手にしたその強大な力にも あなたは霞まなかった
宝石は輝きを失うことなく 銀河の中心の玉座であり続けた
あなたは折れない樹木 私たちの天幕
あなたの園で雌鹿は戯れ あなたの草を食むけれど
....
誰のために
揺れる夜に
囁く
呼応している
思いたいのは
夜があまりにも深く
草木にすら見届けられることのない
場所に
いる
....
ゆっくり ゆっくり
東の空から姿を現した太陽が
水平線を温めていく
海はやがて青さを取り戻し
乾ききらない朝露を風がさらっていった
---
海鳥が鳴いている
合図と呼び声の 両の ....
受精を告げる鳥が啼かなくなったとき、朝が訪れなくなった。近いうちに頭が痛くなるだろう。血管が拡がって炎症が起こり、締めつける。腸がび爛するほどに募る思いでも受け入れてもらえないものは受け入れてもらえな ....
からん、と通る 落ちる
瓶の口の正円 艶やかな曲線の裸体を抜けて
からん、と{ルビ生=な}る
手足の生えた魂のような両手をひろげて
隙間なく横たわる 底
から見える瓶の口の正円
の正体は ....
連続するシグナルが流れ込み
激しく流れ込み
とりとめのない水圧に
胸を押される
匂いのない夕暮れが満ち
眼球の裏側に満ち
屹立する剥製のように
赤光を反射させる
{引用=
僕 ....
茶をのみて
戸外に目をむけ
茶をのむ
ずーとそうしていた
何もせぬ老人
であった私
冬枯れの庭の
しおれた花を見て
豊かな色であった
このささやかな花園の ....
ニコライ堂の鐘楼に
大きな黒い月が重なって見える夜
空気は鋭角の厳しさをもって
僕を立ち位置から取り除こうと
鈍くて黒い月光りが刺す。
ニコライ堂の裏を降りて行く坂の途中で
首の長 ....
この土地にくらして/わたしは深く息をする
なびかない風の日も/灰色の冬もあった
草の使命とはなんだろう/道の記憶はどこだろう
この土地にくらして/わたしの炎がはし ....
レッドウッドの梢のさき
木漏れ日は森閑のゆらめき
私のなかで…落ちていきました
小さな音がかえってきては、
だからか、そこに声を聞いた気がしたのです
のどの奥でわ ....
普段見ない雑誌を読んで
髪の毛の毛先を切り揃え
真新しい僕になったなら
貴方は振り向いてくれるの?
夜明け前 硝子の空
紺碧に滲んだ白光
壊れかけのヘッドフォン
突き刺したらラジオD ....
モナリザは
あらゆる角度から
私たちを見ていた
美術の時間
絵の上手下手に関わらず
私たちが絵を書いてるその時も
わけへだてなく
等しい目で
廃校になった校舎の
....
我らは数珠を繋ぐように
今日まで生き存えた
なぜならば我らはヤンバルに抱かれていた
ヤンバルクイナの啼く夜
我らの未来は
明るくはないが消えはしない
なぜならば我らはヤンバルに抱かれて ....
垂乳根の母の 子の名を呼ぶ声
いとあわれな夕焼け
げにはかなきこの世に
鳥舞い花は咲く
風散り海は啼く
垂乳根の父の {ルビ娘=こ}を求むる声
明け暮れて日をあげず
ちはやぶる神のよ ....
書き溜めた言葉の中に
幾つかの嘘が入り組めば
新しい事実だって生まれてしまう
世の中の営みから外れた
秘密基地は居心地が良すぎて
明日は今日の事
明日も今日の、と
それは私だ ....
世界の危機に
ある現存在が外挿された
没入ではない
外挿だ
彼の被投的企投性は
こちら側の世界にはない
帝国が終滅する
帝国が生成する
彼はその
新帝 ....
羊飼いが恋する
花売りの少女に
警官がピストルと花束を
同時に突き付けている
そこに偶然、居合わせてしまった
いつも大口を叩いてばかりの
女主人の大口はさらに大口を開き、ポカン。
ド ....
「滴るものはなに
あなたのために
わたしのために」
自らの根を知らない
風に散ったひとひらの木の葉
蝸牛の螺旋におちた
その銀河のかたち
ソーダ水にお月 ....
ちいさな岬に立っていたんだ
風が吹けば混ざってしまいそうな空と海
飛ぶのに翼なんていらないと
飛びもせずにうそぶいて
それで死んだってかまわないと
あなたを侮辱した
....
水のような想いを
胸に南に向かう
ショートケィキの上の苺
シロップで艶めく意味も
葉巻の煙に消えた
滴るものは血液
リストバンドで
拭うものは蔑視
長くて長い
マカ ....
何に夕暮れ
疲れていた
僕の影もそこに伸びていたような気もする午後が世界を立った
疲れていたら
疲れていた
疲れた
疲れた
そんな気がした
僕がパリ ....
本で窒息しそうな部屋に埋もれた
ハーレーダヴィッドソンなのね
あなたを深く抱きしめていると
吸収しやすいゼリーに溶かして
わたしの中に納めたくなる
それは所謂グレートマザーの ....
生き残るということばが
あまりにも鮮やかに映りすぎている
この社会のサバイバルは わたしの中のサバイバルだ
誰かが死んでいくたびに わたしは少しずつ削られていく
削られていくたびにたく ....
掌から零れていく
砂は一粒の記憶
思い出せば
波に洗われて
二度と現われない
小さな墓石
寄せては返す波が
足跡を消していく
やがて僕らは
指と指の隙間だけを残し
いつ ....
エアコンが故障した
だから二階のフロアは
午前の薄いひかりに冷えていた
メーカーに調べてもらうと
コンプレッサがいかれてしまっていた
灯油ストーブをレンタルして
寒 ....
何も考えずただ歩んでた日々も
いつかきっと来ると夢見てた明日も
いつもそっと思い出してた昨日も
誰かが泣き叫んで後悔しても
僕がいくら大切に想っていても
止まらない
....
ペットショップでは雌のゴールデンレトリバーが卵を割って
実においしい卵焼きを作って人々にふるまって居た
兄さんもどうか一つ食べておくんなまし
こう寒いと体が縮こまってしょうがないねえ
と、レト ....
言葉たらずとは
なんの例え話なのだろう
言葉を見つめている
言葉もこっちを見つめている
言葉たらずの愛
目的や嗜好やタイミング
そんなのが合わない
合わない気 ....
道に迷ってしまって
立ち止まったら怒られた
後ろの人に迷惑だから
立ち止まってはいけないと言われた
歩き始める
どこへゆくのか どこへ続いてるのか
わからないままに
見たことも無 ....
『あらゆる失敗の唯一にして、最大の原因は〜あきらめ〜である』
と言われます。
失敗は繰り返されるものです。
繰り返される失敗に…意欲が減退するのは〜自然の心の想いでしょう。
それは ....
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