わずかにかなしい方へと傾斜し
山裾の町は
湖の名前で呼ぶと
青い空の下で黙って
わたしの声を聞いている
凍った坂の途中から
見渡すと
連なる峰の稜 ....
まだ青いまま
棚引いているとしても
摘みとられたのなら
夜が明けたのだろう
五月の砂浜より
六月の遠浅がなお白いのは
太陽にうち砕かれた
おまえの白骨が
どの砂漠よりも速く
流れ ....
貴女が誇った水の城を
僕は一瞬で凍りつかせて見せるよ
それにはたった一言で
貴女が僕を撃ち抜いてくれればいい
暖かかった幻が
二人にはあまりに美しすぎて
愛し合う筈の僕達は
絡め ....
悲しみを食べきれなくて
お腹いっぱいで
ほら、涙がひとすじ
時計は 寂しい
寂しくなければ 時計ではない
たおやかな彼女の腕の
絡まっていく男の背中
彼女は男を包み
男を揺ぎないものとしていく
ぎりり
ぎりり
と拉げていく男は
彼女に包ま ....
何もない星くずに
僕が いくつかの見つめる
目のように 体を いくつかの僕の夕日が
暮れていく
僕のように 17歳の
長渕剛のように そこにいる
僕が 地図を暮れてる
呆れていく
僕
の断面の誰かの白の
形の声の葉
の言の終わりの牢屋
無防備な機械が肩口からのぞいているので、見ていると胸を締め付けられる気がする。きみは突堤にちんまりと立ち、用途不明の其の羽を気持ちよく海陸風になびかせている。明けがたの水平線は紫とダークレッド ....
現世で繋がりのある人とは
前世でも深い繋がりがあったのだと
何かで誰かが言っていた気がします
もしそれが本当だったとしたら
逆に、今繋がりの深い人とは
来世も繋がりを持てるのでしょうか
仮 ....
しんしんと静かに
静かに舞い降りて
人々を銀世界へと連れてゆく
そんな凍てつく夜に
この胸の想いを
何と詠えばよいのでしょうか
凍てつく様な闇の中
月光を乱反射させながら
尚も ....
潮の香りのするベッドで
私は彼の寝息を聞いた
波の静寂は私を夢へ送り込む
レールに敷かれた私を
車輪がゆっくりと潰していく
何かが砕け 何かが千切れ
私はごろんと転がった
....
これだけ方法はいくらでもある
この縄が引っ掛かったら
通過儀礼が始まるだろう
治療を超えた量のカプセルで
通過儀礼が始まるだろう
何も焼かないための煙で
通過儀礼が始まるだ ....
自ら輝けないとしても
淡い光を放っていたい
誰かのお陰だとしても
夜空に浮かんでいたい
ウサギが餅をついてるだろ
かぐや姫も待ってるだろ
六分の一の重力で
空中散歩もできるだろ
....
羽根のよに
ふぁらと降りてきた雪が
君の瞳で溶けて波打つ
「無力なの…」
折れそな声が聞こえたよ
せつないね
僕等にできることなんて
落ちてしまった雪みたい
ちぃっぽけであ ....
風に煽られて髪をかき上げ
傾斜約20度の坂道を登ろう
優しく広がる見慣れた景色
又独りここへ戻ってきたね
傷つくことに慣れてしまい
こころは冷めてゆくばかり
会いたい時 ....
私は、
精神的に弱い人間です。
その自覚を持っています。
立ち向かうことの
辛さから逃げたいと思うことは〜
しょっちゅうあります。
そんなときに、
人を励まし勇気づけるために ....
ひとつ
ひとり
ひみつのじかん
ふたつ
ふたり
ふんわり じかん
みっつ
みんなで
みかづきのよる
よっつ
よっぱらって ....
おっちょこちょいのあたしは―
道を歩けばつまずいて、
待ち合わせは早すぎて、
座れば荷物を置き忘れ、
いっしょにいる彼に、謝ってばかりだった。
何度 ....
下り列車に乗る
途中
上り列車とのすれ違いのため
しばらく停車する
上り列車とすれ違うと
いつのまにか
上り列車に乗っている
同じ駅で列車を降りる
反対側のホームには
さ ....
手拭いでメダカを掬う
たちまち抜け落ちる
水のいのち
幻をおおきく育てていくには
名をとどめ
コトバをかけて
再び流れに放てばいい
明滅する蛍を追って
とうとう露草とともに
黄緑 ....
無条件に抱かれることが愛だなんて
知らなかったよ
なにかを果たせないと
たとえ子供でも
愛されないと思ってた
顔色を伺ってるって
こういうことを言うんだって
知らずに生きてたから ....
日々の職場という
あまりに狭い宇宙の檻の
{ルビ戯=たわ}けな猿と化している
自分の姿を
動物園のすべてを見渡す
一本の高い樹に登って眺めれば
思わず、笑ってしまうのだ。
....
1
「無風を狙って、あの鳥は飛び出した
籠から、あの人の隙を狙って、青空
へ飛んだ。傷付いた羽根で、ぼくは
風を感じる事が出来る。とうめいな
翼で、とうめいな空を、感じること
が ....
王朝の残党が夜陰に紛れて街を逃れ、立て籠もったという
断崖の頂の、この石窟の僧院
亡命政権はその後三千日にわたりここで抵抗を続けたという
過酷な環境の中、こわばった数多の命が消えたことだろう
....
3561 3562 3563 3564 3565 3566 3567 3568 3569 3570 3571 3572 3573 3574 3575 3576 3577 3578 3579 3580 3581 3582 3583 3584 3585 3586 3587 3588 3589 3590 3591 3592 3593 3594 3595 3596 3597 3598 3599 3600 3601
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