どこか遠い国に隕石が落ちて大変だったらしい、と
地面に広げた新聞紙を父さんが読んでくれている
僕はその声を聞きながら
イカれた導力エンジンの分解に取りかかる
それはもう何十年も前の新聞 ....
つぶさに観察する 肌のふるえは
ワーグナーの夕暮 悲しいと口にせず
夜の海の不気味さ 重なっている
しのびよる闇に無限の波
新しい歌などどこにもない
はじめからあるものしかない
たぐり ....
ぼくのだいすきなキリンは
いまは海の底に居る
まだぼくの魂が
果実のようにやわらかだったころ
キリンが夜泣きをやめられないぼくの
なみだをそっと舌でぬぐってくれたのをおぼえている
キリ ....
温かい夜を過ごしたいなと
願っていた真昼間のサイレン
回転寿司でも食べようかなと
罠を仕掛けて誘い込むわざと
ずっと興味があったお前
最近バタバタしてるとかで
会えなかったが一緒に飲まれ
....
雨空の月曜日。
昨日のうちにホテルに移動。今回は荷物が少ないので楽だった。
フロントで部屋着を貸してほしいというと、
そのまま外を歩けそうな暖かいローブをくれた。
今日もいつもと何も変 ....
その国
国なのに王を持たず
恋人もいない
波打ちぎわが逃げ続けるので
海は憧れの的
つぐみの子が口を開け
「夢が叶った」
と ....
花のような実際さで
ただ胸を一刺しするだけで
そんな考え方しかできない
僕らはもう助からないね
レブラント川に流されていく
花束と柩の航跡が
いつまでも心に残るようには
....
僕はただ綺麗な花が見たいだけなんだ。
道端で丸くて綺麗なものを拾ったのは、学校から帰る途中のことだった。
ただそれが何であるのかはわからなかったが、綺麗であることだけは間違いなかった。
だか ....
国境には
別に線など引かれてはいない
インドとネパールには
ただ歓迎のゲートがあった
トルコとギリシャには
白くほこり立つ
コンクリートの橋があった
....
1
明るい陽光を浴びて
僕の黒猫は
幸せそうに膨らんだ
黒い鞠となって
朝から眠り込んでいる
彼女の黒い体毛は
朝の陽光を吸い込んで
幸せ一杯に膨らんで
....
ゆらゆらしていたぼくらの帝国は終わりアジアがカンフーな世代に新しいものなんかないのです。iPhone裏面のリンゴの鏡面に夕暮れが切ない反射の家族atショッピングモール的な幸福に、はしゃぎまわる子供とは ....
まだ生まれてきていない言葉を探した
生まれていないのだから
つくるしかないとおもった
見上げると桜が咲いていた
お前は私のこどもではない
桜がたしかに言った
私の記憶には桜があ ....
粋狂な程に
遠くから届く音楽
小鳥はさえずり
みつごは囲む
息は白いけど
ため息は白くはならなかった
君が無くした物なら多分僕が拾って
売り捌いたかもしれませ ....
鳥がみどりに
ひっかかっている
そこからはばたくそれは
とつぜん現れた影のようだった
今夜もまたワインよ
いちにちの疲れ
ぼくに差し出せよ
ぼくの疲れは癒され ....
雨が降りルーブルへ向かう足元を濡らす
とどまれないと二本の足が示すように
何事も今斥力ではじかれていく心のように
地下鉄から吐き出される人
肩を寄せ合って唇を吸う二人
一人冷たい空気 ....
平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ
平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ
平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ
平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ ....
喫煙ルームから猛スピードですぎてゆく町並みを見つめていたら町がミニチュアのようになっていた
いきものたちのいないのどかな光景だ
シートに戻って車窓から町を見つめてみても町はミニチュアのよう ....
sei-genという太陽に
焼かれながら日々を歩く
パルスウィート入りの烏龍茶で始まる朝
一日480Kcalしか摂取出来ない細胞が
活字の海をずるずる歩き地下鉄に乗る
一日480Kcal ....
雫の滴るココロノヒカリ
波紋の静けさココロノヒカリ
ココロノヒカリココロノヒカリ
月の明かりにココロノヒカリ
戦車の音鳴るココロノヒカリ
ココロノヒカリ
....
本が友達
知識が恋人
聖書が先生
それしか私には
残されていない。
仕事は生きがい
もう自然とも別れ
散歩で見る花が彼女
食事は生きがい
一週間は七日だと思っていたが
どうやら間違いのようで
私には足りないように思える
たぶん 本当は九日なのだろう
月火水木金土日笑泣
月曜日
....
ぬーぐるぼーずという
外見は果てしなく
だるまさんに近い
ぼーずがおりました
遠い遠い細長い山の
てっぺんに住んでいるのです
ぬーぐるぼーずの鳴き声は
ぬーぐるぼーず ぬーぐるぼ ....
コテハン捨てハン並ぶラードの手触り
朽ちかけクチュクチュなのに相対的な玩具のタチーチ
乗ってけラー負わせてラー認識ノー無意識ノー沈むタッチの指
ひび割れ(る程の)多忙の合間ちょっと亀頭に触れてみ ....
さあ 踏み絵をしなさい
クリスチャンは今日から禁止です
キリストとマリア様の絵を踏みなさい
すると
絵の横に
本物のキリストとマリア様が現れた
さあ 私たちの 足の裏を ....
見えなくなった
僕のまわりの
輝けるすべて
何が見えるのだろう
暗闇にいると
心の奥が
乾いた砂漠みたいで
涙は枯れて
泣きたいのに
一人ぼっち
まわりにい ....
愛すべき友よ
友たちよ
あたしには
君たちが
必要不可欠だ
この1年で
個性的で
魅力的 魅惑的な
友が数々できた
うれしいことだ
まさか
人生半分を過ぎようとす ....
触れた指先についた
微かな傷みは
徐々に広がる
静かな想い
春宵【しゅんしょう】の風に
揺れては 舞う
桜の花びらに
解かしてゆく
昔 ....
砂の柱を
鳥は巡る
灰の声 遠い
雨の光
空に倒れ
曇は起ち
飛沫は器
唱うものの目
わたしは横たわり
あなたは横たわる
草になる日が
またひ ....
夜に見上げる雨の
見えなくても見える軌跡でした
一度にざわめく夜でした
これからは みな
汗びっしょりだ
(たたんた たんた)
(たたんた ててて)
....
左目は熱く
左目に浮き
左目を照らし
頬に沈む
3413 3414 3415 3416 3417 3418 3419 3420 3421 3422 3423 3424 3425 3426 3427 3428 3429 3430 3431 3432 3433 3434 3435 3436 3437 3438 3439 3440 3441 3442 3443 3444 3445 3446 3447 3448 3449 3450 3451 3452 3453
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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