いざという時は
やるタイプとか言って
その時やらない人は結局
いざという時になっても
やらないんだってさ
世の中そんなに
甘くないよ
とか言いながら
どこかで
まあ大丈夫 ....
ガモラーゼがやってきた
予言された通りやってきた
上弦の月夜霧が晴れたらやってきた
ガモラーゼがやってきた
足音が聞こえ私は飛び起きた
窓から顔を出すとガモラーゼはすぐそこだった
ニキ ....
誰もいない
誰もいないということの
その 誰かの誰かである 誰もいなくなった誰かへの
誰である 誰なんだ
街は荒れ果てていて
通りは大通りと呼ぶには
溶岩のように荒廃していた 天使 ....
無題遮光の夜
見回しても、夜は遮光の空間
日明かりの推進力は彼の地のオーロラ
犬歯に唾液映える虹の渦巻きにトドマる
蠅の羽音は次元を越えた悲鳴か私の瞬き
妄想は知れぬ運河に堆積するが、
....
冬が背中のうしろまで来ている
今夜の雨は仄かにぬるく
地上のものの体温をすべて奪う雨ではない
むしろ
ささくれ立った地表を磨き
朝が来る前に
つるりとした球体に変えようとしている
古びた ....
私が
景色を切り取って綺麗にうたおうとしている朝に
母と祖母が冷たい戦争をしていた
庭では 冬支度がすすんでいた
家の中の空気と 外の空気が
同じぐらいの温度の朝だった
無言とは
ひ ....
あなたから十秒を譲り受け
その使い道を一日をかけて思案する
可能性は枝葉となって
折り重なるように裾野まで広がり
結局いつも、空は見えないままで
時計の針は短いほど遅くなり
重なり ....
ここは最果ての地
なぜ僕らは
笑える程
傷つけあわなくてはいけないのか
ポスト・ポストモダンの夕暮れに
冷たい雨の濡れそぼる
光も影もない虚無に
まぼろしだけが透けて見える
フレデリカ、日々は
青い円筒のかたちをしている
耳栓をきつくしめて
きみのための水泳をつづける
硬質なつめたい水面にはじかれるのはよわいこころだ、よわいこころだときみが ....
表情無き声をエメラルドグリーンの
細胞と気管支震わせ響かせてる
「逆さまな答は正常の否定」と
待望の結末 見えたら飛び降りる
走り出せば今日も地は泥濘み始め
偶然のリアリティ 逆 ....
僕達は
光を求め
歩く
まるで虫のように…
でも僕らはバカだから
ネオンの光に騙される
まるで麻薬の様に
甘い甘い誘惑へ
誘われていく
で ....
ペンネが路上に転がっている
曇天の下無数の人差し指がペンネをいじくっている
塗炭ばりの工場の前で独楽を回す少年
しまい忘れた風鈴が金平糖のような音を立てている
少年は緑色の独楽を得意げに空中に ....
幸運のバッファローが鼻血を出して
ポケットいっぱいのピーナッツは欠伸してる
誕生日
ああ 今夜も
おなかいっぱい
日差しがいっぱい
ぶつぶつがいっぱい
ああ 今夜まで
「まあ ....
うすい長袖の体は震える
氷結晶の霜が震わせる
暖房の効いた部屋に
逃げ込まないで
震えている
その髪は毒の蛇
歯は鋭い猪の牙
青銅の手に 黄金の翼を持つ
彼女の姿を見た者は
全て石となる
神話時代の醜い怪物メデゥーサ
乾いた丘陵のうえの神殿が
....
街路樹に寄り添って
まばたきを我慢すると
色々なことが見えてくる
見えていたのに見なかったもの
園芸店の軒先で
ペチュニアがビニールの容器に
無造作に投げ込まれて
冬の曇天を眺めてい ....
エゴイストの鳥はうたう
自分の目で見えた世界を
自分だけの声で
うたで
エゴイストの鳥はうたう
知っていると
自分のものだと
エゴイストの鳥は
エゴイストであることも知っている
....
{引用=死して尚も取引される彼
死を回避しながらも墓石に値をつける詐欺師の群れ
安らかな終焉にまだ続きがあったなら
それでも彼は穏やかに旅立っただろうか}
シャーマン達が今日も街中で炎を焚 ....
大阪を発ち東京に向かっていた
車窓の闇のせいで
一瞬夜のような錯覚を覚える
これは朝の暗さなのだ
車内の匂いがまだ人間に撹拌されていない
車内の明かりの鮮度に目がなれてゆく
車窓の ....
そう
ぜんぶ自分が悪かったんだと
見止めてしまった方が
楽なんだ
戦いを挑む気力もない
お風呂を洗い忘れたのもわたし
水道代がかかるのもわたし
シャツの襟汚れが落ちないものも
....
僕は夢想する
雲一つ無い青空に
ぽっかり浮かぶ黒い月を
僕は夢想する
鬱蒼としたジャングルに
飛来する原色の鳥達を
僕は夢想する
ジャングルの樹々の間を
悠然と歩む ....
店を出た
広い通りにはまばらに人がいて
車がたまに低速で通り過ぎる
何が売られているのか
よく分からない看板の店が数軒
不必要なほどカラフルだ
悲哀との距離感を分からない幸福を ....
{ルビ=
突然のお手紙失礼致します。
何をと思われず、どうか先をお読みください。
この手紙は、招待状でございます。
私どもの国にいらっしゃいませんか?
急なご連絡でまことに恐縮ですが、
私 ....
眠れない日の
眠れない夜は
より明確に朝と繋がる
その夜で太陽は欠けもしないし
この地球の丸さを
完全に隠し去ったりもしない
どこまでも繋がっていくこの夜は
言ってみれば人 ....
いつものバスに揺られ
曇った硝子を見やる
ヘッドライトがレーザーみたいだ
ならば街は宇宙戦争か
ならばネオンは流星か
霞んだ視界を晴らすために
冷え切った指をのばす
空から舞 ....
あなたが朝カーテンを開けて外を眺める時の気持ちを想像する
あなたが行ってきますと言ってドアを閉める時の気持ちを想像する
仕事が終わって、家に明かりがついている時の気持ちを想像する
あ ....
mustの集団ヒステリーが
さびしい冬には 堪えるから
こたつ があったかい
西も東も今も昔も
全部忘れたいなあ
閉めきった六畳一間に身を潜めて
ほどよい温さに
とろんと 分からなくなっ ....
いつか聞いた
オルゴールの音が
こんなにも懐かしく
わたしの島にもとどく
音階は等しく
何度でも
誰もいない浜辺に辿り着き
朝には朝の
昼には昼の
夕暮れには夕暮れに
染 ....
好きな花束ねて 花束作ろう
好きな花束ねて あの子に贈ろう
迷いの白と気負いの赤を
一緒に束ねて あの子に贈ろう
波に打たれて もう涙も流せぬ
そんな人の 心を暖める花束
大切な誰かに ....
浮かんだ言葉が
消えていく
いつだって、そう
若年性認知症なんて
あるのかな
誰かメモリーを
増設してくれ
お代は
後払いでいいかい
ダメかい
爽快
カ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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