この夜、この時
鮮明、際立ち
あるもの
ひびくもの
それぞれ
そこここに
在る
名指される以前、
それぞれの位置に
落ち着き静まり
それぞれの
在るという
意味なき ....
タイトルだけをうわごとのようにつぶやきはじめた、ボタン穴からぬるりとでてくる朝がぼくのようになきはじめたら、折り目を熱くなるくらいにジンジンとひらいて骨格みたいにつめたいままでひらかない ....
切られた
薔薇の呪いで
母は今日も泣いていた
くらい瞳
割れた鏡を貼り合わせても
ずれた心が重ならない
みにくい 涙
崩れてしまえ
みんな一度は
消えてし ....
夜がさびしいすすき
街灯の猫はひとり
角のひとりっ児
すれ違う誰かさん
くり抜かれ ひらく月いろ
愛しか知らない
感じる痛みすこし齧る
とじない唇
みがいた歯
繋がる線を 択 ....
「さて、どうでしょう?」今やフランキスは、元のさやに戻っていた。
祭祀クーラスを今暗殺する、という考えは完全に捨て去ったのである。
しかも、彼は自信家だった。アイソニアの騎士やエインスベルなど、
....
「それでは、こうしてはどうでしょうか?」フランキスは言った。
「アースランテのハッジズに親書を送るのです。
王位継承権第九位のイリアス・ガ・ラ・ハルデンを預かっている、と」
祭祀クーラスは怪訝 ....
そのころ、エインスベルは何を思っていただろうか。
自分が誘拐を阻止したクシュリー・クリスティナが、
彼女を憎んでいる、ということは知っていた。
(クシュリーは、魔導士全てを憎んでいる……)
....
さて、押し開かれて溢れ落ちた話をしましょうか
背表紙の一つ一つは呑気にも程がある、手作りのケミカルめくるフェイクであって、
その状況を淡々とただ深窓にラグがひかれ処理して幾多のところでした。際 ....
都会は時刻表を
意識しないで生活できる
電車やバスが
数分置きに来るが
家賃は地方より
毎月五万円程度高い
地方で時刻表を
意識しないで生活するには
クルマの運転が必要で
保持す ....
その人の人生を私は
生きられないので、
私は私の人生を
生きて
楽しみ味わおう
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
僕は
楽しみを見つける天才になろう
どんなに年をとったって
がんばって楽しみを見つけよう
散歩、家庭菜園、ゴルフ、カメラ、温泉、ボランティア活動など
楽しみは身のまわりにころがっている
が ....
ひかりで組まれた思想
田舎の風じゃない
ぼんやりした色の実が
軒先で 欲しそうに回っていた
かたい盛り土 過ぎ避けながら
信号が変わろうとしていた
貴女と交わろうとしていた
勾配を増 ....
眠ることのない歌の終わりに貝殻を割った
ひとしずくの濁った海の堕胎
光の焦点は黙したままの唇の爛熟に浸透する
夢の灰は睫毛に重く
子供らの歓声の抜け殻は色を失くしていた
かつては魚の目を ....
たましいの
まえをよこぎる
くろいかげ
こしょうした
にくたい
はやくも
とこにつき
こおり
ぎりぎり
かみくだく
ひとのたましい
いろんないろいろ
それぞれのときを
い ....
それは、2013年6月のこと
倶知安町で
後志ろうあ協会40周年記念式典に参席した
講演したNHK手話ニュースキャスター
小野広祐さんと浴場で一緒になった
「君は、ろう者か?」と尋ねられ ....
上り坂を
歩いて来たかと想ったが
ふと気がつくと
目の前には
さらに傾斜のキツい
坂が
まるで
壁みたいに
立ちはだかっている
アイダノコイダノ
ほざいてたころ ....
毛布の中で
繋いだ手が
汗ばんでいく
時計は見ない
太陽が怒ってる
僕たち
そろそろ
準備をしなくちゃ
君とふたりで
今日も旅に出る
おはよう
始まりの声が
....
僕が「右だよ」というと
ワイフが「左だよ」という
僕が「まっすぐだよ」というと
ワイフが「後ろだよ」という
それで車にナビをつけた
それでも「この道はおかしい?」と
時々いう
気の合わな ....
食いっぱぐれた朝食の目玉焼きには醤油を
派でした。塩胡椒もいいよね、その
場合は玉ねぎとベーコンのソテーを添えて
トーストにして。チン。大晦日から何度も
のにつながらない電話番号は ....
文字が制限されてしまった
この世界では
一日のうちに
読める文字数が
決まっている
大好きな本も
一日でたった5行しか読めない
ひとつひとつの文字を
愛おしく
何度も何度も眺 ....
海を見にきたのに
波の音だけ
あきらめて
目を閉じる
大渦巻きが運ぶ
湿った風
息を吸って吐く
不自由のリズム
やがて
波の音が消える
呼吸を視線を体温を
....
その通りだった。アイソニアの騎士は、イリアスの元へと向かっていた。
すなわち、クールラントの祭祀クーラスの元へと。
このような陰謀を張り巡らすのは、彼以外にいない、
ということを確信していたので ....
「こうなったら、イリアスを拷問にかけましょう。
アースランテの内情を聞き出すのです。
いかに庶人に落とされたとは言っても、
もとは王族の娘だったのでしょう?」
「いや。少女を拷問にか ....
そのころ、祭祀クーラスの元にも一つの報告がもたらされていた。
すなわち、アースランテがファシブルに宣戦布告をした、という一報である。
「何だと? アースラテが今動く? それは早すぎる……」
祭祀 ....
溢れる
溢れ出る
溢れ続ける、
はばたく花に
脱落する意味
言葉戸惑い
揺れる幽霊、
河童の踊り、
走る死人、
波打つ無
懐かしいよ
なんだか
とっても
透 ....
広いあき地がある
酒を飲みすぎた
あき地の中にふらふら入ってみる
そこは入っちゃダメだよ
声がする
あ、すみません
あき地から出る
家の方向は分かる?
バカにするな 分かってるよ
と ....
一
身振り手振りで伝えたい
深い虚構の 底のあたりが現実で
水面は空想
二
現実と空想の間に渦巻く 蚊取り線香 π生地仕様
人 は測量に熱中
人 以外は行楽に夢中
....
貨物列車は
北北東へ
思い出すのは
遠い国のお話
どうしてあのときあんなにも
どうやらこのごろすこしずつ
骸骨になって
自分の中を旅している
枯れきった指が
刻む空
それは非戦の歌
非戦の人が
紡ぐ絲
それは旋律を憂わせ
奪う苦界
争う肉が呼びあう
骨をふたつに裂く石台
互いの傷を
咬みあう
魚
階のいち ....
白いイメージがあった元日
近年は暖かく
イメージが変わった
寒さとか
日本独特の何もかもが
元日のイメージを作る
久しぶりに寒い元日になった
雪が降り白い世界になった
年賀 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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