下層にあるもの
サブストラータム
複数形は
サブストラータ
地面を引き剥がして
心の内面にいたる
荒らされた地表に
どこまでも黒い水
にごる声
滞る言葉
翳る星の上で
....
はがれて丸まったシーツの上に座り込んで
銀色のノートパソコンを開いているよ
ハローハロー
ハロー世界
真夜中に煙草を吸いながら
真っ昼間にゲームをしている奴と喋っている
時差だってよ
地 ....
めぐる風 炎 そして永遠がやってくる
遠くから海鳥の声が聞こえる
虚無 虚無 虚無 虚無
翼を持つものたちは明察する
転びつつ丘を駆け下りて
僕は暗くなる前に帰り着く
夜に浸されてしま ....
ぼくはにんげんだから
月に一度はさかなににって
屈折する水の中から世間を眺めてみたい
ぼくはにんげんだから
月に一度はいぬになって
気にくわぬ奴らを噛み付いてまわりたい
ぼくはにんげんのお ....
テーブルの上にある花瓶に刺さった幾本かの薔薇の花が腐って姿を見ているのが辛い
元々は小道具でしかなかったとしても
毎日水を変えて茎を切っても日に日に萎れ腐っていく花を見るのは辛い
赤かった花びら ....
しろいしかくのなかの記憶は日に日にとおくなりにけり
初の外来診察で茶色い合皮の長いすに座ってるときあんたたちに会った
イズミヤに買い物に行くんだって
五人のあんたたちに三人の看護婦さん
....
たとえこころは暗くても
いのちはあかるい
たとえ世の中は暗くても
たましいはあかるい
たとえわかりあえなくても
たとえ憎しみあっていても
血塗れの戦場や
やるせない食卓で
....
仮にアレがアレだとしたら
意外に簡単に理解ができる
とどかなかった物は
隣の席に座っていた
綺麗な世界をみたいなら
とりあえず待って帰ってきたら
おかえりなさいとく ....
肌触りのいい言葉が欲しいって
君は背中を向けた
蒼い海がすきって
悲しく目をふせた
だって雨が降ったんだよ
そんな言葉飲み込む
ゆるやかな坂をあがって
黄色い花が咲いてる広場で
あ ....
「ごめんね」と言うと
「ううん」と返す
「ごめんね」と言うと
「もう言うな」と返す
「ごめんね」と言うと
「どうしてそんなに他人行儀なんだ」と返す
わたしのささやかな謝罪を ....
結局はどこまでも孤独で
一日の終わりが
生命の始まりのよう
音もないのに
赤子が泣いている
そんな気がする
音も立てずに
心が
熟れ過ぎた果実のように
裂ける
誰にもぎ ....
どれが当たるのか
さっぱり見当がつかなくて
とりあえず手元の教科書と資料集と問題集を詰め込んで
いつものかばんからもう一度出して
リュックに詰め替える
テストの日の朝
一 ....
白い一瞬は
微かなる波紋
ひとつとしての面にされてから
水でいたのは 自分自身として
サックスのささやきの色に
空に 水滴の脇を
部屋へと 夢にいたのだ 僕は
触れる木の葉のコン ....
不安になる
でも、あたしは不安の正体を知らない
あなたの頼りなさとかいい加減さとか
分かり切っていた甘さとか
そんなものなのかもしれないし
あるいはインカ帝国の予言のような
ある種の胡 ....
雪が降る
雪が降る
銀色きらきら
雪が降る
真っ黒の天上の彼方から
きらきら
きらきら
雪が降る
降り積もったはずだった
銀色は
消えていく
水の底
大地に触れて
砂に触 ....
セックスしようか と 訊いたら
うふっ と笑った
動けない体が瞳に2リットルの涙をため 月を見つめていた
泣くもんか
おれは ベッドに俯し 海の瞳を抱いていた
命を継ぐいがい
時を旅することはできないぼくらは時の旅人だ
星は知らない
互いに知らない星と一掴みにされて
勝手に名前をつけられていることを
星よ、ぼくらが、なぜそんなことをしたのかって ....
かみのけ おおい
わたしに とっちゃ
じんるい たいてい
はげあたま
ふっさ ふさふさ
ふさふさ ふささ
なんて こったい
わたしの まわりは
....
たくさんのものを
つめこみ
かんづめを
つくったのだが
いれたものが
すべて
おなじだと
きづいて
かんづめは
ふたたび
みかんのかんづめ
....
さて
己の望みはなんぞいや
近頃は
気楽を失っていたために
家の中には雨雲がおおっているようだった
気楽過ぎて
お人好しになってはけないと
知恵のない頭で
先手後手を考えていたせい ....
だれでもよかった
私を連れ出してくれるなら
暗い山奥の村から
しわしわの年寄りになりたくなかった
自然の恵みを貪り食う
老人が仙人みたいな口をきくのに耐えられなかった
年寄りの年寄 ....
一人の女がwaterという単語を知った時
女の暗い海には光があった
一人の数学者が荒地を切り開くとき
ヴィーナスと魔女たちは密かににらみ合った
一人の音楽家が夏の行方を探り打つとき
....
このまま繋ぎ止め置いたままでは
日々迫りくる雲の流れに押され
上昇し続ける風船のように
いずれ破裂してしまう
この世の泡沫をまるで空の如く掴み取ることもできない
....
シャワーの湯をはじく肉体だけが
あたしの存在証明だなんて思うのは
虚無があたしを支配しているせいだと
決めつけるあたしは果たして醜いか
濡れた髪の毛を顔中に貼り付けて
嘲笑した口元は
誰か ....
友人の白い歯が目に障る
*
私が作り出した、この孤独な空間で
ガラス越しに眺める登校風景
の真っ只中に
混ざることへの嫌悪感。
否、私は知っているのだ
....
完全な暗闇のなかにいる以外
孤独はそのふりをしているだけだ
天井の模様がうっすらとなにかを象徴している
こうやって天井を見つめていても
そこに孤独はカケラもなかった
思考 ....
甘いミルクのような霧が晴れたら
どこまでも緑のじゅうたんが広がっている
空は晴れていたのになぜあれほどの霧が立ち
僕はあなたを見失ったと錯覚していたのか
光が差すと霧はシフォンのドレスのよ ....
ミルクを注いで
ウバ茶にくるり描く
先日はアールグレイでやりまして
白くて砂山のようでした
赤い土の色
今日はおいしい
鼻を震わす香り
少しだけ砂糖を落として
空の指が匙に ....
学校の帰りに、風の音に耳を澄ませる。
街の喧騒も、誰かの話し声も、全てがどこか遠い。
肌を撫ぜる風が愛しくて、空を仰いだ。
昼と夜の間。青と朱が交じる。
雲は、一つも浮かんでいない。
太 ....
覚えてないよね
いきなり夜泣きして
いきなりおしっこ
いきなり高熱だして
いきないお寝んね
こっちの都合なんて
全くお構いなし
幼稚園に入る前にすでに家出娘
一日デパー ....
3547 3548 3549 3550 3551 3552 3553 3554 3555 3556 3557 3558 3559 3560 3561 3562 3563 3564 3565 3566 3567 3568 3569 3570 3571 3572 3573 3574 3575 3576 3577 3578 3579 3580 3581 3582 3583 3584 3585 3586 3587
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.5sec.