塀の上で危なっかしく
好奇心の瞳で這っていた 
三才の私 

新しい家の
まっさらな床を両手で撫でた 
五才の私 

学校という未知の国へ 
鼓動を、高鳴らせていた 
7才の私 
 ....
わたしの鼓動が
皮膚をつきやぶり
同心円状に
あらゆる事象の表面をすべっていく



こまやかで確かなひとつひとつを
機械にかけること、
解析すること、
それはかなしくなるようない ....
僕は月だから
太陽がないと輝けない
けれども
どうして世界は回っているのだろう
ならば
蛇行する時計に日射しを与えよう

黙殺するな、今
黙殺すれば、過去
限りなく未来を{ルビ労=ね ....
元気かい
達者かい
来るかい
飲むかい

昔の話をしよう
マージャンをして
語り明かした人生
部屋はタバコの煙で
曇っていた

君の触れた
手の温もり
何度もせがむ
マージ ....
机の右端に、
突如として、
全長5ミリぐらいの猫が現われ、
「みー、みー」言いながら、
ノートパソコンの上に登り、
「みー、みー」言いながら、
キーボードの上を通過し、
降り、
「みー ....
朝 目覚めると、僕の身体の上には一つの箱が置かれていた。
それは薄汚れていて、大きい。降るとカラカラと音を立てた。
「奇怪だ、目覚めたばかりの僕にこんなものが用意されているなんて。
 奇怪だ、こ ....
こんなふうに
手足が生えそろって
二つの目と耳があり
呼吸も嚥下もでき
発語さえできる口があるのは
不思議なことだ
それが人間の
かたちとして当たり前に
認められているのも
不思議な ....
(月を黒い種に、太陽を色彩の影のない輝きの雨にして)

ほんのりと甘い、果物の匂いがした
乾いた風が吹く緑の丘の上から
眼下に広がる果樹園を見下ろす
頭上の雲から誰かに見張られていて
けれ ....
わたしは自分の部屋の
樫の木のデスクの前の
座り心地のよい椅子に深く腰を下ろして
窓の外の様子を気にしている
今日は朝から細かな雨がたえず降り続いていて
それがもうやん ....
   *


   凭れたなら



   鳥のように

   木の欄干は鳴いて



   帯のゆるんだゆかたのむねと

   あのうみは

   つながっているよ ....
機械だと
称された私たちはいずれ
負け犬は御免

唱えるようになります
急ぎ足で
その役目を果たせば
あなたの枠に納まり
あなたの形を名乗ります

酸化したあなたの言葉は
 ....
琥珀色の液体が
胸の中一杯に沁み広がってゆく
淀んだ思考を見返りにぶち撒ける歪な論理

赤く絶望に塗り変えられて行く
希望の色は蒼ざめて

何度でも見てきただろう
俺はこうやって頭から ....
そんな風に僕ら笑ってた
どんな夢もいつか朽ち果てて
吹き付ける向かい風にさらわれて
まっさらな一日さえ黒ずんでくようで

見失う 僕の夢 
先走る 僕の情熱だけ

揺れる 揺れる 憧れ ....
                  100309




並四ラジオの整流回路
小さな容量のキャパシターに
少し大きすぎるインダクターが繋がって
交流をぎごちない直流に変えている
 ....
僕を殺して

君は明日になるだろう


白を浴びて

生まれ変わった気分





ただの記憶喪失さ






君には過去も

現在も未来も

枷にな ....
雨に濡れて 春告草が咲いている
曲がる枝に 柔軟な想い忍ばせて
静かな雨に 黙って濡れている

真紅の花は 冬の寒さも知っている
過ぎた雪の重さが 想いだと知っている

生まれた地より  ....
意志の外より働く大きな力よ

私を貫き通せ

この身を引き裂き

路上へとぶちまけろ

この身が土に溶け込み

そこから花が咲き

無数の虫が生まれたなら

 ....
七色の水が流れる川
架かる橋を渡ると
煙が立ち込めていて
しばらく歩くと
世界が暗転した

         (どこにもない
          たった一つのものを
   ....
止まない雨だった

優しいままでいられるほど嘘つきではないから
まだあまり汚れていない窓ガラスに向かって
冷たい視線を送り込む
反射した感情の行方を知っているくせに
しばらくそこに立ち止ま ....
 
 
母さんに
ブティックを
プレゼントしてあげたい

もう街にいかなくていい
大好きな洋服が
売るほどあるのだから

試着室で
好きなだけ
試着することができる

しば ....
さびしいなぁ


冷えた布団が
温くなっても
オレの心は


さびしいなぁ


寒空の下
きみは
木枯らしを抱いて
眠るのだろう


さびしいなぁ
ガタガタ・ガタガタ
洗濯の音がする

奴が回している
あてつけか?



外から丸見えに
窓を全部開け放し

洗濯物をいっぱいに
ひらひらと闇夜に干している 


子供 ....
先生の影のなくなった更衣室で
体操服のぬくもりの残るロッカーを見つめていると
見つけ出そうとしているラベルの言葉に
つぶやいている素敵な名前

描き出している気持ちの彼方で
臨時教員になど ....
車窓で見つめていた
航空券を 指先に握りしめた
地球の歩き方の端の メモ書きに
茅場町の景色を浮かべている 林課長の
あとがまの立場ではなくなっていく エクセルの表に
ノルマ達成を凝視してい ....
立ち続けようとする日常に
心を演奏させられているような感覚がする
音楽を 鳴らし続けようとする 風景の中を
他人の心の中として 見つめようとしていた 鍵番は
白黒ですらなくなっていた 指先は何 ....
航海が始まったときからつけられている日誌は、船の最も深い部分にある巨大な書庫の奥に置かれ、背表紙は日付の古いものから順番に棚に並んでいるが、本棚に収まりきらず木の床に投げ捨てられているものもあった。床 .... 孤独の神様は
やりたくないことばかり
逃げ出したいけど

孤独の神様は
やさしいやつだから
誰にも平等に

孤独を一つ
孤独を一つ
孤独を一掴み

やるせねぇ世の中でも
呟き ....
           水辺で老人が少年と釣りをしている、のは創造ではない。記憶である。誰の頭も、何も作れない。・・・・隣人のしたり顔を見ていると、腹立たしい。お前の頭の中には何もないよ、からっぽだよ、 .... 一人がすきなのかってあなたが笑うから
一人なんかは大嫌い
そんな風に言うのでした
窓をあけて冷たい夜風をあびながら
とうとう一冬中そのままの風鈴が
かきり と音をさせる風だけの夜

嘘を ....
ねえ
もっと
私を駄目にしてと
強請ったのは
かつて

木製の時計が
カツカツと
足音を立てる
カツカツと
あの人のようだ
去っていく


涙の味を
暫し忘れました
 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
走馬灯の夢 服部 剛310/3/9 21:24
因子1*10/3/9 20:09
あさやけwithin4*10/3/9 19:58
徹夜の鉄っちゃんペポパンプ4*10/3/9 19:57
『ねこ』きゃっとむー...110/3/9 19:31
開封するはるやま3*10/3/9 18:25
人間のかたち岡部淳太郎710/3/9 17:54
果樹園楽恵1710/3/9 17:43
雨の日、わたしは窓のそばでホロウ・シカ...2*10/3/9 17:17
ファイルの終わり水町綜助510/3/9 16:02
食われるりこ3*10/3/9 15:25
光につながる山口清徳0*10/3/9 15:24
スカイハイ2*10/3/9 15:22
あおば10*10/3/9 14:12
cosmos蝶澤110/3/9 12:38
春告草朧月410/3/9 11:02
連連蒲生万寿1*10/3/9 10:57
別れいっと110/3/9 10:23
同心円状のバルコニー中原 那由多1410/3/9 10:17
ブティック小川 葉310/3/9 8:24
さびしいなぁ寒雪210/3/9 7:42
開け放たれた窓森の猫4*10/3/9 3:31
ストーカー番田 110/3/9 1:06
上空で010/3/9 1:05
演奏310/3/9 1:04
鈴木陽210/3/9 0:41
夜と月kei99110/3/9 0:29
生まれる場所いっと110/3/9 0:24
風の夜朧月110/3/8 23:13
もう春ださき210/3/8 23:04

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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