陽の光が徐々に弱まり
空気も冷たくなって
そろそろ冬が来るのだと気付く
一人に慣れている私でも
この季節は人恋しい
人混みに紛れてみても
近くのコンビニの
おでんを求めてみても
寂しい ....
川辺に馬や羊を連れて
陽射しを浴びながら振り返ると
見渡す限りの豊かな草原の海
この地平線の遥か向うのずぅっと遠く
微かに白く朧気に見える
万年雪に包まれてそびえ立つあの峰は
草も ....
届かない
目にするものすべてが
もう駄目かもしれない
明日は
いつ来るのだったか
ずっと待っているのだが
入れ違いになってしまったのかもしれない
目の前にいるのに
行き過ぎてい ....
土方がそんなに自慢かよ
だったらなんで
こんなとこで編集者なんかやってるんだよ
お前は土方もできる
編集者もできる
それでも土方が自慢ってわけだ
お前の奥さん
小 ....
僕とは繋がっていない
世界中を止めどなく
流れる/溢れる情報なんて
信じられない
新しいセオリーなんて
存在したこと
あったのだろうか
すべては既視感に
満ちていて
それは瑞 ....
淡く褪せた
印画紙
残る影を
指でなぞる
同じように求めてしまう
というベクトルを
忘れずに
それを軌道修正
していくこと
落としたなんて
嘘をついて
まだ持ってる
アレ
「冥王星が死にました。」
炭酸ジュースに入れられた少女は、僕を見てそう言った。
不透明な観覧車にのって
星と廃棄物に包まれた
この街を、見る。
2秒間だけ目を瞑り、
世界の ....
?.徹底的に磨きぬかれた散文のような絶望
/徹底的に磨きぬかれた散文のように絶望が
この世の輝きを蹂躙し、闇を敷き詰めていった。
ぼくは部屋の中から黙ってそれを見てい ....
犬や猿などを連れて、鬼ヶ島へ向かう桃太郎御一行。
舟を漕いで海へ出る。その直前のシーン。
1匹の亀が桃太郎に近寄ってきました。
亀:「桃太郎さん、ももたろさん。いまなら、きびだんご ....
ある日あの人は
私に標準を合わし
世界最強のミサイルを放った
ためらいなく
目には見えない感情を
言葉のミサイルに詰め込んで
放った
反撃する余地もなく
わ ....
言葉を家へ持って帰る
言われてしまったことを
言わずにおいたことを
持って帰っても
家の人には言わない
代わりに別のことを言う
家の人が安らぐことを
自分の気散じになることを
そうする ....
少女のような
その逆のような
真ん中かも知れない
だけど男ではない
助けを呼んでいる
キュンキュンきてる
アマリア・ロドリゲスの
歌声は無垢な群れ
路面の電車、壁と見まがう ....
ぽっかりと
だれにもみつからん場所で
だんだんと
おおきくなっていく
こころのあなは
いつ
なくなるのやら
どうしたら
なくなるのやら
どのあたりにあるんか
自分で ....
夢のような
身体を手に入れたよ
まさに不老不死
神様のような力がある
でも心がないんだ
どうしよう
聖母のような
心を手に入れたよ
まさに博愛
揺るぎ無い愛がある
....
【LOVE & DEATH】
オレは命だ 生きている命だ 流るる命
その隣には愛と死がある
希望はあるか 絶望だけか
天使が微笑み手招く 死神 ....
今日は
長谷川さんが軽い
軽くなった長谷川さんを
おんぶして
仕事に出かける
長谷川さん
ここで休んでいてね
と言って
缶コーヒーの蓋を開けると
そこから山内さんが
....
ささやかれた一言は
言挙げされたその内容は
隠されたまま永遠に失われました
秋括る菊理姫は以来
ずっと口を閉ざしたまま
幾恒河砂の
森の木の葉の
とあるひとひらが
水面か土かア ....
手紙を出しました
開くと記憶をなくすという
日々の行いをこなしてると
白くなる
ああ、今よんでるんだな
洗濯物をたたみ終えたとき
私が誰かわからなくなった
静かに笑って横になる
虚ろな限界の夢の端で
暖かい幻を見つけた
曖昧な明滅も、甘苦しい溜息も
嘘のように、貴女が狂わせていた
古い夜に、温い雨が降り続く夏の肌
幻よりも歪な、ほろ苦い香りに惑わされていく
....
作られた言葉の後追いをしながら
私は言葉の先頭に立とうとする。
言語の壁をいかに越えるか。
私が作った言葉など
明日は見向きもしてくれない。
暑くなる頃には
私も明日もどこにも ....
一人でゲームセンターに行った帰り
コンビニの前で黄髪のお兄さんの鋭い一瞥と目が合った
単に喧嘩を安売りしているだけなのか
それともただ単に
一つの穴を巡る目眩く争奪戦の一つの
火蓋が切って落 ....
良質なノイズの海に身を投げ出し、波に逆らうことなく流され、海水を肺一杯に飲み込むと、自分が細かな細胞ひとつひとつの集合体であることが感じられる。脳に酸素が行き渡らなくなり、意識が遠のいていく。それ ....
シャープペンシルをもてあそぶふりをして
ノートの端に叫んでみた
窓際の憂鬱
手を伸ばせば
ふれることができそうな
手を伸ばしても
ふれられないほど遠くにいそうな
コバルトの深まる午後 ....
呼吸がしたい
本当の呼吸がしたい
本当の呼吸って何だ?
腹式呼吸ができてる状態のことだろうか
それとも公衆を気にせずにふがふがと至近距離で呼吸することだろうか
わからない
わからな ....
小さな飴は
すぐになくなってしまう
どうしてそんなに
哀しい顔をするの
毎日一つだけ
寂しさも
一つだけ
忘れてしまえるくらい
小さな
....
鬱蒼とした樹木の間から
黒い月が煌々と光る
青い空が見える。
しかし、決して昼間ではない。
ここで飛ぶ鳥は梟であるし、
地面には野鼠どもが
異様に光る目をこちらに向けている。
自 ....
平和な明日には
あなたのいる街に
絵はがきを送ろう
当たり障りのない言葉、
波風がたたないように
隠された心象
退屈な感情
明後日になれば、
忘れさられる
それでいい ....
そして彼は吸収された
吐き気のする赤色の肉をしたたらせて
眠っている針葉樹林
脳を想像したことのない微生物の饗宴が
夜行われている赤い
肉は彼に吸収された
同調する振動が落ち葉
茶色 ....
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