駄菓子屋の側に置かれた自動販売機は
存在を知ったときからもうおんぼろで
お金を入れてボタンを押しても
蹴っても叩いても何も出てこなかった
お店を切り盛りしていた女主人は
存在を知った ....
この道、を聴きながら今
お昼間にやりたかったこと
木をぐるりと囲んで
だきしめながら
太陽をあびたい
ぽかぽかと
きょうをさかいに
たくさん 人のゆくえが変わった
いつも通る道 ....
明け方は残像、未来の癖に思い出みたいな余韻をはらみながら、「見えない壁」のパントマイムみたいに窓の所でこっちを見てる
FMのチャンネルからはハイドン、俺は一気に歳を食ったような気分に ....
少しだけあいてる窓から風が入る
それが今日の風なんだ
今 生きてる私の肌に
感じる今日の風だ
しなくちゃならないことにだけ
目標をあわせていればいいけど
少し上を見てみよう
真っ青な ....
センセイも昔はガクセイだったから
センセイのセンセイがいる
センセイは今もガクセイだから
センセイのセンセイがいる
センセイは他のセンセイに
アドバイスをもらったりするので
センセ ....
踊ろう
ふたりで。
うちの洗面所の鏡には
未来なんか映せない
せいぜい疲れた顔をした
人間ぐらいしか映さない
水道の蛇口をひねったら
赤い色した血液が流れ出た
あわてて手で押さえたら
私の手の平が赤で染 ....
.
田舎の小さな駅の前にある
ドイツ人のパン屋さん
木造にペンキ塗りの扉を開けると
懐かしい小麦粉の匂いがした
パン屋のおじさんはいつも
カントリー風の派手なシャツにジーパン
粉で真 ....
タミフルをのみ
今年の中盤に弱々しく出た凶の文字を怨む
薬のせいで三半規管がおかしくなってバランスが取れず
しまいに心のバランスもおかしくなって珍しく夢ばかりみて
それはめったにみない16 ....
お前は高い所に登りつめた
でも深い所には入り込めていない
お前は足元とに広がる風景を見て喜ぶ
それは表面的なことだと知らずに
お前は足元の土を盛ってそれに乗っかった
....
それはおおきなかわよりも
ながくながれていたとおもう
わたしはかってなおもいこみで
そのひとをなぐさめようとしてしまった
それが やさしさ の ぎしきみたいで
わたしは やさしさ を ....
斜めの風景が
切り取れない、殺人的な
あおい そら
突き刺した日差し
私の頬をすり抜けて
君にぶつかって
爆発
それはうそだよ
テリトリー
タイムリー
あまい、あま ....
既に眠りについたあなたの
心地よさげな寝息が聞こえるの
あなたは確実に夢など見ていない
私が横に居ることも関係ない
最後の一日を誰と過ごしますか
そう決断を聞かれたとしたら
あなたは私の名 ....
携帯電話を変えていた
エメラルド色の歩道橋の下をそこにいて
僕には何もなかったろう
僕は 歩いていく
ぼんやりと浮浪者を見ていて
鯛焼きも そこには 何でもなくなった
考えているような 君は
何もないだろう 北向きだった
きっともうすでに 窓は
部屋で 今は
そんな ただ ただ もう
ただ暗い闇だけ 暮れてしまったの ....
声が聞こえる
遠くに引いていった海のほうから
名前を忘れた街の小路を抜けて
僕に届いている声がある
僕の夢を ささやかな願いで紡いでくれた彼女の
最後の言葉を 声が濁ったものへと変えてい ....
今、(遠い異国の空の下で、産声が上がった)
今、(夜の踏切で急ブレーキの悲鳴が、夜空を割った)
今夜、どんどん膨らんでゆく宇宙のなかに
今夜、みるみる病んでゆく街のなかに
世界の始 ....
ひとつ風吹けばひと恋し
ふたつ風吹けど文も見ず
みっつ泡花おみなえし
よっつ夢路に宵を待つ
いつつ吹く風 何時散る尾花
むっつ無口に咲くききょう
ななつ撫でし子見つつ偲べど
やっつや ....
ストロベリージャム 夜明けが来るから
カーテンを黒に染めなきゃね
アイスクリームコーン どうせやるならさ
楽しい事のがいいよね
スウィートベリーナウ 昨日の彼女
氷漬けのハーブ食 ....
あんたには悪いが出て行ってくれと
言った叔父が先に死に
出て行きますと言った私はまだここにいる
冬の朝は毎年寒い
なのに今年は寒いねって言う
今年こそって願う始まりは
いつから感じなく ....
わたしのなかの毒を 冷たい指先から
触れるものにすべてなすりつけた
その先にあるのは無機質な 温度で 少なくとも
モノであるぶんには ずいぶんあった
かぞくで暮らしているのに ひとりで ....
何かを欲しがったり手放したりする
背負える荷物の量は決まっている
用意された荷物は尽きない、神様
子どもだろうが
愚かだろうが
どれだけ打ちのめされようと
僕はまだ明日に夢を見る
....
足もとのカラスは飛び去らなかった
朝のホテル街をふたりで歩いた
いいのに、でも、ありがとう、
女を駅まで送っていた
ぼくらはたとえ話のなかを生きている
これは、なにか ....
丸い鈴の葉と
赤いリボンを生やした大きなポプラの木に
いつからかカメレオンが一匹棲みついた
僕はいつもプロペラ飛行機の窓や
鉄格子の向こうからそれを見ていた
彼はとても臆病な ....
排煙を吸い込んだら空は少しむらさき
雨粒が落ちてきて
埋め立て地をバスは大きく旋回する
木場を眼下にカラスの姿を借りる
ぎらっと赤い橋の手前
白い橋の薄暗い輪郭に
3つの傘が揺れる
....
すごくあおく剥き取られていて
わたしがむかしみたまっすぐな、通路の、みどりなんかがとてもとても上手に洗脳されている
あつい
機能しない、おかしいねって
言ってわらうかのじょ
みていて ....
杉の梢のうえに
あなたの声を聞いた気がしたのです
…枝の間に、冬の鳥のさえずりの中に、
ひとつ、ふたつ…
タンポポの綿毛になって
飛んで行くのですね、
とめたって
きっともう ....
卵の殻でおおわれても
素足だけは、隠さない
飽和/撹拌/Repeatされるセカイ
名前はまだないの、
黄色い嘴を震わせて、
舌を噛む、ガムを噛む、部屋を出る
積み上がる満月のびるでぃんぐ
....
僕のやる気。
外見は鉄ようで。
でも、中身はただのガラスのようで。
強度なんてものは皆無のようで。
それをゴムボールのように弄ぶ僕。
どうだ、と言わんばかりの得意顔。したり顔 ....
全てが崩れ落ちた世界。
命有るものも、命無いものも。
形有るものも、形無いものも。
色や時間や空間さえも。
もう世界には何もない。
そんな世界で、僕はただ歩き続け ....
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