めまぐるしい流れの中
歪んで見える景色
傾いていたのは
僕のほうだった
重力はいつでも
僕をこの堅い地面に
縛りつけて離さず
飛ぶなんて到底叶わず
掃き溜めのような
淀みきっ ....
わけいってもわけいっても古い本
この家の主はすべての本に番号をつけて
それが災害でぐちゃぐちゃになってしまってからというもの
番号通りに並べなおすことにのこりの人生を費やすつもりでいる
....
この畑では猿を作るという
春のある朝 まだ暗いうちに
大根のような葉を茂らせた畑から
泡の弾けるがごとき音を出して
猿が飛び出る
猿が土から勢いよく
無言で かつ しかめつらをして
....
お母さんの手のぬくもりを
知らない私は
今お母さん
お母さんの手ってあったかいのかな
お母さんの手って柔らかいのかな
ときどき小学校の教科書に
お母 ....
木漏れ日を愛したひと
放課後の教室にいた
四時間目の途中から雨が降り始め
沈黙は細かく裂けて騒音になる
グラウンドは海のようになって
自分が十代の形をしている違和感を
いつまでも練り上 ....
季節を呼び戻して
君の声を手繰り寄せる
静かな夜だから
一人きり。
雨に滲みそうな
微笑みを感じてる
顔をあげて。
君の驚く顔
愛しさの欠片 手に入れた気がして
....
しなやかで たおやかに
年を重ねてきた はずだった
細かく 文字が
震えるように なったのは
いつから だろう
なだらかな 線を描くことが
できない
文字がかすんで 誤読が増 ....
イマ カエル
妻に電話する
自分の声がおかしい
イマ カイモノ シテル
妻の声も
カタカナになっている
おかしい
近くで息子の声がする
オツキサン ミエナイ ....
夢のような恋愛のあとの結婚
恵まれた 男女ふたりの
こどもたち
愛する 夫
あの ちいさな家に
あふれていた
愛は どこへいってしまったのだろう
しあわせで ぼーっとして ....
現代ニッポンにおける、日本の若者たちはゲームにより毒されてきている。私としてかける言葉すら見あたらないほどだが、我々として今一度インターネットなどに対する対抗の基本姿勢を見直そうとすべきだ。それ自体が ....
私は思う 革命を
思いとしての一秒ごとに 変化していく
革命のその中に明日を求めるのだ
虐げられた 毎日の 希望として
鬱病者は 出口を求める
出口もなく 私は 破壊しようとする
何十 ....
私は何をしているのだろう
ただ 立ち止まっている
裸で向かい合うと
あまりの情けなさに
思わず笑ってしまった
なんだかすぐにでもこわれそうなんだ
ひどくアンバランスで
AVやファッション雑誌、
漫画で見かける
に ....
道徳が煩わしいと思った
ビー玉を口に放り込んだ
冷たい、罪の味がした
ビーカーの中の塩酸が沈黙している
友達が1人、また1人私の墓場に埋められる
言葉に蹂躙された分
憎悪で応えた 目 ....
勝ってうれしい花いちもんめ
負けて悔しい花いちもんめ
隣の美人奥さん(真行寺さんちの)
ダンナに内緒でちょっと来ておくれ
もうすぐ帰ってくるから行かれない
お布団のなかで ....
ふとしたはずみで鍵をかけてしまった
ぼんやりと手を見ても、何処にも鍵を持っていない
南風が緩やかに吹いた、首の傾き一つで忘れてしまいそうな
春先の、こと
日向に浮かぶ
そちらの、具合 ....
怯えるように
何かから遠ざかろうと
走り続ける
何が
おれの足を動かすのだ?
おれが走らなければならない理由が
どこにあるんだ?
疲れたら
腰を下ろしたり
ベッドで眠 ....
{引用=
空っぽの水瓶がひび割れる音がする
誇りを失ったその時は殺して
無様に誰かの足元に跪くことのないように
空想の純潔を
手折る薔薇を
遠視する愛を
合わせ鏡に映して
時々 ....
日々殺されるところを
乗り切っているが
何に殺されるかというと
財産の不足
無能力
周囲の悪意など
「中傷とも戦わないといけない…」
と述べる牛乳瓶の底メガネをかけた
中年 ....
月のお面を
かぶっていた友達は
星になったそうだ
つかみそこねた指先が
泣いているような
夕暮れ
また
ひとりぼっちの私の
すぐそばを
通りすぎる風
私を遠くへ運んでおくれ
飛び出しそうな心臓の
音にも似ている鳥の
声をきいて ....
人間が理性に疑問を抱いた時
世界が終焉の時をむかえる
今日の朝ホテルで見た目覚ましテレビの占いで
確かわりといいほうの順位で
『運命の人に出会う』
なんて書いてあったんだ
それは今からだいたい12時間も前で、
記憶からなくなりかけていたこと ....
嗚呼 私は知っているんだ
この一瞬の空白の時間を・・・
ちらりと交し合う視線 その先に乗せた言葉
音にしたら きっと私の心をぐっさり傷つける
その 一瞬で終わる空白の時 ....
勇敢な三匹のメダカたちは
果敢に現実という奴と相撲をとったが
全然良いところ無く
次々未来へ投げ飛ばされた
一筋の細い光が降り出した
ゆっくりと途中途中
途切れつつ降りて行く
又、別の光が降り出した
一筋、二筋
光は紐のようにも思え
垂れ下がっているようにも見 ....
新しいことをする時の
緊張感
背筋がゾクゾクして
顔面が赤くなる。
偉い人にお伺いを立て
人に頭を下げる。
半ば強引に押し通す
成功か失敗のばくちの様だ
根回しをしろと言うが
....
ねぇ 神様
もしも いるのなら
私の前に降りて来て
そして 強く
抱き締めてくださいませ
私は 罪を犯しました
いつまでもあの人の事が
忘れられないでいるのです
ね ....
色濃い恋の一ページをめくったなら
淡白な秘め事が見つかったりして
季節はいつも密やかに熱を帯びていくようで
バスに揺られて早十分、降り立つと見知らぬ土地
あなたの匂いを探してみるけれど ....
ゆうぐれにあめふりやがって
しゃくなげつぼみ
わらってんじゃねえ
みちみちみちてめぶくって
いのちつぶふくむ
いろづくまもなしものくろがなし
ふりかえれまえみろうせろ ....
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