藍色の正装は纏われず
あなたは花に囲まれて眠りました
花の緑と衣服の藍とが
白い骨に残りました
頭蓋の金具は一緒に埋めました
生きるものが
その奇妙な構図をどうしても露呈しながら
日 ....
人妻にストーカーまがいのことをしたことがある
あの熱情がもうない
それがじしんの成長なのか
それとも退化なのかわからない
さびしいような気もするし
胸を撫でおろしたくもな ....
マーケットの価格と価値が上がったり下がったり
なんだ部屋で籠城している僕の気持ちと変わらない
バイアグラを注入すれば嫌でもたつ男根
何か物質的ショックがあれば
心理パニックと流れに流され
格 ....
ありふれた雨の日
今朝は雨が降っているから 電車が遅れるかもって
傘を握って 慌てて走って道を急いだんだ
いつもの交差点は まるでたくさんの花が
水を滴らせながら 咲いているみたいに見 ....
あなたを
飲み込んだ
あたしの
なか
やがて
死に絶える
愚かな
熱を
どうか
器ごと
飽和して
あなたの
細胞に
なりたい
おとうさんとおかあさんが
体をすこしずつちぎりあわせ
ぼくは生まれました。
二子三子四子五子
きょうだいが集まってきます。
せまいぼんべの中にとじこめられきゅうくつです。
一人二人 ....
あなたが一個の人間だと忘れてしまっていた
あなたが 私の延長線上にいるように感じてた
母は私をいつも当たり前のように
呼べばくるものと思い込んでいた
父は私の前にずっといなくて
私 ....
堪能するなら今のうちだよと誰かは行った
記憶の端っこを泳ぐような
四方何処までも蒼い水の中を私は回る
熱帯魚に似た鈍色の魚達の
柔らかい声に耳を奪われる
「何処へ行くの」
「どこへいく ....
その手に触れたら
現実がずれた
街に潜らないと独りになれない
名前と顔のないものが適当数、ほら
いま地に足が着いている
そろそろ去っていきそうな虚像
昨日のひと ....
美しい鳥が一羽
夜ふけの空にとび立ちました
静かな町の
屋根の上の空は むらさき
ちいさな女の子の
夢の中に
白い雪が降りました
羽のように白い雪がほんの少し
冬はもうおしまい ....
現実の人生の物語との隔たりは日に日に増していくんだけども、湧きあがってくる妄想はただ湧きあがるために誕生し、そして消えていくものでしかないのだけれども、その残滓は前頭葉の隅っこに確実に積み上げられてい ....
カール=アヴァール
オットー=マジャール
アケメネス=メディア
マディソン=米英=憲法
ジェファソン=ルイジアナ=独立宣言
クロービス=メロビング
カールマルテル→小ピピン(ロンバルド・ラ ....
(一番)オタマジャクシのお腹には
腸管が透けて見えるので
パン屑あげると白いぐるぐる
玉子焼きだとぐるぐる黄色
(二番)ヒメアマオタマは雑食性
なんでもち ....
嫌煙家等と誇らしげに自称する連中というものは
性欲の生み出す錯覚を殊更詩的に表現する事には躊躇いを感じないと言うのに
煙草を嗜む嗜好に対しては
殊更それが脳の産み出す錯覚であるという事を強調 ....
私は松屋にカレーを食べに行こうと思う。しかしながら立ちつくした人には吉野屋が向かい側に存在する。街は昨日からのお祭りでたむろしていた人などが吉野屋の手前側を行き交っていて、街の向こうには青い海など見え ....
この暗い地下室
光はねじれて届かない
でもここに居るしかないんだ
外ではねじれた人々が戦争しているから
ミカは小さな青虫を一匹飼っている
ママがスーパーで買ったキャベツに
それはついていた
ママにお願いして
捨てずに飼うことにした
きれいなアゲハ蝶の幼虫かも知れない と
ミカは思った
....
私の影。
私の存在。
光と私。
真夏がアスファルトに喰らいついてる
だらりと垂れた野良犬どもの舌は
桜のころより一〇センチは長くて細い
渋滞気味の二車線に鳴り響くクラクションのブルース
運転席にいる連中はみんなが ....
正直でない人が乗るバスに
あなたと別々に乗る
みな黙って
窓の外をみている
景色は
圧倒されるほど美しくて
胸が熱くなるのに
だれも
なにも
言えないまま
バスは走ってゆく
真夜中目が覚めると
隣にいるあなたがいない
どうしたのかしら
そう思って階段を下りていくと
リビングから弱々しい明かり
覗いてみると
テーブルの上に水割り
そして
暗い表情のあ ....
1
航行すべく人は完熟し、窃取された内側と内側に、逆らう砂の世紀から離れて、泳ぐ翼を縫い合わせている。だが石は諦めていた、露悪するだけの岩すらないことに。飛魚は絶望していた、感光するだけの直線す ....
全ては幻だとしても
今ここにある
確かな想い感じる
全てはは造られた物だとしても
胸の奥から広がる気持ちは
確かな想い
空と大地が象られた物体だとしても
空の輝きと
大地の瑞々 ....
ガラスのような爪の角度で傷 喉を焼いた消息のもとに
運ばれる鉄線が 初めの陶酔に塗れている
帰るんだ 相殺するみたいな声だけで わたし と定義する
浸されていく盲目に 色を混ぜては瞬きをす ....
独立記念日の夜
祝いの祭
星明りの夜空に光の花が舞い散る
願いを集め 放ち
大輪の夢を咲かせる
けたたましい空の鼓動となって
瞬時に消え去る はかなさに
―― 祖国という明日をもとめ ....
約束の場所を忘れてしまったのだと
忘却をたぐりよせる日々が続いている
わたしも、あなたも、
同じとはいえない、似通った部分を共有しているだけで
帰省本能さえも持ち合わせていなくて
ひとつの寄 ....
青空が誘う言葉
あなたやあたしが紡いでも
恥じらうように消えるだけさ
彼が囁く言葉にそれでも
私は季節を信じない
だからそこに誰がいても
泣こうなどとは思わない
....
窓のこちらがわには 窓枠と わたしがあり
窓のむこうがわには 「遠く」が散らばる
「遠く」は みわたす限りに遠く
わたしには ただ罪があり
灰色の部屋には ドアーがない
わたしは ....
雨の音とひとつにならなければ
そう思って2階で浮かんでいた
梅雨の2階は熱気でいっぱいだ
2日に1回はムカデが出る トイレに流す
頭は爆発寸前の気球のようだ
雨の音と ....
私と彼を結ぶ糸
近くに居るときは
何も感じなかった
今の私と彼の距離は
何キロメートルだろう
地図で見れば
人差し指ぐらいの距離
表記されている数字を ....
3316 3317 3318 3319 3320 3321 3322 3323 3324 3325 3326 3327 3328 3329 3330 3331 3332 3333 3334 3335 3336 3337 3338 3339 3340 3341 3342 3343 3344 3345 3346 3347 3348 3349 3350 3351 3352 3353 3354 3355 3356
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