女が鳥居で首を吊っている
わたしはそれをくぐって行かねばならない
ふらふらと風に揺れる足を押すと
垂れた髪の間から睨みつけてくる
おれはここで道を切っておるのだ
おまえは何の因果があ ....
オルゴールの音が止んだ
世界は 静寂と暗闇で満たされた
行き場を失った悲しみは
僕の中で ぐるぐると巡る
『あの高い塔に登ろう』
君が好きだった
この街の景色を
もう一度見よ ....
眩しくて大切な輝きの君
君の高みは遠いけど
それでも
君を愛しているから
君を幸せにしたい
君がいつでも心の底から笑えるような
そんな笑顔を守りたい
君の高みは遠いけど
そ ....
夕暮
赤い信号が消え
青になる
辺りはうすく、たそがれて
私たちの車は、角を
曲がる
ふとしては考える
幸福、幸福
いらないものを
雨に流すから
雨は泣いてしまう
あなたも
私を捨てるから
私も泣いてしまう
雨に濡れて
泣いてる雨に濡れて
とうとう止んでしまう雨のほうが
勇気があるの
ひ ....
世間 世間 世間・・・
世間とは一体なんなんだね
世間が許さないと言ったって
それは誰なんだい
どこにその実像があるんだい
複数の人間のことかい
はたまた・・・
世間が許 ....
カムパネルラの瞳が
どこからかしずかにみおろしているような星空
君の沈黙 君の横顔
それはなにかうつくしく けれどものがなしい
予感に満ちているようで
僕も黙ったままでいる
僕の脳 ....
何を言ったって駄目だぜ
お前が
どんな言葉を吐いたって
俺には
あてがわれたイデーにそって
踊っているだけの白痴にしか見えない
だらしなく開いた
唇のはしが拍車をかけ ....
軒下のコンクリートが古くなり
小さな穴が開いている
そこに ひょろりとしたものが居た
それは小さな子供の蛇
大きなミミズかと思ったが蛇だ
二十匹程の蟻が 体中にたかっている
ひょろりと ....
週末、君に会いに行く
生憎、午後から雨らしいが
この仕事を片付けたら、迎えてくれる幸せが何よりの糧になる
面白くないこと、嫌なこと、つまらないこと
だらけの世の中だけど
だらけていた ....
春になると
桜の木の下で舞い上がる花びらを見ながら
ぼくに笑いかけるきみ
小川のせせらぎを聴きながら
無邪気に冷たい水をすくいあげるきみ
教壇の目の前に座って
熱心に授業を受けるき ....
かみなり
ひんまがり 醜く よじれてペンダコのように頑なな私が
理想としているのが 渡り鳥の抑揚のように柔らかい けんこうこつだよ
ほしいよ
大理石の有翼女神像すら
空に ....
ドーナツのような未確認飛行物体が、今日、午後六時過ぎに、町内の公園に落下したらしい
野次馬の歓声やら、救急車のサイレンやら、その他諸々の騒音が、家の窓をたたく
母さんが、ちょっと外まで見て ....
わたしはどこにもいません
だからどこにでもいるのです
わからないまま
刻みつづけているのです
灰が灰に手を回し
車輪のように夜になる
波が生まれ波を追う
鏡の裏に降りつもる
見えない星を聴いている
海を指す道
影の筆
水わたる光
夜を夜へ運ぶ手のひら ....
この手は 今まで 何を 掴んできたのだろう
友も 愛も 金も 力も
掴んだと思ったら
すり抜けて行く
掴んだと思ったら
一時輝いては泡のように消えていく
僕が本当に掴み ....
どうか喉の奥まで焼け爛れてほしい
そんなことを願う僕を[異常]だと罵る哀れな偽善者の君
こんな汚い世界に絶望したんだ
目を閉じても綺麗な夢を見ることは叶わない
叫べば世界は変わる?
それこそ ....
二人で手を繋いで全力で走った
何かに追いかけられてる幻覚に襲われた
後ろを振り向く余裕はなくて
それでも見えない何かに怯えていて
どこに向かって走っているのかわからなくなった
僕たちの目 ....
ビネガロンってかっこいいよね
と恋人が口にした地下鉄の中で
家に帰ってパソコンを立ち上げ
ビネガロンを調べてみたらあら
サソリモドキというクモみたいな
サソリみたいな凶悪そうな生き物
....
言葉よ、さようなら
わたしの中に、在ったものが
まったくちがう世界へ、ゆくのです
イメージや感情や
そういった、見えないものが
見えるようになって、現れるのです
意味を持たされても ....
さく
種から育てたツマベニが咲いた
雨の季節が過ぎた庭先
種から育てたうちの娘が
爪を赤く染めて
わたしにさわらないで
と言った
弾ける前の赤い唇
くつ
爪先と踵が硬 ....
君は
どうして
ここに来たの?
もう
君を
抱き締めて
あげることなど
私には
できないというのに
毎日
毎日
手を
伸ばしたくなる
この手で ....
それは、うす紫色に、妖しく 輝く。
静かな夜でなくてはならない。砂糖と塩とに出会うのは。
シーン と、音のする満月の夜なら、なおさらいい。俺たちが、狼そのものになる満月の夜、
砂糖と ....
歪んだ世界の圧力で
硝子の心臓は悲鳴をあげる
そんな悪夢は跳ね飛ばそう
僕と君と猫のために
空虚で満ちた風船は
遠くまで蹴飛ばしてしまえ
掛け違えたボタンは
思い切り笑い飛ば ....
語られた台詞は
ため息の泡立つ場所のものだった
笛が口から溢れて
音楽はきっと鳴らされた
大いなる歌は帰らない
記録された言葉が
私の足元を祝福が照らして
私を導いた 私が集まった
....
手探りで進む。
時間は駆け足で進み
距離は微々たるもの。
でもそこには
駆け足では残せない
着実という足跡が
残されていく。
切れるのではと、怯えるより
切れたら、繕えばいいと
わたしは、そのつもりだ
お前の熱意と信じる気持ちだ
愛が足りないんだよ
いきなりバイブなんて相手に失礼だろ
まず世間話から入れ
ダッチワイフってさ なんか悲しくなっちゃうよな ブサイクだし ....
他人が優秀なのは何らかの罰であることが分かった
自分が褒められず他人が褒められたり
他人が主導権を握ったりするのは
明らかにおかしい
自分は世界に一人しかいないが
他人はたくさんいるので ....
決して美しい訳ではない
スラッとしていて
セクシー
という訳ではない
とても健康的なのだ
筋肉質と言うわけではない
あるいは
その足は
職場と家の
往き来程度にしか
行使されな ....
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