[364]るるりら[2016 04/04 09:29]
題名はいかがでしょうか?というのは高村光太郎も父の死に際しての詩を書いているのです。高村光太郎のその詩は梓ゆいさんの心の もっとも深くナイーブな部分に寄り添える友となりえるような詩のような気がします。



 父の顔  高村光太郎

父の顔を粘土(どろ)にてつくれば
かはたれ時の窓の下に
父の顔の悲しくさびしや

どこか似てゐるわが顔のおもかげは
うす気味わろきまでに理法のおそろしく
わが魂の老いさき、まざまざと
姿に出でし思ひもかけぬおどろき
わがこころは怖いもの見たさに
その眼を見、その額の皺を見る
つくられし父の顔は
魚類のごとくふか
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