不在票が
届いている
裏の公園の
桜が散ったのだ
こんなにたくさん
さよならを伝えたくて
春が終わっていたのだ
私がいない時に
故郷のある街には
とても 不似合いな
未来都市
さいたま新都心
そこに
ジョン・レノン・ミュージアムはある
もう開館10年
じきに閉館となると聞き
あわてて 訪れる
....
べたあっと広い横断歩道で信号待ちをしている人混みのなかにいた
曇り空だった
曇り空のひかりが広い横断歩道に溜まっていた
女子高生数人がぼくに笑顔で駆けよってきた
二十年まえなら吉川晃司や的場浩 ....
アタシは一介の町人でゲス
モノトーンで表現するなんて
アタシの専門外でゲスよ
町人風情には辛い世の中でゲス
風が吹いたら
あっちへころ〜り
こっちへころ〜り
テー ....
キイキイキイキイ
黒豚の群
シャワーを浴びる
音楽教師
ブラームスを奏でた指が
あの野郎の
ペニスをしごく
鼻濁音の唇と舌が
あの野郎の
ペニスをねぶる
....
何にも考えることの無くなった街で、自分に色々なことを考えている思いがするが、忘却することの無い瞬間を求め、けれど僕はさまよい続け、歩かさせられた。どんな料理を作るにしたって、四角の中に具をつっこむだけ ....
なんというか疲れている。疲れさせられている事を誰に対して言わされることもなかった。嘘だった。今日は河原で鳥が泳いでいる様子を注視していた。ぼんやりとこの部屋に帰ってきた。僕は何も言うこともない。幸 ....
汚れた空気が
やんなって
カルキ臭い水も
飲みたくない
言葉話すすべてが
わずらわしくて
誰もいない世界へ行こう と
飛び乗った 宇宙船
空 空 空
空気の層
突き抜け ....
幸せを
運んでくれるらしい
薄桃色の
花びら は
ひら
ひら
ひら
ひら
と
のばした てのひらを
すり抜けて
ひ ....
ちーちゃんは縞々が好きで好きでどうしようもないぐらい好きで
縞々を見ないと恐怖に陥ってしまう
奇病にかかってしまったんだよ
だから
いっつも着てる服は縞々のシャツ
で
縞々のズボンと靴 ....
ああ
誰も意味の知らぬ
救われぬ葉々
誰もお前達を拾えず
眺めて長引く降雪に
それを見出したふりをする
それだけの事
1.
就職活動用の交通費調達に苦心する
夢を見ながら寝てた 起きた
帰ったら お酒 飲もうって思って
明日は新しい服を買いに どこかへ 近場へ
鞄は相方がくれるってさ
生活費はくれない ....
隣の駅の「肉のハナマサ」まで歩いている途中の酒屋さんの店先で、くたびれた薄い茶色の背広を着た初老の男性がアイスのケースを探っていた。
青いパッケージのモナカを手にし、小銭を探る。
その ....
ストーンズの古臭いナンバーに
今日を生きる活力を貰いつつ
今日をやり過ごすエネルギーを貰いつつアクセル踏んでゆく田舎の
国道の一本道 今日は
客も少ないし予約の食事団体も無い
飛 ....
"森"のはなしをしよう
実家の裏側にある
"森"のはなし
"森"はプラスチックと金属でできていた
"森" ....
一日二回
同じ時刻を針は差す
空に穴がぽかりと空いて
金色の真円を描いた
木曜日のジュピター
金曜日のヴィーナスに
勝ち誇った顔で笑われる
一日三回
大量の糧が喉を通る
....
日曜日 桜ははけて 古城を囲うお堀の濁水が媚びさえ売らずぬるく照り返す水面の気がよく晴れた正午すぎ
ごくごくささやかに 家庭的なもののなぐさめを求めてスーパーマーケットへペダルを漕いで行く
わ ....
いかなる根拠によるものか
今日が終わりの日だと分かった
朝日が昇る前
空が浅葱色に縁取られるのを
眺めているうちに知らされた
今日という日が
遠すぎる晴天になることだけは
あ ....
エスカレーターに乗ったらAKB48の特大ポスターだらけ
メンバーそれぞれがアイドルらしさ決めている
化粧品でもと立ち寄っただけなのに
ちょっとびっくしだよね
私かわいいでしょって屈託の ....
あなたを思い出す
回転寿司に来るたび
百恵ちゃんのように
急な坂を上らなくていいので
私には好都合(ひざがね、ひざが)
だから今日も来てしまった
横須賀中央の
魚屋さんの新鮮回転寿司 ....
どこにありますかあなたの心
脈打つ流れが心です
真っ暗な空に小さな指輪
のような星がひとつ
だれかの期待みたいな
小さな星がひとつ
失敗の歩に迷い
人の目に切り裂かれながら
ふ ....
どうぶつは
おとなになってもなく
うれしいときも
かなしいときも
ここにいるよと
いってるみたいに
にんげんはどうだろう
ためしにないてみると
どうしても
....
真夜中のわるがきが目を覚ます
それにあわせてしゃべりだす
ぼくたちは すぐに時間切れ
目をこすりながら
電車のベルにせかされてる
きみの言葉は光の川で
いくら聞いても聞きたりない
ぼ ....
ふつうの夜だ
いつもこんなだ
憂鬱をいくつか抱え眠気に襲われるまで
それと戯れているいつもの夜だ
駅ちかのホテルは満室だった
フロントの女の子は親切で色白でかわいらしかった
だけど部屋 ....
孤独から解放されて
才能を失うんだって
馬鹿なこと
言ってんじゃねえよ
ああ
おひさまがきれえだねえ
きらきらしていやがるねえ
おっきい!
おちんちんみたい!
木! なんか やわこい ....
幽霊みたいな新緑の色と
さやかなツツジが同居している
暗い鉱物の色のなかに
人工の宝石があるようだ
きみのエロ優しい仕種が
せつない夢中に堕ちていった
獣のような天 ....
今日
ぼくの戸籍がなくなっていた
市役所に行くと
あなたの戸籍はありませんと
職員が冷たく言い放った
困ったことになった
これでは
引越しも出来ないし
免許も取れない
そもそ ....
成り成りして成り会わないところと
成り成りして成り余っているところを
刺しふさぎて
霧に包まれた丘の上に浮かぶ洋館
その二階の出窓は開け放たれ
類人猿の咆哮が丘の下まで響き渡る
す ....
飛行機雲の航跡が
壊されていく
四角い空
紺碧色
天へと続く
巨きな螺旋形のオブジェにもたれ
名も知れぬ女が歌う
くたびれたシャツをまとい
ガラスのビルに閉じ込められた
小さ ....
朝、目が覚めると、お前から一通のメールが入っていたんだ。
『運命がもし、戻ることの出来ない迷路だとしたら』
10年、22歳、夏
蓄積される過去の記憶が、消費していく未来を ....
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