それを知ったら
そこから始まるのは
あっけないほどの
晴れ渡った絶望
で
そうして
作家は自殺する
抱き合って眠るこの瞬間が
避妊具をつけたセックスに似ていて
どうしたらはずせるのかと
思案しながらまどろんでいる
「ひとつになりたい」
そう言ってせがんでも
私の言いたいひとつには ....
したり顔でジェンダーについて語ったり
PISA型をピザと読んで知識人ぶるより先にしなければならないことがあって
まず自分が踏みつけにしてきた有象無象をふりかえること
そしてその有象無象に心から詫 ....
隊列からはぐれてもう一週間
伍長は毎夜、水面に映る星空を眺めている
炸裂した散弾のようなそれは、湖の底から仄かに浮かび上がってくるように見える
頭をかすめるのは去年のポークチョップのこと
半年 ....
夏の太陽と
共に歩めたあの日々は
何処へ行ってしまったのだろう
秋が深まりゆくにつれ
逝ける夏を惜しむぐらいにしか
今は出来なくなった
私は
太 ....
私に残されたものは
何もない。
全てを失った。
もう誰も信じない。
暗い暗い、暗闇の底
落ちてゆく
失望のあまり
地から落下してゆく
体から力が抜け
蝉の抜け殻となる。
絶 ....
誘われ惑わされ
見た事がない月のすぐ手前まで
紫色した薄い衣だけを羽織ったあなた
外は雲一つない夜空なのに
滴り落ちているのがよく分かる
失う物が出来てしまい
変わっていく時間が恐 ....
「未明」に、誰もいない路上で、まだ雪にな
ることのない冷たい雨を浴びて、不十分な「
存在感」を薄く薄く展ばし、かつ儚いその「
光」を凪いだ海面のように留めながら、生き
死になどついぞ関係な ....
、と言うことから自由な足先が針になった、
が自由だった、と感じたことはない理由は知
らない。炊飯器は蒸気口が閉じられているか
ら、蓋を開けたのは必然の、服の着脱だって。
煮え切らない垢 ....
赤い川を覗こうと
熱し切った手足は捨てた
また生えてくる別の手足を
訝しみながら
川を覗き
鳥の羽のように手は空をまさぐった
私は
手を憎み
固くなった足を
後ろに向けて
....
俺を殺してくれ
おまえの官能で
いつまでも
どこまでも
まるで美しい
夕陽のように
こんなに息苦しい夜は
独り最高の
アレルギー狂想曲
一晩中がなりたてて!
迸るスピード感
....
背中に羽がついていますよ
あなた見えないのですね
忙しすぎて 首が回らないみたい
熱心に遠眼鏡を 見てらっしゃるのね
天使が見える?
それは地球を一周して あなた自身 ....
別に空が切り取られた訳じゃない
むしろ高層ビルの群れは空を望んだ形だろう
人が地上に建設した願望の手
その指先に立って手を伸ばしてもまだ届かない
屋上でも地上でも
見上げることしかできない
....
艶やかに唇濡れ 薄紫 柔らかい澱み 胸の奥底に 藍色の沼は
甘く渦巻く 鬱血 指先の冷たさ ぬるい痺れ 重い流砂状の心
沼辺の風草靡く廃土の奥に 優しげに 傾いた
脊髄の鐘楼が 鈍く軋ん ....
黒陽タイルの暗い部屋
六肢立体の影あり
その眼 涙亡く
畏怖恐怖され
暗い部屋に孤独あり
時折みえる
かえるとミシェル
言葉などない友情
音もなく歩く
ああ貴方は
影の ....
こんなふうにはじまって
ひさしぶりにメールしますよ。
ひとくさり話をして
くだらないことばっかゆってごめんね。
と終わり追伸には
追伸は…、今日はなし。 ....
過ぎてゆくからいいんです 春
巡ってゆくからあるんです 風
またくる季節とおもうのですか
君に触れた景色
流れてゆくからあるのです 時
掴まえないからいいんです 夢
も一度見えるとおも ....
川面に浮かぶ花弁は
沈みゆかぬと囁けり
唯ゆらゆらと漂うて
あさきゆめみし涙雨
さくら色した狂詩曲
笑った顔をこっちに向けながら
あなたの冗談で私の本気を誘わないで
その前に{ルビ偽=つく}らないあなたが見たい
邪魔が入るのはこうしたことね
しきり外せない
愛せない
....
窓の外
つばめが鳴いているんだよ
夫婦揃って がやがやがやと
渡ってきたのか
帰ってきたのか
去年と同じ場所の巣へ
ぐちゃぐちゃうるさいつばめがいる
下が汚れるから出て行って ....
公共性のない才能と
正解を欲しがる幼稚性
そのどちらもが
渦になれないおまえら液体だ
いちからじゅうまで
そんなんじゃいやなら
おまえらの惨めさにおれは蓋などしない ....
六号室に近づくな
近づくとお前もキチガイ扱いだ
癲狂院を理解するな
理解するとお前もキチガイのレッテルを貼られるぞ
近づくな
理解するな
まともなつもりなら
{引用=
うわの空に舞う花弁を掴もうとして距離を見誤る春愁の日
性別なんて窮屈すぎて息が詰まりそうだった
黄昏色の溜息を煙草の煙と一緒に吐き出して
トイ ....
ぼくがくだらない詩のはなしをしているとき
となりで聞くふりをしながら爪を噛んでいる
意地きたないからやめなさい とはいわない
ぼく自身はなしのくだらなさを知ってはいるので
沈黙を作らないための ....
ふくらはぎに内蔵されたばねが
ゆるくしなやかにたわんで、
私の躍動を確かなものにする。
大地をつかんで
重力にさからう
陸上部のショートパンツは今、
空気よりも軽い。
春にか ....
紅花油に溺れて死ぬる
ドブ色の君はファンタジー
青瓢箪を塩酸に沈めて
鍍金処理は施せないのに
施すつもりで塩酸に沈めて
悲しい顔して僕を見ないで
穴を掘って埋めたくなるから
そんな顔をし ....
油のような月が出た
油のような月が出た
私は今 嘘をつきました
一体どんな嘘でしょうか
お分かりになる方は挙手
残念不正解お座り下さい
全方位ともに弾幕が薄い
もっと俺を支援してほしい
つべこべ言わずに支援してほしい
クソを垂れる前と後に支援してほしい
クソにもクソなりの支援してほしい
俺は最大限の感謝をもって受け入れる
....
ちいさなかねが
とどいている
それはてがみ
かあさんがくれた
へんじはかかない
ぼくのかねは
きれいに
ひびかないから
ひげをはやした
あなたのこどもが
おもっ ....
Here a goldfish sings,
Now I have my white wings.
Here a stone rolls on the sky,
Now I am never ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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