春の便りは未だ届かないのでしょう
もう通わない通学路
バスからの景色は結露に滲んで消えそうで
改札は湿り気の強い泥だらけですもの
誰も居ないキャンパス
いつもより広く見えた
喫煙禁止エ ....
楽園の果て
かろうじて
軽んじて
隙間風
憂き目
払拭
止めていた煙草を吸えるようになった。
磨り硝子の窓から景色は見えない。
ゆっくりと、歩くひとが大勢ゆっくりと歩いてい ....
多くの人たちが
目覚めはじめる頃
東の海の向こうから
オレンジを投げた
それは不思議なフルーツで
強い光を放ち
ゆっくりと孤を描いて
西に西に向かう
多くの人たちが
家路に着 ....
わぁっと泣きたくなって
鯰の夢を見る
巨大鯰の古代魚
大きな口
足に絡み付く皮膚
一生懸命逃げる
逃げる自分を遠巻きにする
逃げるときにだけ、一生懸命になれる気がする
....
【愛を忘れないで】
お互いを求め合い
支え合う
かけがえのない大切な感情
誰もがそれを「愛」と呼ぶの
くちづけを交わすことも
抱きしめ合 ....
ホルマリン漬けの赤ん坊は
もう死んでいて
笑っていようが何だろうが
それはもう死んでいるんだよ
でも、ソレじゃやりきれない
だから…
要はそういうこと
青空の下
白い花が笑っている ....
リゾートホテルのカラーは
誰もいない風に
ほのかなひらめきが浮かぶ
ベンチャーズの二枚目のアルバムを手に
何もかも楽しまされたみたいに
微笑ませてくれる
サファイアブルーの光沢に沈み続 ....
シャツの向こうに
妹が誘い込んでいる
くれたものを
浸しに出かけた
そこかしこに千切って
散らばるのだろう
道路の中に
向こうにあるものを忘れたまま
赤ん坊のよだれになってみたかっ ....
賞味期限のきれたストロベリージャム。
微熱の死骸。
口の周りをてらてらとした糖分で汚す。
(いきぐるしくて、それが誰のせいなのか分かりませんでした。)
やわらかなスプリングのベ ....
両手で涙の濃度を測る
海のように青ければ
静に底に沈めて
波を立てるのは
好ましくないよ
言葉で
自分を繕う度に
命は海のような鼓動を
繰り返す
数えきれない程
子宮の中に ....
胸に痛みが走ります
もうすぐ人間になるのかな
それともあの空の星屑に
今日こそなれるのかな
傷付けた人との思い出に
また 溺れそうになってるよ
それは優しさじゃないことを
知っている ....
この感じ、そう、これ、
どこかにしまった
この感じ、そう、これ
どこかに、しまった。
隣 界隈 彼方
隣 界隈 彼方
....
心の中 見え隠れする
過去と 未来
ときどき 振り返り
顏が あかくなるような
あの時 あのこと
それは 誰にも
知られたくない 私の心のなか
過去をふりかえっても
消え ....
だいたいは同じ形の
だいたいは同じ色をした
少しずつ違う大きさのものを
中心から外へと
奥に
手前に
はしを重ねながら互い違いに
重なりと重なりとの間隔は
徐々に広げながら
....
男にも、子宮はあるのだ
女もそこに潜り込んで誕生以前の惰眠に依拠したい
ところが男は神でなく、王子でもなく父でも兄でさえなく
供与という自発行動には決して出ない
おのれの欲望だけをそのちっぽけ ....
生きてる
つもり
呼吸してる
はず
働いて
働いて
自分を切り売り
なりたいものになりたい
やりたいことをやりたい
毎日毎日
繰り返してたら
気がつくと
自由が ....
ランを買いました
ランを買ってもらいました
薔薇はまだひとつ咲き残ったので
手ごろだったランを一本買ってもらいました
花の色は
黄色というよりも寧ろ限りなく淡い緑
唇弁には臙脂の飛 ....
その不在に色をつけるとしたら
幼くなった水色の光
色あせることはないけれど
四角い箱の中でぐるぐる回る
その光にことばを探し
静かに遠ざかった
その ....
わたしは蓋をしめていた
あきっぱなしのものを見てしまうと
得体の知れない
なにかが
侵略をしに来るのではないか
感情は青ざめ
そして おののくのです
気付けば穴をみつめて ....
電線の向こうの 屋根の向こうに
夕陽が沈む
新聞配達のエンジン音が
近づいて また遠ざかる
五日が過ぎた
君への想い
郵便の小父さんに託した僕は
卑怯だったのかも知 ....
夏の正午に駅が沈む
誰かが思い出さなければ
なくなってしまうかのように
向日葵が咲く、その近くで
若い駅員が打ち水をしている
息づかいは聞こえなくても
肩を見れば呼吸をして ....
{引用=
球体の遠心力が
技巧的な楽器の音のようにかき消えていった
技巧ではいつも歯が立たないのだから
やめておけば、と僕は
それにいった
それは歯をむき出して僕に反抗して
怒りに狂って ....
シナプスたちのように、うごきあい、点滅する
地上の生きた星たち
今日もどんなかんきょうにあろうと
かなで合っている
それを聴き入ったのは
目をとじれば
誰もが知らない顔の乗る移動の
車窓 ....
◆仄暗い図書館で凡ての文字が魔法のように、炎となった。本質的に材木(materia)を意味する材質がではなく、その本質が燃え上がっているのだ。だが、この幻視は、幻視が見せる炎に照らされてしか見ることは ....
街には朱色の
とげがひとつ刺さり
血には白い
ラインが通っている
じっとしている
ビルディングから
神のふりして見つめている
人を思う顔
食べ物と一 ....
きみがついた嘘で誰かが傷つくよりも
きみのほうが誰よりも傷ついている
ながい時間をかけて手にいれた言葉は何のため?
僕はきみのことを守っているふりで
自分のことを守っているだけなんだ
....
冬はいってしまうの?
私のそばから
生まれたがってる花に
きいて今朝のふくらみは
いっそう深まる
見える景色はほんとうの世界?
私がつくりあげたものでなく
想いなど実現の花 ....
隣で「楽しいね」と言われるとすこしせつなくなる
「うん」と言った自分の笑顔は不自然ではなかっただろうか
心から楽しいなんて思えないよ
いつのまにか嘘も作り笑顔も覚えてました
世界に合わせようと ....
(なぜ僕は泣いているんだろ)
バケツやホウキを見て
なぜ僕は泣いているんだろう
全力疾走 雪だるま
寒さにおわれる雪だるま
冬が終わるその前に
どこかの誰か ....
イジケタ小さな心を まき散らしても
何かを変える事など出来ぬ
魂の固まりをブツけろ
死を背負う肩を震わせ
最後の詩を詠え
お前の命を見せてみろ
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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