細胞分裂/ネット詩の悪魔
あるのは
安らかな死だけだ
その時君の遺体は清らかな芳香を放ち
遺骨に群がる人々の列が海の彼方まで延々と続いている
死しても尚
君には差し出すものがある
しかしそれも今のうちだけだ
やがてはタネも尽きる
誰もがそれを知っている
私立ではない方の小学生から
一人暮らしの老人たちまで
理解しないのは真の意味での哲学者たちだけだ
最早ゲームを降りるには遅すぎる
しかし心配することは何もない
ほんの少しだけ名前と良心と名誉を
心の片隅に追いやってフタをしていれば済むことだ
君がいなくなった後で
自分の腐臭に吐き気を催すことは
君にはできない
現在の君にとって
最高の福音だとは思わないか?
前 次 グループ"四文字熟語"
編 削 Point(4)