「疼き」
わたしは女吸血鬼
逞しくばしっと叩くような男が好き
やるかやられるか
そのスリルがわたしを余計興奮させるのよ
でもね最近
草食系とか言って
わたしを見ただけ ....
君に憂鬱が訪れるたび
向日葵が深紅に染まる
太陽に背を向けて
哀しげに項垂れながら
闇を一身に背負った向日葵は
自らを切りつけ
地面へと倒れ込む
ひとつ
ふたつ
みっつ
....
ねえ君はゼブラ
等しく白と黒のゼブラ
でも誰も知らないゼブラ
黒い名前のゼブラ
でもほんとうは等しく白いゼブラ
ねえ僕達みんなゼブラ
等しく白と黒のゼブラ
でも誰も知らないゼブラ
....
指先つまんで3g
親指人指し
ひろげて14cm
手の甲浸して3cm
両手かさねて
おむすびできた
熱っちっちっち
耳たぶひんやり34度
おでこに手をあて
38度 う〜ん
右 ....
数人の人が
現れて退き
出会った白髪の老人
何か言い残して
消えたが
印象に残って
束の間の老人よ
また来ておくれ
船の上で皆が天を指差している頃
私の感心はただただ音の方へ
皆が競って星を奪いあううちに
ステップは外れ
ビールはぬるくなっていること
気づかないでしょうね
むしろ離れていったのは陸地 ....
私達は風景を食べている
そしてもうひとつの地球のような
そんな世界を造りその上を歩いている
しかしそれはとても、とても小さい
幾つもある小さいを繋いでみようと試みるが
誰も縫い目ひとつに ....
蝉時雨
もうすぐ初盆です
と言った義母の心が
くみとれなかった
その気持ちが解らないまま
私の口からも
同じ言葉が出てる
蝉時雨
記憶をたどろうとすると
嫁は不思議そ ....
落ち着いて考えるために
一杯の水が欲しい
築き上げた二人の関係が
目の前で崩れ落ちていくのに
ぼくはまだ戸惑っている
どうすればいいか
なんて悠長なことを考えている
手が ....
まもなく
トンネルを通過します
と車掌が告げると
列車はわたしの耳を
通過していくのだった
長い車両は
途切れることなく
睡眠の世界を通過していく
暗闇の中
回転する ....
日曜日
おまえと遊ぶよりも
おまえに見送られることが
多くなった
きょうもおしごと
といって
目を合わせて
目をそらす
自転車に乗せて
おまえと出かけられる日は
....
あの車窓から
見えているのだろう
二階の窓から電車を見てる
私が景色のように
走り過ぎていったのは
私かもしれなかった
あわてて階段を降りていくと
そこには妻と息子が ....
かーん
こーん
き〜ん
ポタポタ
ぽた
真っ暗だ
でも在る
見えないのにわかる
キ〜ン
かーん
カーン
掘られている
掘られている
打ち捨てられた
横倒しのトロッコ
こー ....
01
何にもない道で、自分のことを追いかけて、楽しんでいる。
02
何にもない道で、私は言葉を叫ばされていたので、どこまでも暗かった。
03
何にもない道を歩いていくと、疲れ ....
混沌の渦が、芯に落ちて
花びらは、瞬き
カオスは、一つの流れを示した。
示された約束は、熱を帯びて青く
一筋の光りを仰ぐ
あまりに短い時間を惜しむかのように ....
いつしか 夢みたいな甘い言葉は厭きてしまった
だって 嘘ばっか
だから 幻として楽しんであげることにした
男はいつも自分に甘いから
赦してあげないとね
時々厳しく鞭でぶ ....
あたしは
バンパイア
夜な夜な 赤い愛の血を
求めてさまよう
あたしのことを
愛してくれる
赤い血は
匂う 匂う
いい匂い・・・
今夜は キミか
かけ引きも大事 ....
ランドセルを背負った少年は気がついていた。
長距離走者の後ろには必ず、
テレビ中継車がいるものだと。
どこかの遠い悲劇は、誰かが
後ろから写真を撮っている。
だって、教科書には戦争の写真 ....
甲斐バンドキューブリックキース・リチャー ....
孤独でない人間なんていない。
その事実だけが、私を安堵させる。
職場の上司が、手品を始めた。カード手品ってやつだ。時々、その成果を披露してもらう。だいたいは金曜日の飲み会である。飲み会自体が手 ....
名もなき花という言い方がある
名もなき花はたいてい
名もなき花を見かけたり見つけたりされる
でも
毎日一緒にいるクラスメートから
やぁ名もなきクラスメートさんって言われたら
変な気持ち ....
ははは
ひひひ
ふふふ
へへへ
ほほほ
愉快でならない。
自分の時間が進んでいる。
自分の思い通りになり
好き勝手な事を言って
感謝される。
強引でない。
心を聞いて
....
私が原因の口喧嘩
沢山怒鳴られた。
ごめんなさい…
だから そんなに怒鳴らないで?
ごめんなさい…
自分を護る術を知らなくて
貴方を不快にさせてしまったね。
怖かった。
....
まばらに差し込む光
手をくぐらせ
ぬくもりを確かめる
朝はやってくる
だからこの胸の不安も
いつしか消えていく
横に眠るあなたの鼾が
何よりも
何よりも煩わしい
近しい人 ....
感想屋さん、始めました。
感想屋さん、始めましょうか。
冷やし中華じゃなくて
ほんの少しの感想でいいなら。
ほんの少しの愛でなくてもいいなら。
ごめんなさい、
よくわかりませんでし ....
踏切の向こう側
アイツが立っている
銃の形に手を作り
人差し指をコメカミにあて
ぐりぐりと
押し付けている
笑いながら
アイツは
高校の頃の同級生で
卒業して以来
会っていない ....
自分だけがまちがっていることを
信じてはいても
わたしには疑念などなかった
ただ父は
大抵開けぐちが分からなかったので
最後にはいつも口をつかっていた
色のぬけ落ちた昇降口で
晴れた ....
なんでだろう
僕が一人きりになると
雨が降るんだ
誰かといる時は
すごくいい天気だったのに
別れて一人になった途端
空が暗くなって
ポツリポツリと雨が降ってくるんだ
だ ....
くちばしの長く伸びた蚊に足の指を吸われながら
恋人の首をころりと乗せた二の腕の潰れ具合を計っていた。
前髪の先に留まるシャワーの残り水が
目尻を伝ってシーツにつくと、
空は落ち、
圧縮袋のな ....
カワバタとこんなにながく歩いた
ふたりともなにもしゃべらなかった
最愛ってなんだと思った
仕事がらカワバタはホテルに顔がきくようだった
いつも車に乗り込んでから食事かホテルでゆっくりした
....
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