日を浴びて
風にゆらめく木々の葉は
風呂に沈んだ我に囁く
まっ青な、あぁあまりにも、まっ青な
仰いだ空を、胸に写さん。
旅先の、風呂の{ルビ水面=みなも}に ....
ノートに「ごめんなさい」と書いたら
そのページを破って
紙飛行機を作ろう
夕日に向かって投げれば
しょっぱい気持ちで一杯だ
....
まだ体罰全盛時代
彼の装具が
体罰のネタに使われたことがあった
竹刀とか
木刀とか
バットとかのように
いわゆるケツ・バットだよ
いわゆるケツ・バットだよ
....
頭の薄くなった友人が
車の後部座席に老いた母親を乗せて
交差点を右折していった
すれ違う僕の車に気づかずに
ひさしぶりの幸せな笑みを口元に浮かべて
わからないことを後ろの席に語りかけて
そ ....
波紋を
覚悟で投げた
石が
上げる
水の音(ね)
勤め先近くに珍しい衣装を扱う洋服屋さんがある
どんなのかっていうとお笑いの人とかが舞台で着るようなやつ
スパンコールちりばめられた真っ赤なベストが店頭に飾られていて
開店直後らしい午前中の早 ....
強い決意が悪い事態を引き寄せる
そんな歪な予感を含んだ朝
煩いほどの太陽が空にあったが
ウェザーニューズは後雨だと告げていた
構ってる場合じゃない
濡れるか濡れないか分からないよ ....
スキムミルクは
生命を蝕(むしば)む夢
月の満ち欠け
平伏(ひれふ)するオマエ
魚じゃねェか
飛び跳ねたのは
2000ccの洞穴
また消えた
....
春は抱かれ
燃える
緑が芽吹くにおいに居て
眩む
むせかえる
しびれ
新しい手足を産むときの
吐息
甘く
金色のひかりを浴びて
たくさんの顔が歩く
小さな子に
人種について ....
また今日になる
また今日になる
あしたはずっとやってこなくて
あしたはずっとやってこなくて
いつも今日になる
今日は昨日になる
昨日はずっとあしたにならない
昨日の再現はありうる
....
夜通し愛しあった翌日は
朝のばたばたも過ぎると
あたまが少し痛くなって
欠伸にならない浅い息が
せなかに溜まりはじめる
煙草に吸い疲れた公園のベンチ
新緑の幽霊みたいな色を見やりながら ....
僕と君の境界線が不明確で、
君と僕の境界線が不鮮明で。
気になる僕は仕分けをし、
気にしない君も仕分けをする。
頭を掻くための左手は、僕ので。
繋ぐための右手は、君ので。
....
海岸線に伸びる堤防の上を
ゆっくりとした足取りで
太陽の歩いていく方向へと
流れる雲を真似て一緒についていく
夏でも冬でも
隣にはきみのまぶしい笑顔
早足で駆けてくきみに
....
生まれ育った
広い平野と
中部を仕切る
大きな 雪をかぶった山脈
初めてその山脈を目にしたとき
なんて 綺麗なのかと思った
だが
次第にその山脈は
あたしのココロに迫り
のし ....
本当に私達は
本当に私達の眼球は
同じ物を見たとき
同じ物を見ているのでしょうか?
本当に?
同じ形で
同じ色で
同じ次元軸なのでしょうか?
本当に同じ ....
嫌いなハズのキミを好きになってしまった。キミが今、歌えないからではなくて、キミの詩の世界を垣間見たから。キミが一人ぼっちで美しいから。分かり合えない関係だ、キミはいつか僕を馬鹿にしたね。僕と同じも ....
内臓に潜んだトリガー、獣のスタイルで被膜に風穴
傷物から逃げ出した血液が吐き出される夜
瞬間、自分が霊体に変わるみたいな
肉体の感触を惑わせる冷汗の数
ストレイトな衝撃以外 ....
言葉が喉につまる
いずれ酸素濃度が薄くなり、窒息
夜に溺れる魚
月明かりに照らされて踊る舞いは
小さいながら最大のS.O.S.
その口から漏れるのは
儚く消えていく泡沫
破裂する ....
残酷な想像をする
なにも良くならない
時間だけが過ぎる
幸福な想像をする
なにも変わらない
時間だけが過ぎる
想像を打ち消してみる
夜が見えた
窓に映った自分が見え ....
春に迷い込んだ赤とんぼが
ゼンマイをキリキリとうたわせた
ブリキのおもちゃのその中の
ブリキでできた心臓の
あんまりとんぼが赤かったから
ブリキはとんぼに恋をした
おもちゃであ ....
歩いて2分で砂浜だったら
毎日走るよねって
引っ越したときに
話してたことなんだけど
走ってないです
治安がいいから
夜も歩けるんだけど
嘘をついてもいい気がします
音の無い夜
もちろん嘘はいけないことで
許さないでください
ちゃんと優しく騙しますから
騙されてみてください
罰なら明日の朝日の中で受けようと思います
....
アメリカでは傘は手に入りにくいって
そう思い込んでいたから
普通にスーパーで売ってて安心した
見たところ
半分くらいのひとはささないけどね
雨の日は、パーカーとか
冬物のコートを着 ....
後ろめたそうに
店に入ってからも帽子を
とらない男が
パンのおかわりを頼むだろうか?
「いつもはそんなに食べないんですけど」
そう恐縮しながら
「バターもお願いできますか?」
な ....
あちこちを
耕してみては
首を傾げる
そよそよと
春風に笑われても
柵に沿って並べられたプランターには
とりどりのチューリップ
此処は白い建物の屋上
見あげる空も白い
其処には半透明の歯車がいくつか
組み合わさってゆっくりと回っている
それらは多分 ....
月夜を旅して僕らは来た
朝日に満ちた新しい国へ
何にも持たない僕らだけど
きっと何かをつかめるはずさ
アインシュタインが爆発しても
マグニテュードがフルエても
大丈夫
僕らはいるよ
広 ....
わたしは一度だって空を見下ろしたことがなくて
たとえばそんな風に
きみを感じていたいんだ
わたしの瞳に沁みる果てしない色の
その不確かさを
できるかぎり
ながく ながく
....
鏡
あなたの
愛とはなにか
あなたの愛は鏡だ
鏡面の清潔さ涼やかさ
嘘などおよそない明らかさだ
朝の訪れの濁りのない晴朗だ
夏の真昼の陽炎立つ地平への
いちどきりの望みの率直さだ
....
「爆発したらおもしろいよね」
といいながら
隣人の頭にダイナマイトをつけて
その導火線に点火し
爆殺することがはやり
遊び感覚で命を
もてあそぶ人間がふえたので
それはだめだと
断言し ....
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