[489]平瀬たかのり[2014 11/11 22:54]
『曽根崎心中』(1978)
<監督=増村保造:脚本=白坂依志夫、増村保造>

傷に感じたのは、お初の大阪三十三か所巡りがあまりにあっさり描かれているところと、仇役との出会いが偶然過ぎるところ。この二点のみ。
後者はおそらく近松の原作の傷でもある……ってスゴイこと書いてるな(笑)。原作読んだことも浄瑠璃観たこともないくせに(汗)

心中に至る男女の情念が、スピード感溢れる展開、過剰気味の演技(おそらく人形浄瑠璃のセリフ回しを意識したもの)の中で見事に描かれます。
宇崎竜童の演技は正直上手いとは言えないんだけど(あるいは監督の指示によるものか)徳兵衛の純情冒頓を表現するには欠かせないも
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