[364]るるりら[2016 04/04 09:29]☆
ふかく黙すれど
あはれ痛ましき過ぎし日を語る
そは鋼鉄の暗き叫びにして
又西の国にて見たる「ハムレット」の亡霊の声か
怨嗟(ゑんさ)なけれど身をきるひびきは
爪にしみ入りて?疽(ひやうそう)の如くうづく
父の顔を粘土にて作れば
かはたれ時の窓の下に
あやしき血すぢのささやく声……
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以上で引用終わり
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光太郎は、彫刻家でもあるので造形物を造る人独自の感覚があるのですが、
梓ゆいさんのこの詩の場合は 「匂い」に対する気づきがあるところが、凄いと一連目を読んだときに感じました。とても動物的な感覚で死を捉えようとしておられる。
だからこの詩には猿がでてくるのでしょうか?
この詩の題名は「例え話。」です。猿でたとえで なにを表現されようとしておられるのだろう。
お父さまは 亡くなられ 身体が失われたので笑顔も見せてはくれないかもしれない。
けれど、人が笑うとき 梓ゆいさんが笑顔になっておられるとき、お父さまも笑っておられる気が私は します。
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