僕がいま使うことのできる言葉より
それよりも数多く何倍もの言葉を
思うように自在に使うことが出来るのだとしても
僕にはこの気持ちを
間違いなく正確に言い表すことなんて
とても出来るような気が ....
言葉と心がもう寸分も違わずに一致している
そう思えた瞬間なんて
これまでに一度だって
僕に訪れたことがあったようには思えない
捕まえたと思っても
次の瞬間心はもう言葉の指先をすり抜けている
....
揮発性の高いエチカ
不文律が陽を遮ると
最後には人柄で勝負
僕がもっとも不得意とすることじゃないか
曇りガラス越しにカラス
硬い羽を打ちつけて
絶望する暇があれば希望せよという
僕の ....
届かない自分は
理想の自分の姿を
うまく描くことができず
うずくまる流星群の夜
見晴らしのよい丘で
花の香りにさそわれて
砂利道を革靴で
そぞろ歩いていたのでした
海が見える公 ....
足音を数えて
今夜こそ
あなたの可愛い
乙女になるのだと
敬虔な祈りを
捧げます
私の
町に
雪が降ります
白い
小さな雪
私のまつ毛にも
少し
休んで
誰よりも
....
老いた王は複数ではなかったはずでありません
悔い改めて自らを明日
三日月には大きな膿が集合し
軋むには早い語らいに遠くの石の
人形からは開始される
浅い夢を何もない草の網に変わるのか
....
冬だけに見ることができる
澄み切った青空の下で
宛てなく歩く私の中は
万華鏡のような美しい混沌
すぐそばにある景色だけ見れば
他人でも微笑む柔らかな空気
レンズ ....
{画像=110126124855.jpg}
小さな南の島の
星砂の浜に
小さな青海亀が生まれました
波の泡のように柔らかな水色の甲羅を背負った
たくさんの子海亀たち
まあるいお月さ ....
長いあいだ
船は漂い続けている
櫂を差し伸べて水をかくものが
一人もいなくなって久しいので
凪いでいても
荒れていても海は
その姿をただ自分のみに負うのに
水手の国は過去の国
....
窓の向こうに雪が降り始めているのが判る
僕は愕然としてひとりだ
吹き始めた風が激しい声を上げて
まるで誰かを責め立てているかのようだ
数十分前に電話機が一度だけちりんと音を立て ....
東京の原っぱが消えたと書かれても
子供のころにはもう
原っぱは無かったのだ
のび太やドラえもんやジャイアンが
遊んでいた空き地も
ファンタジーでしかなくて
リアルじゃなかったんだ
....
優しさを亡くしたか忘れたかしてから。
僕は憂鬱に浸ってしまっています。
誰かの優しさに触れたら良いのでしょうか。
それとも、もう手遅れなのでしょうか。
廊下に足だけ突き出して見張りをしている。
話し声はもちろん、足音だけでも誰だか分かったし、
名の知らぬ香水の匂いにも敏感になった。
もし、知らない奴が通ったら足をかけて転ばせてやりたい。
....
影 影 影 そこら一面に
影 死の影 目も開けられないくらい
影 死の影 恐怖に満ちて
トロイア戦争が続く
翼ある言葉を届けようと
オリュンポスの峰を駆け下りる
神々 そのいざこざの
....
窓ガラスに流れ星
雨の日は美しい
流されていく景色に
懐かしい記憶が
溶かされていく
走るように
すべるように
合わさりながら
加速していく
水の粒は星空で
飛ばされる ....
昼の終わり
脚の痛み
毒を盛られ
曇の十字
まぶた くちびる
閉じかけたまま
文字も色も火も
越えてゆく日々
生まれたばかりの
あたたかく小さな闇 ....
曲がったネクタイを直して
身だしなみをきちんとして
それから 二人で
青空を見に行った
白いけむりが立ったので
裏の丘へと登っていった
あなたの腕のような
楓の木々のあちこちに
朝 ....
人がしぬってどういうことだろう
どこへゆくのだろう
明日にせまらない恐怖に
なぜ震えるのだろう
風の音にさえもびくりとぎこちなく
動くこのカラダを
君に支えてほしいよ
足波をそろ ....
グリーン車は座り心地が良いとか仰って高いお金をお取りになりますけど、
端から乗り物酔いの激しい私にっとっちゃ
この物凄い速さに乗っていること自体、気分の悪いことですから
ちょっとやそっと良い席に ....
大人なのに
人を
殴ったり
蹴ったりする
人たちがいる
自分が
されたら
どんな
気持ちになるのだろうと
考えることを
否定している
こんな
人たちは
自分の
思い ....
ひとりじゃないんだよ
ただ
あなた自身が
人それぞれの
思いや気持ちが
伝わっていないか
見落としているだけ
人間は
弱いもの
ひとりでは
生きていけない
あなた自身が
....
どうしようもなく
傷ついちゃったら
しばらく休もう
何もせず
じっと
しているのもいい
やりたいことだけを
考える
何ができるか考える
苦しいんだ
誰だって
君ひとりじゃ ....
もてない男が浮気しないコツを喋っているようなものだ
そういうやつは感謝されることに飢えている
なら感謝してやればいい
やつは調子に乗るかも知れない
調子に乗らせておけばいい
....
僕には
サンタクロース役の父も
温かい手料理を作る母も
いなかった
プレゼントを抱え
街中を楽しそうに歩く
親子連れ
僕にはその温度が
わからない
繋がれる事の無い
凍てつく両 ....
とおくちかくきみよきみよきみたちよ!
ありがとう
ひかりが届かぬやみにも等しく
どうやら今日は去り、あすになり、きのうなんてもう思い出
死人にも家族にもテレビの向こうにも
ありがとう
....
レモンドロップと
夜の闇
そこを裂いてゆく
クラリネットの高い響き
五線譜がからまったような
電線の群れを越えて
かぐわしい音色
跳躍し
飛 ....
何が正しいかを
証明する旅を終えて
残るものは自分の
欲しかったものだろうか
今を生きることは
だれかを利用することで
それを人々は
支え合うと綺麗にうたう
私の手はだれかの
....
{引用=
健全に降り注ぐ真白な陽差しの中
(それは、きらきら きらきら)
色をすくいだそうとしているわたしの手は
とっくに諦めを知っているのです
ハレーション起こした空色みたいに
....
{引用=
靴の、物語り
【 冬の靴の同意語が、なんだって?
仲間はいるのかって? 】
― 冬の寒さを、雨のぬかるみをさえぎる
保護してくれるものをさがすの、
心をかざった ....
わたしの好きなあなたの匂いに
あなたはずっと気付くこともなく生きてきて
あなたが好きだと言ってくれたわたしの匂いに
わたしはずっと気付くことなく生きている
これからもずっとわからないままに
....
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