{引用=
ねぇ、すぐに焼かれて死んでね
って
きみに言われたのに、生きてる
わたしは焼かれなきゃいけなかったのに生きてる
きみがいなくなってから
夜の深みはふくれあがって弾 ....
耳の隣の滝と蝶
どちらもそのまま話しかける
星にも羽にも分かれることなく
午後の十年 二十年に笑む
つながりつながり つながらず
響きつづける爆発と
どこに ....
血のしたたる偽神の首や
偽預言者どもの首を持ち歩いているのに
誰も何も話しかけてこないのは何故だろうか
肩も首も隠れるほど
紐でつないで担いでいるのに
....
運命を受け入れよう
自分の運命を受け入れよう
これが私に与えられた道
与えられた人生
運命で出会う人よ
私のこの直球の思いは
いつもまっすぐ突き進ん ....
胸に手をおいたのは
あなたがひとりぼっちだったからです
手首をしばったのは
あなたの声がせつなかったからです
歯をかんだのは
ほねを愛する練習です
あなたと石を飲んだのは
ど ....
二月のような寒空の下
一寸先の光を手に入れた
何も、何も映りはしないけど
君の喜ぶ顔を思い出す
この恋に終わりを告げて
君に始まりが来ますよう
嘘つきな僕だから
強がることしかできなかった
この恋に終わりを告げて
君に始まりが来ますよう
東京都足立区立千寿第二小学校
一年三組の教室に入る
すでに半分くらいの同級生たちが来ている
ぼくは黙って自分の席に向かう
座るとうつむいて
机の上の
ナイフでえぐられた傷跡や
木の節 ....
陥れようと
掘った穴に自分の足を喰われる
ゆかいな事件だが
後をたたない
のさばる犯人の名前は
憎しみ
醜い 顔をして
人を恨んでる
悪意は まるで麻薬
綺麗な心は なく ....
とうめいさを
いつまでも盾にしていられないので
やぶり取られることに怯えている
肉の壁をおしつぶして
いたみと寄り添い
静寂の根本までおちてゆけたらいい
くずれかけた砂の橋も
ほこり ....
歩みが止まる
記憶が止まる
時間が止まる
そして
欠片だけが残る
その欠片を集める
あなたは
今
何を思うの
悲しいの
寂しいの
辛いの
幸せだったの
感 ....
割れた指先に機械油が染みて痛いという
まるでヒトゴトにそれを聞く
吹き荒れる風は私の首筋を叩き
ごっとりと前のめりになる背中になる
ふと
目の前にあのひび割れた指先が現れた
びしゃ ....
水を聴く樹を聴いている
指の先の夜の先
遠く深く落ちる雨
響きつづけるひとつの音
景を映して冷ややかな
すべての震え すべての風
灰は銀に 銀は灰に
川を ....
明け方に、右の乳房に奥深く
喰いこみし百獣らのざわめき、
さわさわと
君が心、ここにあらず。
おごれる春はさみしく単騎、千里を走り
凍れる冬の黄河もろとも 旗ともに渡 ....
奇数行:萌木 碧水
偶数行:奥主 榮
まくらな部屋にひきこもり
ふらりと 舞い降りる
窓辺でふうと頬杖ついて
....
初めて外に出た少女は
世界の広さを知らなかったから
庭を囲む高い塀など気にもならなかった
ねずみいろのたかあいかべさん
少し背が伸びた少女は、ある日ふと塀の向こうに気づいた ....
キッチンで君と二人
こんにゃくをちぎっていく
娘は一人、二階で
静かに宿題をしている
こうして手でちぎると味がよく染みこむのよ
君が母親から教えてもらったように
僕は君から教えてもらっ ....
小学生だったころ
私の学年には不思議な男の子がいた
その子は明るくて
よく自分から私に話しかけてきていた
でもときに
独りで教室に鍵をかけ
隅で座っていることがあった
また他のときに ....
今日 はじめて夜の中に潜っていたのです
コルトレーンに導かれて
深く
深く
街並みを彩る光の その 奥へ
ほんの少しの明かりと薄くて広大な黒
を
見たのです
ケータイも忘れ
....
夕日を見ながら
夕日を見つめている
ぎらついた川面に
純情を吐き出してしまいたくなる
実体とはどこにあるのだろう?
月みたいだ、とひとりごちる
月はかたちを ....
そこに愛があるとしてもだね、
僕には信じられないのさ
質量の問題ではなくて、
これも歴史なんだろうね
***
あなたの母さまにこう言いなさい
「きょうはなんの日です ....
ちいさな声
まちがいでなく
そんな
気がしたのです
さくらの木の下で、
ぽつんと
咲きほころんだ
黄色いクロッカスの花に、
そこだけ、せっかちな春がやってきていました
“Ye ....
サワメの 『サ』 は
サカナみたいに大きく、
おいしくなりたいの 『サ』
サワメの『ワ』 は
ワクセイの中の地球の中のわけのわからん枠組みに住む ....
汚いワンルームのアパートに逼塞する
筋金入りのジャンキーで
しかもアル中
詩を書く痙攣性のケルアック
自己嫌悪を嫌悪する C31
シャワールームのパイプは錆びていて
壁はそこ、ここ ....
正確に流れる音楽がたまらない不快感を残すので
折った鉛筆の先で中指を突いた
瞬間に骨に達するもの
瞬間に骨に達するもの
馬鹿馬鹿しいことだけれど一番重要なもの
....
朝自分で焼いたパンに
いっぱいの具をはさんで
大ぐちを開けて頬張るとき
君は一番輝いている
ボーナスが入って
我慢していた
お気に入りの化粧品を
次から次に買い込むとき
君は一番輝 ....
青空に向かってたくさん生え
風に合わせてなびく手と手と手と
見知らぬ獣が指をついばみ
その指を減らす手と手と
草原に
太陽が一つ増え二つ増え
枯れる手と手と、また武器を持たぬ手と手と手 ....
私は泣いてはいけない
もうすぐにこの押し込められた手首は星になるのだから
言葉にならずとも指先に溢れたその
きれいなものを並べたというならば
この奥底に沈んだ藍色の呼吸は何に例えればいいの ....
つんざくような光と
足元で跳ねた、空き缶
そして
それを蹴飛ばす右足に
どこまでも閉鎖された、素肌の話
黒板の隅の方
珍しい雲の落書き
カーテンのたな ....
こんなに寒い日は君との距離を痛感する
ほんの数センチの立ち位置から生ずる隙間が遠すぎて
言葉を失う前に何かできる事はないかと
必死に君の目をみてそっと近づいたら
君の体温はむしろ少し痛くて ....
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