額にコインを強く押し付けたら
願いが叶うと信じて
おまえは毎日
穴が空くくらいコインを押し付けて
何かを祈ってる
はたから見てると
なんだかバカ ....
別れることを真剣に
考えたのは6年前
もう 関係は10年以上
冷え切っている
欝をわずらって
捨てられたあたしは
それでも
わずかな希望を見出していた
SOSは何度も出した ....
日なたで
ろうそくを点しましょう
大丈夫、
それは遠目には
よくわからないから
わかるのは
あなたの顔の
おおよその向きだけ、
でも
そんなわずかな情報さえあれば
....
太陽が西に傾き
橙色の弱光が窓ガラスを抜け
誰もいない教室をほのかに染める
グラウンドでサッカーボールを追う少年達
その声が
遥か遠くに聞こえる
教室の後ろの掲示板
はられた絵が眠る ....
雨が降ると
窓を閉めてしまうわたしは
泣き虫を人に押しつける
晴れの日なんて
家中の窓を開けて
外と中の境を無くして
鼻歌なんか歌ったりして
それがまた
となりのトトロだったりする ....
夜空の裂け目に祈りを捧げ
彼らは湿地帯を彷徨い
鏡のような水面を呈している
池の畔に辿り着いた
今宵は下弦の月
王の前で繰り広げられる
ガラスの破片の上での
....
わたしのフガイを見ませんでしたか?
ちょうどあなたと出会う前に無くしてしまったようです。
だから偶然あなたに会っても
あんないフガイ無い会話しか出来なかったのです。
あの時、私のフガイ ....
めまぐるしい流れの中
歪んで見える景色
傾いていたのは
僕のほうだった
重力はいつでも
僕をこの堅い地面に
縛りつけて離さず
飛ぶなんて到底叶わず
掃き溜めのような
淀みきっ ....
わけいってもわけいっても古い本
この家の主はすべての本に番号をつけて
それが災害でぐちゃぐちゃになってしまってからというもの
番号通りに並べなおすことにのこりの人生を費やすつもりでいる
....
この畑では猿を作るという
春のある朝 まだ暗いうちに
大根のような葉を茂らせた畑から
泡の弾けるがごとき音を出して
猿が飛び出る
猿が土から勢いよく
無言で かつ しかめつらをして
....
お母さんの手のぬくもりを
知らない私は
今お母さん
お母さんの手ってあったかいのかな
お母さんの手って柔らかいのかな
ときどき小学校の教科書に
お母 ....
木漏れ日を愛したひと
放課後の教室にいた
四時間目の途中から雨が降り始め
沈黙は細かく裂けて騒音になる
グラウンドは海のようになって
自分が十代の形をしている違和感を
いつまでも練り上 ....
季節を呼び戻して
君の声を手繰り寄せる
静かな夜だから
一人きり。
雨に滲みそうな
微笑みを感じてる
顔をあげて。
君の驚く顔
愛しさの欠片 手に入れた気がして
....
しなやかで たおやかに
年を重ねてきた はずだった
細かく 文字が
震えるように なったのは
いつから だろう
なだらかな 線を描くことが
できない
文字がかすんで 誤読が増 ....
イマ カエル
妻に電話する
自分の声がおかしい
イマ カイモノ シテル
妻の声も
カタカナになっている
おかしい
近くで息子の声がする
オツキサン ミエナイ ....
夢のような恋愛のあとの結婚
恵まれた 男女ふたりの
こどもたち
愛する 夫
あの ちいさな家に
あふれていた
愛は どこへいってしまったのだろう
しあわせで ぼーっとして ....
現代ニッポンにおける、日本の若者たちはゲームにより毒されてきている。私としてかける言葉すら見あたらないほどだが、我々として今一度インターネットなどに対する対抗の基本姿勢を見直そうとすべきだ。それ自体が ....
私は思う 革命を
思いとしての一秒ごとに 変化していく
革命のその中に明日を求めるのだ
虐げられた 毎日の 希望として
鬱病者は 出口を求める
出口もなく 私は 破壊しようとする
何十 ....
私は何をしているのだろう
ただ 立ち止まっている
裸で向かい合うと
あまりの情けなさに
思わず笑ってしまった
なんだかすぐにでもこわれそうなんだ
ひどくアンバランスで
AVやファッション雑誌、
漫画で見かける
に ....
道徳が煩わしいと思った
ビー玉を口に放り込んだ
冷たい、罪の味がした
ビーカーの中の塩酸が沈黙している
友達が1人、また1人私の墓場に埋められる
言葉に蹂躙された分
憎悪で応えた 目 ....
勝ってうれしい花いちもんめ
負けて悔しい花いちもんめ
隣の美人奥さん(真行寺さんちの)
ダンナに内緒でちょっと来ておくれ
もうすぐ帰ってくるから行かれない
お布団のなかで ....
ふとしたはずみで鍵をかけてしまった
ぼんやりと手を見ても、何処にも鍵を持っていない
南風が緩やかに吹いた、首の傾き一つで忘れてしまいそうな
春先の、こと
日向に浮かぶ
そちらの、具合 ....
怯えるように
何かから遠ざかろうと
走り続ける
何が
おれの足を動かすのだ?
おれが走らなければならない理由が
どこにあるんだ?
疲れたら
腰を下ろしたり
ベッドで眠 ....
{引用=
空っぽの水瓶がひび割れる音がする
誇りを失ったその時は殺して
無様に誰かの足元に跪くことのないように
空想の純潔を
手折る薔薇を
遠視する愛を
合わせ鏡に映して
時々 ....
日々殺されるところを
乗り切っているが
何に殺されるかというと
財産の不足
無能力
周囲の悪意など
「中傷とも戦わないといけない…」
と述べる牛乳瓶の底メガネをかけた
中年 ....
月のお面を
かぶっていた友達は
星になったそうだ
つかみそこねた指先が
泣いているような
夕暮れ
また
ひとりぼっちの私の
すぐそばを
通りすぎる風
私を遠くへ運んでおくれ
飛び出しそうな心臓の
音にも似ている鳥の
声をきいて ....
人間が理性に疑問を抱いた時
世界が終焉の時をむかえる
今日の朝ホテルで見た目覚ましテレビの占いで
確かわりといいほうの順位で
『運命の人に出会う』
なんて書いてあったんだ
それは今からだいたい12時間も前で、
記憶からなくなりかけていたこと ....
3368 3369 3370 3371 3372 3373 3374 3375 3376 3377 3378 3379 3380 3381 3382 3383 3384 3385 3386 3387 3388 3389 3390 3391 3392 3393 3394 3395 3396 3397 3398 3399 3400 3401 3402 3403 3404 3405 3406 3407 3408
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