[479]渡邉建志[2014 08/01 23:52]☆
れない複雑な立場に対してこそこの曲を書いたのだということをひたすらにひたすらに思った。笠智衆が冒頭で、「話すことはtoo muchありますが、Yeah」などと、海辺の廃屋で話したのちに流れ始めたあの豊潤な旋律の、なんという美しさ。やはりこれはタジキスタンのロシア人という主題(ソクーロフ「精神の声」でもう一度この曲は映画全編で流れ続ける、それが武満の死の前年のことなので、武満は了解していたはずであり、実際、彼らのための挽歌のようだった)ではなくハワイの日本人という主題のために書かれた旋律なのかと思った。しかし、それがタジクのロシア人のなかに流れるとき、オリジナルと違わぬほど美しい理由は、戦争だけはな
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