月の晩には誰も知らない小さな島が
沖の静かな呟きの上に姿を現わす
まるで忘れ去られた溺死の骸が
呼ばれて浮上したように

月の晩には紅い魚が青いヒレで
黒曜石の水をかき回す
眠る白砂が舞 ....
鈴虫は祈る
どうか私の調べが
あなたに届きますように
鍛錬は全てそのためにある
どうかあなたが見つかりますように

鈴虫は奏でる
一心に
来年の秋も
私の音が
この地に響きますよう ....
悲しいって
どうしようもないって
泣く君の
前で両手握る僕
雨よりも
無力で泣いた

私生きていたくない
君は言うけど
僕のためになんて
僕が言えはしない

君のうつむいた
 ....
やっとアイツから離れることができた
アイツが憎くてたまらなかった
アイツは俺の心を折ったり
傷付けたりして楽しんでいた
幾度となく硬い地面に叩きつけられ
そして俺を罵った
俺は ....
なんだろう
似ているきみがいたのに
ぼくはびっくりしている
もしも前世というものがあるのなら
たぶん兄妹だったのかもしれないね

線路ぎわのトタンのバラックがぼくの家でした
毎日が地震の ....
先生は自分のことが嫌いなのですかと
30回言えば嫌いだという答えが返る
また、3回でも返る
1回でも返る
期待したのが間違いで
何も望むべきでなかった

---------------- ....
うつくしい季節です
赤い花は風に千々に、
報われないとか
叶わないとか
そんな怨み言とはかかわりなく
身を任せてゆきます
昼下がり、ぼくは自ずから
人並みに戦々
立ち向 ....
パチパチと産卵する月光が
きめの細かいモルタルを舐める
チョコレートの銀の包みを
一生懸命に剥がしている

見よう見まねで月まで来たけれど
なにも食べるものがなかった
太陽が地球の裏側に ....
無音のたかまり
雨の明るさ
仮の明るさ


とりとめもなく
ふたつに増え
やがて無くなり
やがてひとつ増え


真横をすぎる
雨の遠さ
真上に至る
 ....
君の背中にナイフを突き立てる

爆撃したその空間から飛び散る欠片にキスをしようと
思い立ってから飛びだすまで三秒の間さえも存在しなかった
鋭利 トリガー 貫いては焦点 繰り返される弾丸の ....
口で言っても分かんないだろうから









絵を使い




図を使い




音を使い
携帯を使い

 ....
 
 
窓を開けて欲しい、と男は言った
壁しかない部屋だった
窓を開けた、とわたしは嘘をついた
男は両手を広げると
嘘の窓から青空へと飛び去った
ひとり残され
部屋を丁寧に折りたたみ
 ....
あたしたちは

たんぽぽの種みたいに

かんたんには

飛び立てない。
道や犬が張り巡らされていて吐き気がした
土に虫がいませんので
大きな女中は
苦しそうに老いを振りほどいている
一方僕には
仰向けになって口にするものがある
何度も何度も
聴いてい ....
猫の眼は素直である
安ウィスキーをかっくらってばかりいる僕の眼とは
対照的だ

猫好きのひとに問いたい
きみらは嫁よりも猫をとるよな
少なくともこの一瞬
人生という長いスパンではなく
 ....
彼を傷つけて解ったの
傷つくより傷つける方が辛いって

と言って彼女はまんまと
悲劇のヒロインになった


同じ頃


彼を傷つけて解ったの
傷つくより傷つける方が辛いって
 ....
どっちでもよかったのに
擦られて
擦られて
無理矢理その気にさせられて
それじゃ久しぶりに頑張るか、と思ったら
「化粧水つけてからね」
焦らされて
焦らされて
この状態をキープするしか ....
おれが日中、腰を据えて
ハシタ仕事をやっているところにゃあ
育ちの悪い10匹ばかりの豚が居て
資本主義という餌を食べて肥えに肥えている
無差別爆撃的に身体に張り付いた  ....
碧き湖

哀しみの涙は

湖底に沈めた

やがて涙は天に昇り

癒しの雨となるだろう

昇華された哀しみは

いつか喜びに変わるだろう

水神の住む碧き湖

いつでもあ ....
振り返る。
眺める。
優しいのに
なぜかさびしいあなた。

手に持ったそのショートケーキに
一筋の涙が落ちてしまって。
買い物カゴいっぱいに
掻きむしりたくなるような
そんな怒り。
 ....
ウチの納屋には
銃がある
祖父が戦地からそのまま持って帰った
いわゆる「勲章」だ
ただ僕はそれを見たことがない
祖父も二度と見たくは無いそうだ
ただそれは
かつての悪夢と共に
今ココに ....
閉塞感を感じるときは
疎外感を感じるときは
孤独感を感じるときは
誰かを愛するとき・・

僕は新しい扉を叩いたみたいだ
逃げられたらどうすればいい・・・

もう置いていかないでほしい・ ....
紅いダリアが散ってしまったのは
ほんの些細な気象の変化だった
あの頃のぼくはとても移り気で
青い空の恐ろしさも知らないくらい
能天気だったんだ
青い空が鳴るのを聞いたことがあるかい
あの日 ....
踊りましょう、と誘いの蔓をはりめぐらせて
日没前のクレマチスが笑った

思い出せるだけのメロディを
イヤフォンから流し入れて
電子化されたそれらすべてに
からめとられた夕暮れ
何がしたい ....
夕暮れ中央道にのり込んだ
明滅するテールランプが湿度ににじんで美しい
すべての初めては心を激しく呼んでくる
生きている
くるしいし高ぶるし泣きたくて笑いたい

センテンス
台 ....
梅雨が酸っぱかったら困るけれど
梅雨が酸っぱくないのも少し寂しい
酸性雨の話は置いといて

梅雨を「つ・ゆ」と読むけれど
梅干しは「つぼし」と読まないね
酸性雨も「さんせいゆ」だったら温泉 ....
あなたはあなたでいい
あなたしか持っていないものを
大切にしよう
子供の頃からそう教えられて
ぼくは育った
ぼくがぼくである理由は
ぼくの中にある
何かが大切なものだから
そう ....
腹の古傷なぞっては泣く

暗愚の空に 私ひとり
葉は揺らしちゃいけない
そうしないと

保ってはいられない




窓も閉めて
クーラーも切った

揺れてしまってはいけないから


汗でへばりついたシャツを剥がしてもいけ ....
何もない日々の
洞窟に生きる 夜を
何でもなくなって 疲れて 消えた
私の 幸せな私として
誰かの頭に 叫んでいる


私に何も思わない 私は
幸せに満ちた公園で
鳥となり 走り抜け ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
月の晩にはsalco10*10/6/24 0:01
鈴虫の祈り曲がり屋レオ...010/6/23 23:18
ふたつの星朧月210/6/23 23:15
カミヒコーキくなきみ1*10/6/23 23:14
同人紅糸310/6/23 23:13
Mount-X (マウントバッテン)a010/6/23 23:11
駅前通りの宇宙的考察あまね11+10/6/23 22:51
アコースティック・エミッション瀬崎 虎彦4*10/6/23 22:39
ノート(夜くぐる夜)[group]木立 悟410/6/23 22:25
残光水川史生1*10/6/23 22:15
好きんなっちゃったんだものTAT1*10/6/23 22:11
交差点たもつ2510/6/23 22:08
ためらう小鳥110/6/23 21:38
娘への手紙井岡護110/6/23 20:47
猫に捧げる詩冬野 凪310/6/23 20:18
愉快な殺人犯ミサイル・ク...110/6/23 19:23
擦られて花形新次1*10/6/23 18:38
育ちの悪い10匹ばかりの豚ホロウ・シカ...1*10/6/23 17:47
碧き湖うずら豆110/6/23 17:43
佐世保かりあ210/6/23 17:17
銃を保管するOz010/6/23 17:04
樹海tianla...010/6/23 14:16
夏空紅糸110/6/23 11:19
夜型生活者の梅雨晴れあまね610/6/23 10:49
揺れるたちばなまこ...22*10/6/23 10:43
置いといたり持ってきたりミサイル・ク...310/6/23 10:24
寒雪010/6/23 7:18
鈍痛しべ010/6/23 3:42
2+10/6/23 3:09
魔法番田 310/6/23 2:29

Home 戻る 最新へ 次へ
3369 3370 3371 3372 3373 3374 3375 3376 3377 3378 3379 3380 3381 3382 3383 3384 3385 3386 3387 3388 3389 3390 3391 3392 3393 3394 3395 3396 3397 3398 3399 3400 3401 3402 3403 3404 3405 3406 3407 3408 3409 

【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.15sec.