細胞分裂/ネット詩の悪魔
 
はチケットで支給すればよい
コンピュータは電卓に劣る
しかしそれを疑問に思う者はどこにもいない
相変わらずプリンタは
延々と続くリストを吐き出し続け
余白に消えた歳月の思い出は
すでに忘却の彼方だ

君はたまに吐き気を催す
対象は石ではなく
棚の上で埃を被ったブリーフケースだ
かつてはこのブリーフケースから
白い鳩が何羽も飛び出し
七色のクラッカーが鳴り響き
楽隊が勝利の凱歌を吹き鳴らした

忘れ去られた美学
時は去り往く
いつの間にか周りは
見覚えのない顔ばかり
しかし何故自ら去り往く者は一人もいないのだろう?

細胞分裂には限界がある
その先にある
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