お鼻の高いおくさんが
キャリーを曳いて家を出る
きらわれ者のかあさんは
むすめの手引いて家を出る
きれいなあしたを夢に見て
あるべき門出をやり直す
首なし亭主の死体つめ
青いお墓に捨てに ....
(目覚め
君に融けてしまいそうな
早朝の輝き
池の氷がざわめき出す
ほら
滑ったのはピアノの鍵盤
射し込む光の挨拶
おはようございます】
窓辺から延びる ....
気づかぬように
ゴルフに行き
気づかぬように
帰宅した相方が
また 洗濯物を回している
音で目が覚めた
うざい うざい
目覚めたくない
あたしは
倒れこんだベッドで
....
玩具屋から
長兄が竹と網を買ってきた
二本の竹を十文字に交差させる
曲がりにくいところは
ロウソクの火であぶって
柔らかくして
十字の結び目を針金で固く縛る
網を竹の先端の四隅で止めて
....
また首になりそうだよ
顔のない父が言う
もうとっくに切り落とされた首を
また切り落とされるまで
明日もできるだけ頑張って
働きにいく
もの心つくまで
父の首が玩具だった
....
人生のジグソーパズル
それはいつ完成するのだろうか。
一枚で終わってしまう人も
百枚以上もある人も
人それぞれ
自分のジグソーパズルは
あと何枚で完成かな?
....
心の世界を出ていくときも労働者だった
失われた 財布の中身から
取り出された 午後のひとときの見つめさせられていた
砂利が蒔かれたばかりの 午後の工業地帯の片隅だった
僕はひとり 一台のト ....
静かにね
ただ、静かにね
そうしないと均衡が崩れてしまうから
鈍いフラッシュバックを伴う失速と高揚で
緋色の歯車は子守唄をがなりたてるみたいにして
境界線の倫理を突き抜けてしまうから
....
おれがおれの
健康診断にいったら
後ろのやつが
うるせのだから
タバコをすいやがって
てめえええ
そのうしろのやつが
首をかしげて
その首に押し付けるのだああ
じゃ ....
誰かが、置き忘れた
もやっと訪れる夕闇
実感のない白い綿毛
どこからか きて どこかに いく
ゆっくりと落ちていく
するりと真暗な夜が
ひりひりとやさしく。
....
カスタードの耕耘機が紫の戦場を掘り起こしていく
哀れな鉄兜に包まれた頭蓋骨を軋ませながら
ガチャ目の夜盗が畝の中から拾い上げるチョコレートは
蝕の下で飲む麦酒よりももっとほろ苦いのに
頭上 ....
また女に振られた
無駄な時間を使うのが苦手で
ダメならダメ、いいならいい
はっきりして欲しい。
情報はすぐに流す。
女性は待てないと
ダメみたいだ。
無駄な時間が大切。
短気は ....
なけない彼女は
甘えん坊で
なき声一つで
欲求を満たすことを出来ずに
彼女は
膝上の愛情を一人占めしようと
椅子取りゲームに熱狂する
なけない彼女は
人なつこく ....
僕は缶詰を開けようとする
その様子を見て
来賓席で来賓の人が笑っている
僕は懸命に開けようとする
来賓の人が
中身が空であることを知っているかのように
さらに大きな声で笑うので ....
脆く崩れた時間の跡は
黒いばかりの真空の穴で
菜の花の黄色と向日葵の黄色が
溶け始めた根雪を帰路に{ルビ誘=いざな}う
冬の残滓は降り積もり
焼却炉へ
埋立地へ
悪魔の似姿をした双子 ....
ほんとうのことは大事だからだれも話してくれない
そしてそれは教えられるものでもないから
「大人」はそれを子供達に教えようともしない
「世界」をいくら泳いでみても
ほんとうのことはわ ....
攻撃的な人は嫌いです
両手に鎌を持つ人
しゃきーん
俺の言葉を否定する奴は賛同できない奴はしんじまえーって、
言われてる気がして
怖くてこわくて眠れなくなる夜だって、しばしば。
私は誰の意 ....
強い風に飛ばされないように
セロハンテープで貼り付けるウサギたち
やぁ、君も手伝ってくれないか
ところ狭しと駆け回っている。
いや、私には結構だよ。
やんわりと断る
そうやって、散らないように努力する ....
〜1番〜
立ちっぱなし
満員電車に負けた
いえ、3階にあるオフィスの
上り下りに負けた
右ひざがイカれた
きっと左ひざももうすぐね
必死になって
ダイエットに励んで
....
君の道は今ここから始まるのさ
辛いことばかり背負って生きて来たけれど
人生がここからじゃ遅いなんてことはないのさ
君が今この瞬間から始めようと思ったなら
そこが君の再出発なのさ ....
どちらとも言えない表情で
どちらとも言えない言葉で
誰かを騙して
自分の本当の言葉を濁していたら
いつの間にか自分でも
本当の気持ちが判らなくなってた
唯一の理解者が判らないならば ....
火の衣をまとった
お前が現れ
何もかも焼き尽くす
手に取った仏像さえも
灰に変え
何喰わぬ顔で
「聖なるものなど何処にある」と
叫び続ける
赤ん坊は泣く
抱いてよう 抱いてよう
ほんとうにそうなのか
生まれたことを嘆いて泣いている
のではと思ってしまうのは
生まれたくなかった私
赤ん坊のつきだす両腕は
求めている
....
君の街も
晴れてるかい?
こちらは青空
突き抜けて
春が夏を
探していたよ。
きみと初めて出会った季節はすぐそこで
相合い傘を思い出す
寂しがり屋のわたしはいまも
この青 ....
絶え間ない雨が静けさと共にやってきて
見下ろす街路を濡らしていた。
ガス灯は霧にかすみ
木々は風にゆれていた。
音もなくわたしは窓に触れ
祈りの言葉をそっと呟いた。
ストーブの薬缶がコ ....
わたしはくっぴーというものです
海からやってきて
きっと
海へ返っていくものです
それは私がきめたことではありません
おてんとうさんとうみさんがお話合 ....
日照時間と気温がわたしのすべてです
青森の自殺率が
沖縄の元気率が
日照を浴びて
大根をかじって谷に転げ落ちてみれば快楽
あたえられた霧雨も、水になって落ちていく
ねえ聴いてみて
オレンジのスカートがくるり
雨合羽のきみがはらり
なにもない荒野を旅していたとき。
バッファローの群れの中に一匹の犬をみつけた。
かつては開拓者とともにバッファローを追っていたのかもしれない。
昼は彼らの後方を歩き、夜には群れからすこし離れ ....
{引用=
雨ふる夜更け
テレビを消した後の静寂
凪ぐ海辺
心拍数
きゅうに予定の空いた休日
おかけになった電話は、
電波の届かない場所にあるか、
電源が入っていないため、かかりません。 ....
3450 3451 3452 3453 3454 3455 3456 3457 3458 3459 3460 3461 3462 3463 3464 3465 3466 3467 3468 3469 3470 3471 3472 3473 3474 3475 3476 3477 3478 3479 3480 3481 3482 3483 3484 3485 3486 3487 3488 3489 3490
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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